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大川 隆夫 先生(1)(経済学部)

 


『海馬―脳は疲れない』
池谷裕二・糸井重里著(新潮文庫、2005年)

ことわざに「好きこそものの上手なれ」というのがある。好きなことは得意になるものだという意味だ。これが存外当たっているらしい。ところが、好きなことばかりしているのがいいのかというとそうでもない。一つの見方や考え方しかできなくなってしまうかも知れないのだ。脳は、絶えず刺激を求めている反面、安定したいとも思っているからだ。本書は上記のような最新の脳科学の成果をわかりやすく、面白く伝えている対談集。

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『教養としての大学受験国語』
石原千秋著(ちくま新書、2000年)

本書は、著者の言葉を借りれば「大学へはこれだけのことを身につけて入学して欲しいという僕の願いが書かせた本」である。身につけて欲しいことを一言で言えば、「二項対立」の概念だ。これがものを考える時の基本になるからだ。講義がわからない、難しいという学生の多くは、恐らく二項対立の概念が身についていないことに起因していると私は踏んでいる。そういう意味で「僕の願い」は「私の願い」でもあり、全ての大学の先生の願いでもあることを書き添えておく。

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『経済学的思考のセンス』
大竹文雄著(中公新書、2005年)

スリリングなゲームが行われるためには、実力が拮抗しているプレイヤー達で行われるトーナメントでの賞金の提示の仕方と、一人が図抜けていてあとの人たちの実力が接近している状況で行われるトーナメントでのそれとは異ならなければならない。さて、どのように賞金額を決定すればよいのだろうか? まず、考えてみて欲しい。そして、アイデアが浮かんだら本書を手に取り、解答を確認して欲しい。

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『砂糖の世界史』
川北 稔著(岩波ジュニア新書、1996年)

一見関係なさそうな出来事同士の因果関係や、様々な出来事の裏側に隠れている本質的なものを明らかにすることが、歴史学の醍醐味だ。しかし、時系列に出来事を羅列するだけにならざるを得ない学校の歴史の授業では、どうしてもその面白さが伝わらない。本書は、砂糖という財を中心に据えて、歴史学の面白さを余すところなく伝えている。目からウロコが落ちる内容が盛りだくさんなので、歴史が苦手だった人にもお薦めの一冊だ。

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『経済論戦は甦る』
竹森俊平著(日経ビジネス人文庫、2006年)

次の二つの状況において、経済全体にどのような結果の違いを及ぼすかわかるだろうか? ①自己資金をはたいてAさんは株を購入したが、株価が暴落し株券が紙くず同然になってしまった。②銀行から借金をしてBさんは株を購入したが、株価が暴落し株券が紙くず同然になってしまった。AさんもBさんも大損したことには変わりはない。ではその違いはなんだろうか? 解答を知りたい人は是非本書を手にとって読んでみて欲しい。

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『入門!論理学』
野矢茂樹著(中公新書、2006年)

論理学の本というと記号が出てきて、とっつきにくいという印象があると思う。本書は記号をできるだけ使わない制約の下で、論理学の真髄を解き明かすことに挑んだ書。第一章の演繹(推論)と推測との違いの説明のうまさに目を奪われると、とっつきやすい文体に乗せられてしまい、いつのまにか論理学の「本質」へと誘われてしまう。

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『若い読者のための短編小説案内』
村上春樹著(文春文庫、2004年)

私自身は村上春樹の小説を「苦手」にしている。ただ、長い間、彼の小説を苦手にしている理由が良く分からなかった。ところが、本書を読了しそれが判明した。村上の小説を「得意」とする人にも、何ゆえに「得意」とするかを本書からうかがい知ることができよう。そういうことが明らかになるぐらい、村上自身が心惹かれた日本の短編小説作品の分析は明晰を極めている。しかも、分析結果を心憎いばかりに平明な言葉で読者に伝えてくれている。

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『<狐>が選んだ入門書』
山村 修著(ちくま新書、2006年)

著者は、夕刊紙の日刊ゲンダイにおいて、 <狐> という筆名で20年以上書評を担当してきた。純文学から漫画までと読書の守備範囲が広く、すばらしい作品には賛辞を惜しまず、つまらない作品は舌鋒鋭く批判した。そんな著者が選びに選んだ「入門書」である。「入門書」といっても「手引書」ではない。深い専門性に裏打ちされながらも、あくまでも一般読者向けに平易に書かれたものが紹介されている。

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『ランチタイムの経済学』
スティーヴン・ランズバーグ著 吉田利子訳(日経ビジネス人文庫、2004年)

原題は"The Armchair Economist"。直訳すれば「安楽椅子経済学者」か。自ら捜査するのではなく、捜査から得られた情報を聞いて推理し犯人を当てる「安楽椅子探偵」よろしく、「映画館のポップコーンはなぜ高い?」というような謎を、経済理論を使って快刀乱麻のごとく解き明かすところからそう名づけたのだろう。しかも大学の講義とは異なり数式もでてこないし、各章は独立して読むことができる。本書に収められた謎解きに納得が行く人は、経済学部に来るべくして来た人と言ってよいと思う。

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『イメージを読む』
若桑みどり著(ちくま学芸文庫、2005年)

音楽も絵画も自分の感性のおもむくままに、聴いたり見たりすればよい。こういうことを思っている人は多いはずだ。しかし、音楽において楽典を知り、唱法や奏法を知る人は、それらを知らない人よりも音楽をより豊かに味わうことができる。絵画も同じである。本書には、西洋絵画をより深く鑑賞するためのコツが書かれている。コツをつかんで、より深く洋画を鑑賞してみよう。感じたままでいいんだという鑑賞法がいかに独りよがりかが実感できるはずだ。

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