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品川 啓介 先生(テクノロジー・マネジメント研究科)

2019.10.25


イノベーションってなんだろう?

『コア・テキストイノベーション・マネジメント(ライブラリ経営学コア・テキスト)』
近能善範, 高井文子 著

「イノベーションって何?」という疑問に明解に答えてくれます。イノベーションを主題とする洋書は沢山ありますが、基礎を学ぶ本として、日本語の本でここまで体系的にまとめられたものはありません。本学大学院MOT(テクノロジー・マネジメント)研究科でも入試問題としてその内容が出題されています。

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『ゼロからトースターを作ってみた結果』
トーマス・トウェイツ [著] ; 村井理子 訳

ふとした思い付きで始まった、地味にして壮大な修士学生のプロジェクト。専門家に教えを請い、原料調達に廃鉱をさまよい、大企業の協力を得るべく奔走し…。行動と失敗、柔軟性と気づき。思考+行動こそが知的喜びの原点であることを教えてくれる一冊です。

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『考える力、やり抜く力 私の方法』
中村修二 著

2014年にノーベル物理学賞を受賞した中村修二氏の著書です。「対象を良く観察し課題の本質を見極めること」、「本質が垣間見えたら失敗を恐れず挑戦を繰り返すこと」、「それらの失敗から得た知識を再構築して解を見つけること」というイノベーション創出の基本が体験談とともに綴られています。理工系だけでなく文系の学生にもおすすめの一冊です。

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『だから、ぼくは農家をスターにする:『食べる通信』の挑戦』
高橋博之 著

「農業に従事する生産者の思いを家庭に届たい」という気持ちから、農産物が付録になった月刊誌の発刊を思い立った著者。その成功が「日本の一次産業のありかたの可能性」に次第に昇華されていく様子が描かれています。知識の豊富さだけでは足りません。創造するためには、行動しながら考え続けることが大切なことがよくわかります。

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『マネージャーの最も大切な仕事:95%の人が見過ごす「小さな進捗」の力』
テレサ・アマビール, スティーブン・クレイマー 著 ; 樋口武志 訳

ハーバードビジネススクールで経営学を研究する著者が、心理学の視点から書いた本です。もともとは企業のマネージャー(管理職)向けですが、実はここに学生の皆さんが知っておくと良い「自分の能力の引き出し方のヒント」がたくさん隠れています。この本では「わたしたちは機械ではなく人間である」という考え方に基づき、仕事に対する「状況認識、感情、熱意」の相互作用(インナーワークライフ効果)によって、企業の構成員のひとりひとりの能力を最大限に引き出すことに焦点を当て議論が進んでいきます。伸び悩みを感じているときや努力の方向性に迷ったときにおすすめです。

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『考えなしの行動?』
ジェーン・フルトン・スーリ, IDEO 著 ; 森博嗣 訳

街角で撮影された、たくさんの生活風景写真。それらを、添えられたヒントをガイドに「どうしてそうなる?」の視点で見ていきます。何気なく行っていること、行われていることを次々と見ていくうちにイノベーションってなんだろう?ということが自然に理解できる本です。だれもが生まれつき、イノベーテイブなアイデアを発想する能力をもっていることにも気づきます。ごく身近なところで見つかるたくさんの例が目にとまり始めると、発想に対するハードルが低くなっていきます。それはしばしば直面する「既存概念による限界を超えるにはどのようにすればいいのか」といった課題に対してとても大切な感覚です。

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『価値創発 (EVP) 時代の人的資源管理:industry4.0の新しい働き方・働かせ方』
守屋貴司, 中村艶子, 橋場俊展 編著

文系、理系を問わず必読の書です。多くの企業で、旧来の伝統的な人事管理から人的資源管理への移行が進んでいます。人事管理が人を代替できる労働力とみなしていたのに対し、人的資源管理では、人を投資価値のある経済的資源として考えます。この本では、その移行の理由を時間軸(歴史)、空間軸(国、業種)の両面から解き明かしていきます。ダイバーシティ、タレントマネジメント、戦略的人的資源管理など、先端の人事管理の背後にあるものが、工業経済から知識経済への移行であり、イノベーション時代の到来を示すものであることを意識して読み進めてみてください。皆さんをとりまく社会環境を理解するための助けとなるはずです。

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『不便から生まれるデザイン:工学に活かす常識を超えた発想』
川上浩司 著

「不便益」とは、「不便だからこそある利益」のこと。「数字で語れるような限定的なコトだけみてていいのか?」という恩師の言葉をきっかけに、客観的・定量的評価の世界である工学研究科にいた著者は「不便益」の世界に足を踏み入れました。同じ物事でも、多様な解釈ができること、それは新しいものの見方を身につけることです。その幅が広ければ、新しい気づきが生まれます。狭い範囲で簡単な答えを探すのではなく、広くその関係性を考えたときに見えてくるものがあります。例えば、必要なのは効率的なエアコンではなく、実は快適な空間だったとういことがあるかもしれません。解は他にもあるのです。著者は「不便益は関係性と多様性を回復させる試み」だと書いています。新しいものを考え出したり、編み出したりしたいと思う人に、この本をおすすめします。

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