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近藤 宏一 先生(経営学部)

 

私の手もとでは、新しい本だけではちょっと10冊に達しそうにありません。そこで、いくつかの切り口から、学生のみなさんへのおすすめの本をあげてみました。
特に、「いろいろな見方」ができるようになる、ということにちょっと重点をおいてみました。いかがでしょうか?


<最近の本棚から>この4,5年に読んだなかで、学生のみなさんにもおすすめしたいもの。

『名経営者が、なぜ失敗するのか?』
シドニー・フィンケルシュタイン著/橋口寛監訳、酒井泰介訳(日経BP社、2004年6月)

あまりとりあげられない「失敗」の事例を多数とりあげ、企業が決定的な失敗を犯すうえでのターニングポイントがどこにあるのかを指摘している。意外に、後から考えると当たり前のことが多いのだが、その当たり前のことに気がつかない状況に、意外に「賢明な」はずの人々が陥りがちであることが示されている。一人一人の生活のうえでも教訓になる本。

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『競争戦略論』
青島矢一、加藤俊彦著(東洋経済新報社、2003年3月)

意外に理解されていない「戦略」について、わかりやすくコンパクトにまとめた教科書。書いてあることは常識的だが、「きちんとしていてわかりやすい」という意外に難しいことをよくやっていると思う。この本に書いていることをアタマに入れておくだけでも、企業の動きを見る見方が変わってくる。

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『虚妄の成果主義―日本型年功制復活のススメ』
高橋伸夫著(日経BP社、2004年1月)

1990年代の不況をうけて、「日本型経営はもう終わり」「これからは競争重視、成果主義の時代」という議論がメディアを席巻した。それに対して正面から喧嘩を売った本。大声で語られる粗雑な主張がはびこるなか、きちんとした分析をもとに一つ一つそれを論破していく本書は、時流に流されない多面的なものの見方を身につけるうえでもおすすめできる一冊。

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『雇用融解~ これが新しい「日本型雇用」なのか ~』
風間直樹著(東洋経済新報社、2007年5月)

「格差社会」を社会問題にするうえで大きな役割を果たしたのが一連の『東洋経済』の記事であった。その最前線で取材にあたった記者がまとめた本。これも、書かれている中身もさることながら、世間でもちあげられている企業の暗部にあえて斬り込んだ視点を買いたい一冊。こちらは、一つ一つの事実を丹念に追うことで、現実から別な視点をつきつける方法が見えてくる。

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<やっぱり読んでおいてほしい基本文献>
いろいろなおすすめがありますが、理論と現実のそれぞれ一冊ずつをあげてみます。

『新訂版 競争の戦略』
マイケル・E・ポーター著/土岐坤他訳(東洋経済新報社、1995年

大学にいるあいだに、経営学・経済学の「古典」を1冊は読んでほしいもの。本書は、企業の競争戦略に関心がある人にはぜひ読んでほしい。もちろん、今日ではいろいろな批判もあるが、それでも、「業界全体」「企業と社会との関係」から企業の行動原理をさぐろうとする本書は、実践的指針としてはもちろん、「戦略的な考え方」を学ぶうえでもなお有効である。

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『真実の瞬間』
ヤン・カールソン著/堤猶二訳(ダイヤモンド社、1990年)

いろいろな企業の「成功話」が本になっているが、これは「サービス・マネジメント」という考え方が世の中に広がる契機となった、いわば時代の転換点を築いた一冊。トップ・マネジメントの書いたものではあるが、単なる自慢話ではなく、いろいろな経営上の示唆を導くことができる。

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<新書・文庫でもこれだけ勉強できる>
手軽な新書や文庫でも、なかには非常に優れたものや、重要な内容をわかりやすく書いたものがあります。
そのなかから、経営学部生におすすめできるものを4冊。

『企業ドメインの戦略論』
榊原清則著(中公新書、1992年)

私が大学院生時代に読んで、目から鱗が落ちた一冊。「ドメイン」というと聞き慣れないが、要は「生存領域」のこと。企業が、自分たちの事業を自分自身でどのように位置づけるのか=どこを生存領域とするのか、が時には決定的な重要性をもっていることを豊富な事例から明らかにしている。

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『「競争優位」のシステム-事業戦略の新たな革命』
加護野忠男著(PHP新書、1999年)

ここ20年くらいのあいだに浮上してきた、事業戦略を考えるうえで必要ないくつかのトピックをとりあげ、それがなぜ重要なのかと、企業のとるべき考え方を示している。新しい傾向にとびついて「これからは××の時代!」とあおり立てる本や雑誌は多いが、そういうものとは一線を画して、新しい傾向を冷静に捉える見方を学ぶうえでも役に立つ。

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『消費資本主義のゆくえ』
松原隆一郎著(ちくま新書)

こちらは、「消費」を切り口にして今日の経済・経営の状況を読み解こうとするもの。19世紀に始まる大きな流れのなかに「現在」を位置づける見方は、細部についての異論をこえて、これまた冷静に現状を捉える見方を身につけるのに役立つ。

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『ディズニーランドの経済学』
粟田 房穂、高成田 享著(朝日文庫 1987年)

みんな大好きな東京ディズニーランドについて、当時ジャーナリストであった二人が、その「成功」のカギを客観的にとらえようとした本。ディズニーランドの成功が、テーマパークビジネスとして優れていることだけでなく、土地を軸に「資金を生み出す仕組み」をもっていたことにその基礎があることを示しており、これもまた多面的な見方を示している。

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