第44回ミニ企画展示室
アーサー・シイク展

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開催趣旨

ポーランド生まれのユダヤ人画家であるアーサー・シイクは、これまでほとんど日本では知られていませんでした。細密画の名手としてパリで活躍したシイクは、第二次大戦が始まり、ナチスによるユダヤ人弾圧が過酷になったため、アメリカに亡命し、以後、活躍の舞台をアメリカに移すことになりました。

アメリカでは、週刊誌や新聞紙上にナチスや日本の指導者などをからかう風刺画を次々と発表し、その人気を高めました。ヒットラー、ムッソリーニ、ヒロヒトなど全体主義国家のリーダーたちを描く筆致は、まことに鋭く、シイクは絵筆をもって彼らを刺したといってよいでしょう。いま日本では、第二次大戦中に日本軍が犯した罪を忘れようとし、過去を反省することを自虐史観として退けようとする風潮があります。シイクが描いた醜い日本人を直視することは、アジア諸国に対して日本が犯した罪を、改めて確認することにつながるのです。本展では、彼が描いた風刺画の内容を紹介し、シイクの戦争に対する鋭いまなざしをとらえます。

会 期 2009年3月5日(木)~3月28日(土)
会 場 立命館大学国際平和ミュージアム 2階ミニ企画展示室
時 間 9:30~16:30(入館は16:00まで)

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