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河野 恵一 先生(法学部)

 


『歴史学ってなんだ?』(PHP新書 ; 286)
小田中直樹著 (PHP研究所、2004年)

「歴史を学んで何か役に立つの?」多くの人が一度は頭に浮かべるだろうこの問題に、筆者は真正面から誠実に対峙します。歴史小説と歴史論文とはどう違うか。「歴史上の事実」は本当に事実なのか。正しい歴史はあり得るのか。考える手引きになるでしょう。

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『徳政令 : 中世の法と慣習』(岩波新書 ; 黄-218)
笠松宏至著 (岩波書店、1983年)

日本人の常識の一つ、徳政令。その真意を理解するには当時の人々に独特な考え方を知る必要があります。しかし関係史料の少なさゆえ、それは極めて困難。著者の卓越した独創的発想と史料解釈力によりこの謎が解き明かされていきます。文章の流麗さも必見です。

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『喧嘩両成敗の誕生』(講談社選書メチエ ; 353)
清水克行著 (講談社、2006年)

喧嘩両成敗という、理不尽だが広く知られる紛争処理の考え方の成立過程をたどる物語です。暴力が横行する中世社会で、激化する報復の連鎖を断ち切ろうとする人々の姿。そこから両成敗観念が立ち上がっていく様子が、豊富な史料から鮮明に描き出されています。

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『日本人と裁判 : 歴史の中の庶民と司法』
川嶋四郎著 (法律文化社、2010年)

民事訴訟法がご専門の著者の目から見た日本の裁判の歴史。様々な文献をたどりつつ、著者自身の研究者としての豊富な学識と経験を生かして、庶民のためのあるべき司法の姿が追求されます。現代の問題への対処を歴史から学ぶ、という営みの好例と言えます。

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『新編江戸時代漫筆(上)(下)』(朝日選書 ; 130-131)
石井良助著 (朝日新聞社、1979年)

著者は日本法制史界の巨人の一人であり、法学と歴史学とを極めて高レベルで融合させた優れた研究成果を多く遺されています。一般向けの著作も多く執筆されており、この著作はその代表格です。江戸時代の人々の生活と法とのかかわりが生き生きと描かれています。

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『近世の非合法的訴訟』
大平祐一著 (創文社、2011年)

大平先生は私の前任の日本法史担当教員。江戸時代の民事訴訟制度を中心に精力的に研究を進めておられます。本作のテーマは「直訴」。違法とされたこの行為が、実は幕府の正規の訴訟制度からこぼれ落ちた人々の訴えの受け皿だったことが詳細に論じられています。

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『決闘裁判 : ヨーロッパ法精神の原風景』(講談社現代新書 ; 1516)
山内進著 (講談社、2000年)

決闘は、単に実力勝負の果たし合いではなく、主張の正当性を神に問う手段=神判でもありました。神判には正しい手続が要請されます。実力と正しい手続、ここから暴力的要素を除いたのが、現代の法廷の姿だとも言えます。司法制度への理解を深めたい方はぜひ。

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『暴力 : 比較文明史的考察』
山内進, 加藤博, 新田一郎編 (東京大学出版会、2005年)

人々はいかにして暴力とつきあい、飼い慣らしてきたのか。様々な時代と地域の文化を分析することで暴力の本質に迫る試みです。幅広い分野や年齢層の著者による論文集で、それを編者らによる座談会で総括する構成。やや難解ですが、読めば得るものは大きいです。

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『復讐と法律』(岩波文庫 ; 青33-147-3)
穂積陳重著 (岩波書店、1982年)

わが国の法制度、そして法学の礎を築いた著者による未完の論考です。古今東西問わず存在する「復讐」という概念と、そこから派生する殺し合いの無限ループ。ここから脱するために法律はどのように成立し機能してきたか。私自身じっくり読み直したい古典です。

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『タテ社会の人間関係』(講談社現代新書 ; 105)
中根千枝著 (講談社、1967年)

世の中には数多の「日本論」があふれています。比較的古典に属する本作は、どちらかと言えば日本社会を批判的に論じたものです。ヒット作にもなりました。読めば「なるほど」と同意される方、現在でも多いのでは。いい意味でも悪い意味でも古典です。

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『日本人の法意識』(岩波新書 ; 青版 630)
川島武宜著 (岩波書店、1967年)

『タテ社会』と同時期に世に出た、法学分野での「日本人」論。西洋の法システムを全面的に取り入れて約100年、その考え方はこの国に定着していないのでは?との疑念から、日本の「法化」を主張する。後の「日本的法意識」をめぐる激論のきっかけとなった著作。

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『日本人論に関する12章 : 通説に異議あり』
杉本良夫, ロス・マオア編著 (学陽書房、1982年)

「日本人」論の多くはイイカゲンであることを、内外の研究者が検証していく論集。「『和を以て貴しとな』し、調和を重んじる」「『タテ社会』なので序列に従順で排他的」などのありがちな日本論が論破されていく。思考のレベルを一段上げたい方に。
*APUライブラリーに筑摩書房版(ちくま学芸文庫 ; ス1-2)を所蔵しています。取り寄せできます。

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『紛争の心理学 : 融合の炎のワーク』(講談社現代新書 ; 1570)
A.ミンデル著 ; [青木聡訳] (講談社、2001年)

米国は訴訟社会。「タバコ訴訟」などのイメージから、われわれの常識となっています。しかしかの国では、訴訟外で紛争を解決しようとする試みが近年盛んです。心理学的な手法でこれに挑む事例が紹介されます。訴訟社会イメージが少し変わるかもしれません。

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『大学論』
阿部謹也著 (日本エディタースクール出版部、1999年)

西洋中世史の泰斗である著者は、一橋大学長、国立大学協会会長等の要職を歴任し大学運営の経験が豊富。その過程であるべき大学の姿について思索を深め、様々な論点を提示した著作です。「世間」論、「教養」論など、独創的な主張が展開されます。

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