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琴坂 将広 先生(経営学部)

世界経済とグローバル経営の過去、現在、未来を読み解く10冊

これからの世界経済とグローバル経営を理解するために、その過去、現在、未来を理解するための10冊を紹介します。最初の2冊を除いて私は英語でしか読んだことがありません。出来ることなら、これらの書籍を「英語で」勉強することが、「英語を」勉強するよりも皆さんの成長につながると思います。ぜひ、まずはこの10冊から、未来の世界経済とグローバル経営を想像してみてください。


『領域を超える経営学』
琴坂 将広著(ダイヤモンド社)

私の日本語での最初の著作です。国際経営論の授業でも使用する予定ですが、国際経営を巡る歴史的経営、関連する理論、そして最新の実務的、理論的課題をできるだけわかりやすく紐解いています。200以上の参考文献を参照しており、ガイドブックとしても使えます。まずは本書から始めてみてください。

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『世界の経営学者はいま何を考えているのか』
入山 章栄著(英治出版)

米国で博士号を取得し、教鞭をとっていた入山氏が、世界の経営学者が探求する学問の最前線を紹介した本です。科学としての経営学を探求する人々の考え方、そしてとても有名な経営学の研究の世界でのトピックを噛み砕いて紹介しています。経営学部の学生には必読書です。

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『グローバル経済の誕生』
ケネス ・ ポメランツ, スティーヴン ・ トピック著(筑摩書房)

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『The world that trade created : society, culture, and the world economy, 1400 to the present』
Kenneth Pomeranz and Steven Topik

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世界の歴史を、貿易と絡めて議論しています。歴史学の大家が、グローバル経営の超長期的な発展の経緯を紐解いている名作です。少し読みにくいのと、歴史の教養があるのが前提となってしまうのが難ですが、貿易という行為のより深い理解に繋がる作品かと思います。特に歴史に興味がある学生はどうぞ


『コンテナ物語 : 世界を変えたのは「箱」の発明だった』
マルク ・ レビンソン著(日経BP社)

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『The box : how the shipping container made the world smaller and the world economy bigger』
Marc Levinson ; with a new preface by the author

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ビル・ゲイツが2013年もっとも面白かったと話した世界の物流の進化を説明した本です。「グローバル経済の誕生」よりも近年に着目し、まさに世界の貿易構造に革新を与えた一つの技術、コンテナの発展を通じてグローバル経済の進化を説明します。またこちらの方が比較的読みやすいかもしれません。


『グローバル・スーパーリッチ : 超格差の時代』
クリスティア ・ フリーランド著(早川書房)

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『Plutocrats : the rise of the new global super-rich』
Chrystia Freeland

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世界で最も豊かな人間たちが、なぜこれほどまでに豊かになったかを解説します。本書はフィナンシャル・タイムズの2013年の賞を受賞した作品で、世界の支配層となりつつある新たな超富裕層が、どの様にして生まれたかを説明します。翻訳が読みにくいですが、事例も多く、興味深いエピソードが紹介されています。見えにくい現実ですが、知る必要がある現実です。


『最底辺の10億人』
ポール ・ コリアー著(日経BP社)

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『The bottom billion : why the poorest countries are failing and what can be done about it』
Paul Collier

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最底辺の10億人がなぜそこから抜け出せないかを描いた作品です。アフリカの経済問題の第一人者が、現状を批判的に、しかし論理的に解説した名著です。データや事実に基づいた主張はわかりやすく、また説得力があります。少しばかり訳文に難がありますが、それを差し引いても読んでおくべき書籍でしょう。見たくない現実ですが、目を背けてはいけない現実です。


『コークの味は国ごとに違うべきか』
パンカジ ・ ゲマワット著(文藝春秋 )

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『Redefining global strategy : crossing borders in a world where differences still matter』
Pankaj Ghemawat

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世界中の多くのビジネススクールで読まれる国際経営戦略のテキストです。理論的な厳密性はさておき、経営環境の分析から、国際経営戦略の立案までの体系的なツールを解説します。日本語タイトルと訳がいまいちですが、内容は間違いがありません。CAGE、ADDING、AAAという考え方は必ずマスターしておく必要があるでしょう。


『新興国マーケット進出戦略』
タルン ・ カナ, クリシュナ ・ G. パレプ著(日本経済新聞出版社)

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『Winning in emerging markets : a road map for strategy and execution』
Tarun Khanna, Krishna G. Palepu ; with Richard J. Bullock

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新興国をどう理解し、そこにどう進んでいけばいいのかに関して、ハーバードビジネススクールで教鞭をとる二名の教授陣が解説する作品です。「制度のすきま」という概念で学術的な議論と実務的な関心をほどよくつなげた作品です。これも世界のビジネススクールで参照されています。特に新興国に興味のある学生は必読書です。


『2030年世界はこう変わる』
米国国家情報会議 編 (講談社)

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『Global Trends 2030: Alternative Worlds』
National Intelligence Council (U.S.)

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米国の大統領が、就任後に参照する資料の一般公開版です。約15?20年ほど先の世界経済の未来に関して、既に見えてきた現実、そして未来の可能性の広がりに関して、米国国家情報会議が収集した情報に基づいて予測しています。世界がどういう方向に向かうのか、考えるにはうってつけの本です。経営だけではなく、経済の生徒も。


『シナリオ・プランニング―未来を描き、創造する』
ウッディー ・ ウェイド著(英治出版)

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『Scenario planning : a field guide to the future』
Woody Wade ; designed by Nathalie Wagner

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 未来は、簡単に予測することは出来ません。不確実性の高い現代の、しかも世界という規模であればそれは尚更です。しかし、その不確実性を前提とした戦略構築の方法はもちろん存在します。本書はシナリオ分析という手法の導入書として最適でしょう。やはり訳が悪いですが、図表も豊富で読みやすいかと思います。