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堀 敬一 先生(経済学部)

 


今回のテーマ : 読んでいてグルーヴを感じる私的セレクション

『ヤバい経済学』
S. D. レヴィット、S. J. ダフナー著(東洋経済新報社 2007年)

アメリカでも大ベストセラーになった経済学の啓蒙書。データから様々な仮説を検証する。 相撲で八百長はあるか、麻薬の売人はどのような生活を送っているのか?しかしその内容は一流の 学術雑誌に掲載された論文をベースとしていて、単に面白おかしいわけではない。

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『経済学的思考のセンス』
大竹文雄著(中央公論新社 2005年)

敢えて言うなら上記の本の日本版。相関関係と因果関係の違いについてよく考えてみよう。 格差問題についても世間の俗論とは一線を画す明快さがある。

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『アダム・スミス―『道徳感情論』と『国富論』の世界』
堂目卓生著(中央公論新社 2008年)

古典をじっくりと読むことが大切なのは言うまでもないが、一方、限られた時間でポイントを掴みたいのもまた現実。一流の経済学史の専門家が書く、経済学の古典中の古典の解説は改めて「市場」の奥深さを教えてくれる。「市場原理主義」という名称やその発想がいかに浅はかなものかよくわかる。

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『市場を創る-バザールからネット取引まで』
J. マクミラン著(NTT出版 2007年)

上記「アダム・スミス~」とは異なるアプローチで市場の奥深さを語る啓蒙書。市場を批判することは経済学者の仕事ではない。タイトルが示すように、良い市場は何かを考え設計することが仕事なのだと思う。

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『フェルマーの最終定理』
S. シン著(新潮社 2000年)

数学の最大の難問の1つであった「フェルマーの最終定理」が証明されるまでのドキュメンタリー。数学の歴史がわかるだけでなく研究者の苦闘が生々しく語られる点で、本書は単なる科学書を超えてドラマとしても成立している。

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『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』
山田詠美著(幻冬舎 1997年)

いくらソウル・ミュージックに詳しくても、著者のようにその魅力を文字で表現できる日本人は他にはいないと思う。僕ならBGMはThe Isley Brothersで。

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『海辺のカフカ』
村上春樹著(新潮社 2002年)

村上春樹の書いたものはどれも好きなんですが、「ノルウエーの森」以外だとこれがお薦め。「オイディプス王説話」からRadioheadまで出てくるところがなかなか。

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『希望の国のエクソダス』
村上 龍著(文藝春秋 2002年)

本書で著者が抱く「経済」へのイメージには必ずしも共感できない。しかし著者の「日本に対する苛立ち」を経済を通じて描写しようとした点はよくわかる。そしてその「苛立ち」は昔から一貫していて、今もまだ解決されていない。

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『砂の器』
松本清張著(新潮社 1990年)

推理小説として名作であることは言うまでもないが、「昭和」という時代の闇を描いたところに価値があると思う。同じ著者による「昭和史発掘」も一読を勧めたい。

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『エリック・クラプトン自伝』
E. クラプトン著(イースト・プレス 2008年)

事実は小説よりも奇なり。ファンにはお馴染みの話ではあるが、彼の数奇な運命は小説として創作可能な水準を超えていることを改めて認識。だからECの音楽はブルースなのだろう。また今年の2月に日本にやってくる。

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