政策科学とは

4年間のカリキュラム

2つの科目群/3つの学系で
計画的に学び、成長する

政策科学のカリキュラムは、「学術俯瞰科目(MLC)」と「政策科学科目(PLC)」という2つの科目群で構成されています。

「学術俯瞰科目(MLC)」では政策科学の学習に必要な広い学問的視野を学び、可視化の方法やスキルを習得します。

「政策科学科目(PLC)」では「公共政策系」「環境開発系」「社会マネジメント系」の3つの学系を、自分の関心に応じて系統的・横断的に学びます。

1回生の時点から研究目標(リサーチ・プロポーザル)を設定し、4回生の学士論文を目指して計画的に学んでいきますが、その過程で調査力、行動力、発信力といった実践的な力を着実に身につけていきます。

カリキュラムの構成

4年間のステップ

授業紹介

EPS科目(English for Policy Science)

「英語を学ぶ」のではなく、「英語で学ぶ」

「英語を学ぶ」のではなく、政策科学にかかわるトピックや研究方法を「英語で学ぶ」ための科目群です。以下の3つのそれぞれが英語なのか日本語なのかを選択して履修することができます。
①学習素材の言語
②授業内アクティビティの言語
③試験答案・報告書等の成果物の言語

Type A:①②③すべてを英語で学びます。授業の使用言語が全て英語ですので、留学を希望する学生にとっては、必要な力を養う機会となります。また一部の科目は英語基準の留学生と同じクラスで学ぶことになるので、国際交流を実践する場ともなります。

Type B:①を英語とするものです。入門レベルから高度に専門的なものまで含めて、政策科学の学習に必要な基本概念、理論、争点を概説する英語文献を講読する授業を行ないます。また、授業によってはアカデミックな英語のリスニングを行います。

Type C:③を英語とするものです。PBL(Project-Based Learning)型の英語学習を中心に組み立てられます。学習の成果物が、社会貢献に結びつくようなプロジェクトとして授業が編成されます。英語化されていない重要な情報を英語化するものや、立命館大学広報ビデオの動画に、英語の字幕をつけるなどのプロジェクトがあります。

LGA: Languages for Global Actions(グローバル言語科目)

10の言語から1つを選ぶ

英語に加えて、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ロシア語、中国語、韓国語、タイ語、ベトナム語、インドネシア語から1つ選んで学習するグローバル科目(LGA)のカリキュラムです。

英語だけでは現代の政策課題を考えることはできません。複数の文化における経験を持ち、複数言語でコミュニケーションが行える運用能力と異文化間交流に参加できる能力を身につけることは有益です。政策科学部は、国際的なコミュニティ・エクスチェンジ型学習と多言語学習の経験を通じて、世界的な展開を開始するに足るバイタリティを獲得することができると考えます。政策科学部の英語学習科目であるEPS(English for Policy Science)科目とあわせて、グローバル言語科目(LGA)の学習を通じて、複言語主義 (Plurilingualism)の観点が重要です。

第二外国語もしくは初修外国語をグローバル言語(LGA)科目と呼ぶのには理由があります。政策科学部では開設以来、学生の海外調査実習を重視してきています。調査フィールドは欧州、北米のほか、東アジア、東南アジアの諸国に広がっています。多くの学生は、2回生の時にオンサイト調査演習に参加します。グローバル言語(LGA)科目は、 オンサイト調査演習のスケジュールにあわせた学習を可能にし、外国語学習の動機づけを明確にします。

外国語学習をすすめる際には、世界的に導入が進みつつあるCan-Do-Listという「学びのものさし」を用いて言語学習の到達を測ります。

基礎演習

政策科学の学びの出発点

政策科学の学びの出発点が「基礎演習」です。政策科学の基本的理解、社会科学の方法論、グループワークの手法、政策科学における討議・討論の手法等の理解を深めることで、論理的思考、批判的思考、多角的視野を獲得してください。学生は、それぞれ学問に対して、十分な自学自習を行い、自分で考え、自らの意見・結論を見出す姿勢を大学入学後の早い時期に身につけてください。

「基礎演習」は、政策実践力と政策構想力を身につけるための基礎となる論理的思考力・多角的思考・表現力・文章力を習得することを目的とします。さまざまなテーマについて課題設定・問題発見と調査を基礎にした事前の周到なリサーチとプレゼンテーション等をはじめとする教室での積極的な発言を通じ、大学での学問的取り組みに関する基礎的技法を身につけてください。その際には補助教材である「基礎演習副読本PDF」等を活用してください。

プロジェクト入門

研究計画を執筆し「共同研究」に取り組む

「プロジェクト入門」では、基礎演習で習得した政策実践力・政策構想力の基礎をもとに、グループワークの経験を通じて、個々人の研究能力を向上させ、質の高いリサーチ・プロポーザルを作成することを目指します、グループワークでは、研究プロジェクト遂行の基礎的作法を身につけ、内容の濃いグループワークを完遂するための条件や議論を、自省しながら考えます。これらを通じて、2回生配当の「研究実践フォーラムⅠ・Ⅱ」のプロジェクトにつながる適切なリサーチ・プロポーザル(研究計画書)作成の仕方を習得します。

研究実践フォーラム Ⅰ・Ⅱ

研究グループを編成し、論文を作成

3つの学系である公共政策・社会マネジメント・環境開発のうちいずれかに所属し、共通のテーマをもつ研究グループ(プロジェクト)を編成し、政策実践の観点から設定したテーマについての論文を作成する演習科目です。
多様性をもつ社会における共同研究に近い形態の中で研究の凝縮感を高め、キャリア教育としての政策科学の学びを経験します。
学部教員の専門性と政策現場との密接な関係に依拠した特定プロジェクトと学生自身による様々な課題設定による自主プロジェクトからなります。
この科目の目標は下記の通りです。

  • 研究グループとして掲げたテーマに沿って計画的・効率的に、かつメンバーの合意形成を図りつつ研究をすすめる。
  • 文献調査等によりテーマについてグループ内で関連知識を共有する。
  • 可能かつ必要であればフィールドワークを行い、その基本的手順とマナーを習得する。調査対象の確定やアポイントメント、礼にかなった調査や聞き取り、データの管理とまとめ、調査終了後の取材対象へのお礼やレポート送付などを実践的に学ぶ。
  • テーマによっては、統計やデータベースの活用、データの統計的処理と仮説の実証などに踏み込んでレポートをまとめる。
  • 複数のメンバーの意見を調整し、グループワークの成果を構成や表現にも留意しながら文章化する。

以上はあくまで一般的なものです。個別のテーマによってそれぞれの力点の置き方や構成は異なります。

政策構想演習 Ⅰ・Ⅱ

個人研究を基礎とした政策構想力の涵養を目指す

この演習科目は、個人研究を基礎とした政策構想力の涵養を目指す演習科目です。みなさんは、震災復興構想のような学際的、巨視的、歴史的な構想の作成を将来担う一員となるべく、学士(政策科学)として卒業せねばなりません。可能な限り透徹した学問的洞察と怜悧な事例観察を行うに足るには、戦略的思考を鍛錬せねばなりません。「3・11」後の世界が求める政策実践力と政策構想力を備えた学生となって、社会にコミットする力と意思を知的に形成してほしいと願います。

政策構想演習 Ⅲ

学士論文執筆の執筆計画を組み立てる

政策構想演習 Ⅰ・Ⅱの学習をもとに、卒業論文執筆をめざして研究を深める演習科目です。卒業論文の執筆計画をたて、計画書を提出することが単位認定の要件となります。

学士論文

4年間の学びの集大成

政策科学の学びにとって、コア科目最終段階で学びの集大成として位置づけられるのが、学士論文(卒業論文)です。これは、学士(政策科学)として卒業する諸君の質の保証となるものです。学士論文の単位認定には十分な質と量の伴った卒業論文の提出が必須であり、この授業ではその執筆・作成指導を真摯にうけてください。

卒業までの4年間における学習の成果が何であるのかを自分自身で明確に認識することは、在学期間の意味づけを学生自身が積極的に行い、ひいては学生自身の研究を客体として対象化するためにも不可欠です。学術的な性格をもつ、公表に耐える卒業論文となることが望まれます。

オンサイト調査演習

長期休暇中に海外/国内で1~2週間程度の現地調査

主に「研究実践フォーラム」の特定プロジェクトの現地調査のための科目です。事前指導・現地調査・フォローアップの3つの段階をふまえて、世界的な展開力を展望する政策実践力を獲得してください。夏期休暇中(一部の科目は春期休暇中)に海外/国内に1〜2週間程度調査に赴きます。また、先方の大学の学生とともに国内で共同研究を行うこともあります。現地での研究調査をふまえて報告書を提出してください。

プロジェクト名 担当者
奈良東部・南部プロジェクト 坂西 明子
信州安曇野プロジェクト 桜井 政成
富良野プロジェクト 石川 伊吹
フィリピンプロジェクト 舟橋 豊子
日韓相互理解プロジェクト 森 隆知
台湾プロジェクト 蔡 秀卿
タイプロジェクト OTIENO FRANCIS
オレゴンプロジェクト 鐘ケ江 秀彦
集中セミナー

集中学習によって政策構想力を育む

「政策構想演習」のテーマに関連する研究を学生が個人あるいは集団で集中的に時間をかけて遂行するための科目です。「政策構想演習」の学びでは得られにくい集中学習によって、政策構想力を伸ばし、卒業論文の執筆の基礎的論点を確かなものとし学術的知見の裾野をひろげてください。なお、この科目は「政策構想演習」を同時に履修しなければ登録できません。

2019年度 ゼミテーマ一覧

テーマ 担当者
東南アジアにおける「開発」と「低開発」 東 佳史
消費文化とジェンダー・セクシュアリティ 飯田 未希
企業の競争優位とイノベーションのダイナミクス研究 石川 伊吹
学習コミュニティと情報技術 稲葉 光行
社会と生態系のつながりの研究 上原 拓郎
古典に学ぶ政策立案・実施の知恵 鵜養 幸雄
持続可能な福祉社会 ―グローバル化する少子高齢社会におけるケアを考える 大塚 陽子
Industory4.0とA.I社会・IoT時代のレジリエントな都市のプランニング領域に関する研究 鐘ヶ江 秀彦
現実的・学際的に政策に挑む「リアリスティック・ポリシー・サイエンス」 上久保 誠人
地方行政体制の研究 上子 秋生
少子高齢化時代の雇用、賃金と社会保障制度の研究 岸 道雄
資源・エネルギー・環境のシステム分析 小杉 隆信
行政訴訟事件から政策課題を考える 蔡 秀卿
地域経済に関する政策課題 坂西 明子
コミュニティ・ディベロップメントの政策科学 桜井 政成
環境教育と生物多様性の保全 桜井 良
現代日本政治過程の理論的検討 佐藤 満
自己愛と社会的共通利益―政治思想の古典からの接近 重森 臣広
国際エネルギー政策と環境経営戦略 周 瑋生
森林・農地の管理と所有-土地制度からのアプローチ 高村 学人
政策科学からアプローチする防災と開発 豊田 祐輔
ライフサイクル思考に基づいた環境影響評価の実施と活用 中野 勝行
国際金融における政策研究 西村 陽造
新しい時代の地方自治と自治体行財政研究 平岡 和久
現代の政策課題と政治理論 藤井 禎介
企業のグローバル・マーケティング 舟橋 豊子
リスク管理:政治指導者そして国民は何を知っておくべきか 真渕 勝
安全保障の政策科学 宮脇 昇
情報システムの構築およびその活用に関する研究 森 隆知
都市政策と財政 森 裕之
戦後日本の行政と政治 森 道哉
グローバリゼーションをめぐる政策課題 安江 則子
都市空間から考える都市政策論 吉田 友彦