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宮脇 昇 先生(政策科学部)

 


『軍縮の政治学』
坂本 義和 著(岩波書店 1988年)

日本の国際政治学を代表した一人、坂本義和がわかりやすく語る軍備縮小の処方箋。相互不信にもとづく現実世界の対立のエスカレーションを防ぐにはどうすればよいか。冷戦期のこの問いと処方箋は、今の北東アジアが最も必要とするところである。

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『危機の二十年:理想と現実』
E. H. カー 著(岩波書店 2011年)

なぜあれだけの犠牲を生んだ世界大戦からわずか20余年で次の世界大戦が勃発したのか。日本にとっての戦争といえばふつう第二次世界大戦である。しかし欧州にとっては第二次大戦同様に第一次世界大戦もまた破壊的であった。この2つの戦争の間、すなわち戦間期の国際政治を現実主義と理想主義の双方の観点から鮮やかに解き明かす。

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『永遠平和のために』
カント 著(岩波書店 2009年)

国内社会では軍備を国家に集約したため、平和がもたらされた。同じ原理で国際社会でも世界連邦に軍備を一元化すれば戦争はなくなるのではないか。平和という究極的価値の実現のため、道徳、法、国際主義ともとに、集団安全保障によって永遠の平和を達成しようとするカントの考えほど普遍的に親しまれている平和理論はない。

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『全体主義の起源 反ユダヤ主義』
アーレント 著(みすず書房 1981年)

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『全体主義の起源 帝国主義』
アーレント 著(みすず書房 1981年)

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『全体主義の起源 全体主義』
アーレント 著(みすず書房 1981年)

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アウシュビッツの悲劇はなぜ起きたのか。ナチス・ドイツが権力をとってから戦争をはじめるまで6年。そこで失われた人間性はアウシュビッツからユダヤ人たちを解放することができたのか。全体主義が「上から」生まれたものではなく「下から」生まれたことを歴史的かつ実証的に説得する名著。


『戦後史のなかの日本社会党』
原 彬久 著(中央公論社 2000年)

かつてアメリカ政府に社会党議員が招待され、江田三郎と田英夫がゴルフに励んだ。これを聞いた米国務次官補が「えっ、社会党もゴルフやるのか!」と驚愕したエピソードが端的に示す社会党の虚像と実像。石橋委員長による「戸締り論」とそれへの批判は、日本が軍隊をもつべきかどうかという原理的選択を端的に示す論争であろう。著者は「大衆は、理想と現実の距離を計る動物」であり「その距離が短いことを政治家は説明せねばならない」と社会党に注文をつけている。

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『合法性と正当性』
C. シュミット 著(未来社 1983年)

革命やクーデタでできた政権は正当な政権だろうか。その政権が制定した憲法を認めることができるか。合法性の有無を論じる法的次元と、政治的な正当性(あるいは正統性)の次元は通常異なる。しかし2つの次元が交差するときがある。そのダイナミクスを徹底的に理詰めで説明するシュミットの書。

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『現代政治の思想と行動』
丸山 真男 著(未来社 1966年)

日本は天皇の戦争責任を不問にしたのか。共産主義はなぜ自由を抑圧するのか。スターリン批判は政治的にどのような限界をもつのか。「超国家主義の論理と心理」「西欧文化と共産主義の対決」「スターリン批判」における政治の論理」をはじめ、日本の政治学を開拓した丸山の不朽の名作。本書を読まずして日本政治を語ることはできないといっても過言ではない。

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『スターリン政治体制の成立』
渓内 謙 著(岩波書店 1970年)

独裁者は一日にしてならず。20世紀の独裁者の中でも一、二を争う一方、他方では現代ロシアで人気ナンバーワンをほこる過去の英雄。スターリンがどのように強権的な政治体制をつくったか。その鍵は、農村にあった。農業の集団化というとてつもない大実験の実行過程は、社会主義における合法性を全くないがしろにするものであった。恐怖政治の出自は農業にあり。

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『世界資本主義とラテンアメリカ』
アンドレ ・ G ・ フランク 著(岩波書店 1978年)

発展途上国が発展できないのはなぜか。それは先進国と結びついているからだ。発展途上どころではなくますます衰退しているというのが彼の考えである。こうした説は世界に衝撃を与えた。フランクやアミンといった経済学者は第三世界に光を与えたかのようにみえた。しかし世界は、フランクの指導教授であるフリードマンの主張した新自由主義に流されていく。

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『安全保障政策』
山本武彦 著(日本経済評論社 2009年)

安全保障といえば普通は軍事的側面を主とする。しかし本書は、防衛政策に限らず、経済、技術、社会的側面にまで射程を広げ、既存の安全保障政策の理論や地政学が国際的な安全保障にどのような影響を与えるかを考察している。本書で著者が提唱した概念が地政学から地経学へというコンセプトである。

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