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2017.11.09

インドネシアプロジェクト グローバルオンサイト演習報告

インドネシアは人口2億4千万人超の世界第4位の人口大国です。イスラム教が中心的な宗教ですが、ジャワ島やバリ島においてはヒンズー教や仏教の寺院遺跡が数多く残っており、多様な宗教的背景があります。近世ジャワ島においてはマタラム王国が覇権をなした時代の本拠地がジョグジャカルタ市やスラカルタ市です。それゆえ、中央ジャワ州各都市においては、寺院(Masjid)、王宮(Kraton)、広場(Alun Alun)、市場など近世以降の特徴的な都市施設の配置が残っています。さらに、オランダ支配以前の近世都市の基本的構造が残存していて、歴史の流れを学ぶこともできます。

政策実践研究プロジェクトGLO演習「インドネシアプロジェクト」は2016年と2017年に実施されました。ジャワ島内ではジャカルタ、バンドン、スラバヤに次ぐ第4の都市、人口155万人の大都市スマラン市にある国立の有力校、ディポネゴロ大学工学部建築学科が交流の窓口になってくれています。研究のテーマは「歴史都市の現代的な再生~ジャワ島を中心として~」としました。スマランにおける、260余年に及ぶオランダ統治時代において建築された総督府、キリスト教会、華人による都市型住宅、鉄道、倉庫等とそれを結ぶ街路群はオランダ植民都市の顕著な特徴を有する歴史都市と言えます。「コタ・ラマ」と呼ばれる歴史的都心地区では、空き家の集積や落書きの多発などバンダリズム(荒廃状況)も見られ、どのように再生させていくべきか、開発途上国における歴史都市の現代化過程のための諸施策が求められており、こうした各地区のことを学ぶサマースクールに参加しました。

このサマースクールにはタイや韓国からも海外交流大学が参加したり、本学のCRPS専攻(インドネシア、中国、アメリカ)の留学生も参加しています。また、日本国内からも鹿児島大学、琉球大学らの学生・教員が一堂に会しました。2017年度は特にディポネゴロ大学から多大なる財政支援を受けつつ、大きなサマースクールとなりました。

サマースクール後は独自の調査訪問により、ジョグジャカルタのガジャマダ大学で同年代の学生から案内を受けたり、世界文化遺産を来訪する観光客の交通行動や観光地の商店整備の方向性について調査を行いました。

ディポネゴロ大学でのサマースクールでのワークショップ風景

ディポネゴロ大学でのサマースクールでの研究成果報告会

講義の後で現地調査

世界文化遺産での観光客インタビュー

サマースクールと調査を終えてジャンプ!

2017.11.08

寄付講座(「土地・家屋の調査」)の成績優秀者表彰式が行われました。

近畿ブロック協議会に属する土地家屋調査士の先生方がリレーで講義を行う寄付講座科目(PLC特殊講義「土地・家屋の調査」)の優秀成績者表彰式が開催されました。

土地家屋調査士は、土地や建物の調査・測量及び表示に関する登記の国家資格です。例えば、近隣間での土地の境界を画定したり、大型マンションを分譲する際にそれぞれの住戸の権利内容をはっきりと登記したりといった仕事を行い、紛争の解決や予防に寄与しています。測量技術だけでなく、不動産に関わる全般的な法律の知識、国土政策への理解が要求される学際的な業務で、政策科学の学びにも合致した内容になっています。

15回にわたって行われた講義でも幅広い内容が扱われ、土地の権利関係がはっきりしないことが震災復興の遅れになってきたこと、今日、所有者不明の土地が増えているが、その要因は、日本の登記制度や物権変動の特徴にも求められることなど、とても興味深いお話がありました。

今年度の成績優秀者は、以下の5名です。
稲田凱歌、尾崎雄一、河野友里、米村茉里亜、田中咲季

表彰式では、受賞者から土地家屋調査士資格試験への関心も述べられるなど、講義が良い刺激となったことが示されました。

この寄付講座は、2013年度からスタートし、今年で5回目となり、来年度以降も継続する予定です。

2017.10.12

国際シンポジウム「人口減少社会におけるアジアの都市の政策的戦略」を開催しました

2017年10月12日(木)、大阪いばらきキャンパス(OIC)において、立命館大学政策科学部・東北財経大学公共管理学院共催の国際シンポジウム「人口減少社会におけるアジアの都市の政策的戦略」を開催しました。今回で4回目となる共催国際シンポジウムですが、日本社会の大きな課題である人口減少社会や、その下での都市問題・政府の役割の変遷などといったテーマについて、これまで以上に活発な議論が繰り広げられました。

シンポジウムの冒頭には、政策科学部重森臣広学部長の開会挨拶の後、公共管理学院張向達院長による研究発表、“The Structure of Social Governance: On the Adjustment Mechanism Construction”が行われました。発表では、社会状況の変化に伴った中国政府によるガバナンスの変化に焦点が当てられ、安定的な経済成長を達成するために求められる政府の役割が論じられました。社会状況に対応した政府のガバナンスや経済政策が求められている日本に対しても、非常に示唆に富んだ報告となりました。

続いて、政策科学部の平岡和久教授から「日本における都市財政の現状と課題」と題した報告が行われました。2000年代前半に行われた三位一体改革以降の大都市財政を総括し、人口減少社会における持続的な都市財政構築のための課題が示されました。
三番目には公共管理学院・劉暁梅教授から、日中双方の課題である高齢者福祉・社会保障とその財源に関する報告が行われました。“Reflections on the Sharing of Financial Source Responsibility for Chinese Elderly Care Services”と題された本発表では、中国の高齢者福祉制度を題材に、日本の下で先進的に取り組まれている社会保険による高齢者福祉の検討がなされました。

財政に関する報告の次は、両国の政治に関する研究発表がなされました。地域情報研究所所長(政策科学部教授)の上久保誠人教授からは「コア・エグゼクティブ構造の違いに見る日中の政策過程比較」というテーマで、日中の国際金融政策を例とした政策過程比較の結果が示されました。根本的な社会制度が異なる両国ですが、政策過程には類似点も多く存在し、比較結果からはそれぞれの制度的課題なども示唆されました。
中国の政治体制については、続いての報告者である公共管理学院・謝志平准教授から詳しく解説がなされました。謝准教授の“Hierarchical Governance of Political Ecology in China”と題された報告では、中国の汚職に着目し、これを生み出してしまっている政治的背景と、その改善策が示されました。

会場では、政策科学研究科の中国人大学院生を中心に、多くの院生が先生方の報告に真剣に耳を傾けていました。参加者への配慮として、政策科学部の先生方(楊秋麗専任講師・上子秋生教授・式王美子准教授・飯田未希准教授)による日本語・中国語・英語の同時通訳が行われ、院生たちは様々な角度から「アジア都市の政策的戦略」について学びを深めることができました。

5名の教授からの示唆に富んだ研究発表の後には、政策科学部・岸道雄教授をコーディネーター、報告者をパネリストとしたパネルディスカッションが実施されました。報告者による活発な議論が交わされた後、張院長から知の共有の重要性についてお話を頂きました。今回のシンポジウムにおいては、普段から議論を交わすことができない2か国の研究者が、1つのテーマについて活発な議論を交わし、双方の比較から日中両国に有益な示唆を得ることができました。多くの見識を与えてくださいました東北財経大学公共管理学院の皆様に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

政策科学部と公共管理学院共催の国際シンポジウムは、2014年度東北財経大学で第1回を開催して以降、毎年開催しており、次第に議論の内容も深まってまいりました。閉会挨拶では、政策科学部大塚陽子副学部長がこれまでの議論を基にした出版の可能性にも触れられました。更なる活動展開を見据えつつ、重要な研究・教育の機会として次年度以降も国際シンポジウムを開催する予定です。

ディスカッション

張先生

全体写真

2017.09.27

EPS Project I (EPS-C) プレゼンテーション大会を開催

立命館大学政策科学部のEPS-C(タイプC)科目は、学生が自らの関心にしたがい、独自の調査を経て、外国人の役に立つ情報を英語で提供することを目的として、グループでプロダクトを作成しています。7月11日・18日には、本科目の後半プロジェクトである“Decoding Japan"をテーマにA/Bクラス合同プレゼンテーション大会(担当:田林葉教授・前田萌授業担当講師)を開催しました。各チームが作成したプロダクトは以下のようなものです。

  • 大阪駅各線出口から、外国人観光客に人気があるヨドバシカメラへのルートを説明する動画
  • 縁日の露店の紹介冊子及び金魚すくいや射的を楽しむコツを紹介する動画
  • 外国に比べて複雑に感じられる、電車の切符の購入や乗換を手助けする冊子
  • 歌舞伎について、特有の言葉や化粧・音楽に着目し、解説した冊子
  • 卵や魚など生の食材の楽しみ方を提案する冊子
  • プロレスの紹介や楽しみ方について、日米の違いを交えながら紹介する冊子
  • 現代の駄菓子を紹介し、外国人にも入りやすい駄菓子屋を案内する冊子
  • ユーザーの使い心地と高品質を追求する日本メーカーの文房具を勧めるパンフレット

投票の結果、学生賞には、Aクラスのプロレスチーム(教員賞とダブル受賞)とBクラスの大阪駅チームが、また、教員賞にはプロレスチームの他、Aクラスの電車チームが選出されました。

今回のプレゼンテーションでは、前半プロジェクトの“My Sweet Hometown"から一歩進んで英語による質疑応答にも挑戦し、自らの考えをその場で英語化して伝えるトレーニングも行いました。フロアからは、プロジェクトの着眼点についてのコメント、単語選択・文章表現の適切さやプロダクトの形態についての質問、実用を想定したプロダクトの使い心地の向上に関するアドバイスなどがなされ、報告チームとの間で英語によるやりとりが行われました。

プロレスチームの報告を聞くクラス全景

大阪駅チームの報告

また、当科目で作成されたプロダクトについて、クラス内で発表が行われたものもありました。7月14日には、Gクラス(担当:小阪真也助教)で、以下のプロダクトについて、コンペティション形式で発表が行われています。

  • 米食と米に合うおかずに関してまとめた英文ウェブサイト
  • 日本の文房具について紹介する英文ウェブサイト
  • 日本のトイレの独創性について紹介する英文ウェブサイト
  • 日本の豆腐について紹介する英文ウェブサイト

クラス内での投票の結果、優勝は、日本の豆腐について紹介する英文ウェブサイトを作成したチームに決定されました。プレゼンテーションは発表から質疑応答まで全て英語で執り行われ、各学生からはプロジェクトを通じて発見されたものや、プロダクトの質、発想の独創性などについて、英語を用いて活発なやりとりがありました。なお、これらの学生作成のウェブサイトは、一定の基準に達する場合公表し、実際に外国人の役に立つことを目標としています。

この他のクラスでも発表会形式のプレゼンテーションを行なっており、受講者全員がグループの調査結果に基づく英語のプロダクトについて、自分の肉声で英語でフロアに伝えるよい機会となりました。タイプC科目では後期もさまざまなテーマで英語での発信を続けていきます。

2017.09.25

台湾プロジェクト グローバルオンサイト演習報告

政策科学部2回生の小集団演習科目である政策実践研究プロジェクトフォロワー・台湾プロジェクトでは、「東アジアの民主主義とは何か―台湾、韓国、中国および日本における選挙制度及び住民投票制度とその実態から考える」を研究テーマと定め、その研究の一環として9月18日から9月25日に台湾での現地調査を行いました。

9月18日、関西空港から台湾の高雄に向かいました。

9月19日、午前中は日本統治時代の建てられた砂糖工場であり、台湾の戦後の経済を支えた橋頭糖工場を訪れました。日本統治時代の台湾の様子や、日本が台湾の近代化に与えた影響を知ることができました。
午後からは高雄大学を訪れ高雄大学法学院の学生と住民投票をテーマとしてワークショップを行いました。日本人学生、CRPSの中国人学生、台湾の学生による各々の国の住民投票の制度や具体的な事例を発表しあい、意見交換及びヒアリング調査を行いました。その後夕食を一緒にとり、親睦を深めました。

9月20日、中華民国総統府を訪れました。日本統治時代の台湾総統府であるこの建物は、現在は台湾総統の執務を行う官邸であり、日本統治時代から現代にいたるまでの台湾の民主主義の流れを知ることができました。その後台湾の歴史研究機関である国史舘を訪れ、台湾の民主運動や選挙制度について知ることができ、台湾の歴史観問題、近年の学生運動についての質問に答えていただき非常に有意義な話をきくことができました。

9月21日、午前中に台湾大学を訪れました。台湾大学法学院王泰升教授による講義「台湾法における日本的要素」を台湾大学法学研究科の院生とともに聴講しました。その後ひまわり学生運動に関するヒアリング調査を行いました。実際に運動に参加していた人たちに直接話を聞くことができ当時の状況や運動に参加した動機など詳しく知ることができました。また、王教授のご厚意で弁当を用意していただき、台湾大学の院生とともに昼食をとり親睦を深めました。午後からは、ひまわり学生運動と関係の深い政党である時代力量党を訪れました。ひまわり学生運動をはじめとする社会運動についての質問をしました。

9月22日、台北大学を訪れました。台北大学の法律学院、公共事務学院の学生とワークショップを行い、各々の国の選挙制度について発表し、意見交換をしました。また、学生運動に関するヒアリング調査を行いました。その後親睦会を開き、台北大学の学生と交流を深めました。

9月23日は、宜蘭の台湾民主運動史館を訪れました。そこでは台湾の民主運動の流れを詳しく知ることができました。

今回の台湾での現地調査は、台湾の民主主義について選挙、学生運動、法律、台湾史など様々な面から話を聞けたことで理解を深めることができました。台湾に関する文献は日本にはまだ非常に少なく、実際に話を聞けたことは有意義なものになりました。今回の調査結果を後期のプロジェクトフォロワーで活かしていきたいと思います。また、今回の調査は学生にとって本当に貴重な体験となりました。

(台湾プロジェクト 伊東良太)

高雄大学での宮内保香報告

台湾大学での集合写真

時代力量党での集合写真

台北大学-立命館学生集合写真

2017.09.24

【政策実践研究プロジェクト】「特定イタリアプロジェクト」が現地調査を実施しました

政策科学部2年生の小集団演習科目である「政策実践研究プロジェクト」の現地調査(科目名-グローバル/ローカル・オンサイト演習)が、9月14日から23日の10日間、イタリアで実施されました。現地調査には担当教員2名(田林葉教授、上子秋生教授)と本科目受講生9名、上級生3名(教育サポーター2名および個人研究のための参加者1名)が参加しました。

「特定イタリアプロジェクト」は昨年度から開講されているプロジェクトです。今年度は「イタリアの観光業における外国人サービスのあり方」というテーマで研究を進めています。観光産業が盛んなイタリアでは、どのような外国人サービスを実施しているか、また国際的な人材育成に関わる外国語教育制度と実態を調査し、日伊の比較を行っています。

今年度は、ミラノに5日間、ベルガモに5日間滞在しました。ミラノでは、JETROミラノ事務所の所長や、JTBミラノ支店の副支店長からイタリアの観光産業についてのお話を伺いました。また、メンバーが手分けして、ミラノの人気観光スポット(スフォルツェスコ城、ブレラ美術館、サン・マウリツィオ教会)にて、観光資源の外国語表記を調査するとともに、英語で観光客にインタビューしました。

イタリアの観光資源の一つである芸術に触れる機会も多くありました。ミラノ音楽院にて指揮者育成クラスの見学をし、イタリアの代表的なオペラ劇場であるスカラ座ではバックヤードツアーに参加した後、実際にオペラも鑑賞しました。

ベルガモでは、ベルガモ大学にてイタリア人学生の日本語クラスと、留学生のイタリア語クラスの見学に加えて、教授、学生に向けてのインタビュー調査を実施しました。参加学生は全員イタリア語の学習者であることから、日本で行われる授業との違いを感じ取ることができました。また、ベルガモ大学近くに位置する劇場、テアトロ・ソチャーレの内部も見学し、マネジメントのディレクターからお話を伺いました。

最終日には2回生のプロジェクトメンバーが、「日本における観光産業の実態」というテーマで、ベルガモ大学の学生に向けて英語でプレゼンテーションを行いました。

イタリアではミラノ大学およびベルガモ大学のイタリア人学生と、多くの交流の機会がありました。先方のイタリア人学生は日本語の学習者であるため、直接イタリア語を教えてもらったり、一緒にランチやディナーを楽しんだりしました。英語、日本語のみならず、政策科学部で2回生前期より履修し始めたばかりのイタリア語(「グローバル言語科目」)も交えて交流することができました。

実際にイタリアへ行って、普段日本では得られない多くの体験をすることができ、収穫の多い現地調査になりました。現在は、2回生後期に研究成果物として取りまとめる「研究報告書」の執筆に向けて、継続して調査・分析を進めています。同時に、研究およびコミュニケーションにおいて、英語とイタリア語の重要性を再確認し、語学学習にも力を入れています。

最後に、訪問受け入れに惜しみないご協力いただいた、JETROミラノ事務所、ミラノ音楽院、スカラ座アカデミー、JTBミラノ支店、ミラノ大学の皆さま、ドニゼッティ財団(テアトロ・ソチャーレ)、ベルガモ大学の皆さま、また、準備にあたってご支援いただいた、政策科学部執行部・事務職員の方々には、この場所を借りて厚く御礼申し上げます。本プロジェクト構想の段階において現地とのコーディネート支援をいただき、現在も学生のイタリア語指導をしていただいているCarolina Capasso先生にも深くお礼申し上げます。

(立命館大学政策科学部政策科学専攻4年生 イタリアプロジェクト・教育サポーター 堀井祐希菜)

JETROミラノ事務所にて、所長およびミラノ大学学生とともに

ミラノ音楽院の指揮クラスにて、教授、音楽院学生およびミラノ大学学生とともに

ミラノ市庁舎(マリーノ宮殿)にて、ミラノ大学学生とともに


スカラ座でオペラ鑑賞

外国人観光客へのインタビュー

JTB Italyの副支店長のお話しを聞く学生

テアトロ・ソチャーレにて、ドニゼッティ財団のマネージャーとともに

宿泊先の修道院にてベルガモ大学学生と交流

ベルガモ大学日本語準備クラスにて英語でプレゼンテーション

2017.09.04

2回生GLO演習富良野プロジェクトが富良野市及び周辺自治体における実地調査を実施

2017年8月30日から9月4日にかけて、富良野市及び周辺自治体における実地調査を実施しました(グローバル/ローカル・オンサイト演習II〔富良野プロジェクト〕)。本調査には教員2名(石川伊吹教授、重森臣広教授)、Teaching Assistant 1名の引率のもと、本科目受講生の17名が参加しました。

参加した学生は、移住政策をテーマとした班と観光政策をテーマとした班に分かれ、前期から文献研究や資料収集を進めてきました。これらの議論の結果として、それぞれ“若年移住者増加のための移住政策”、“外国人観光客の現状と課題”というより詳細なテーマを定め、実地調査に臨みました。

調査初日は、長距離移動の疲れが残る中、富良野市役所の担当課に伺い、各政策の現状及び成果、課題に関するヒアリング調査を実施しました。市役所では各政策担当者から丁寧な説明を頂いた後、学生との活発な意見交換が行われました。

初日に市の政策に関する情報を把握・整理することができたため、2日目以降は地域内の自治体以外の各主体に対するヒアリング調査が中心となりました。2日目及び3日目には、バスで富良野市及び周辺自治体の観光名所や文化施設、6次産業化に取り組む農業者などに訪問し、様々な角度から富良野という地域に対する理解を深めていきました。これらの訪問先では、地域内の資源を新たな視点で活用しようとする移住者の活躍が光っており、観光班はもちろんのこと、移住班も自身のテーマに関する学びを深めることができました。

調査期間の後半には班ごとでの調査を実施しました。この調査では、準備段階において学生がテーマに沿った調査先を選定し、アポ取りまでも自身で行うことで、実地調査における事前準備の大切さを学ぶこともできました。移住班は移住者目線から富良野市の移住政策の成果と課題に接近するため、実際の移住者へのヒアリングを中心に調査をデザインしました。他方、観光班は、外国人観光客の受け入れ態勢が現場においてどのような形になっているかを把握するため、観光協会や観光名所、宿泊施設などを中心にヒアリングを実施しました。

最終日前日には札幌に移動し、最終日に北海道庁の政策担当者へのヒアリングも行いました。道庁では、北海道全体を見渡すマクロな視点での政策と、それまで富良野市で確認してきたミクロな課題の接点を見出すことに苦労しながら、多様な視点で地域の現状や課題を考えることの重要性を実感することができました。

参加した学生は、これらの調査を通じて文献調査では分からないことの多さに驚き、現場に存在する情報を整理・抽象化する困難さに戸惑いながら、実地調査の重要性を実感することができました。また、研究以外にも地域のお祭りに参加したり、観光地としての富良野を楽しんだりと、富良野を大いに満喫できた調査となりました。

今回の調査では、富良野市役所や各観光施設・商業施設のスタッフの方々、移住者の方々など、多くの方にご協力いただきました。皆様のお力添えによって参加した学生も多くのことを学ぶことができ、充実した調査となりました。ご協力いただきました皆様には、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

富良野市役所におけるヒアリング調査

富良野の自然に囲まれた中でのヒアリング調査

ドラマ「北の国から」ロケ地の見学

富良野市麓郷展望台での集合写真

2017.09.02

GLO演習(タイ・プロジェクト)でタマサート大学(タイ)との国際共同ワークショップ

8月21日〜9月1日にかけて、タイ・タマサート大学建築計画学部でワークショップを開催しました(グローバル/ローカル・オンサイト演習II〔タイ・プロジェクト〕)。ワークショップには教員2名(豊田祐輔准教授、真渕勝教授)の引率のもと、本科目受講生の12名(政策科学部専攻4名、Community and Regional Policy Studies専攻8名)が参加しました。

本ワークショップでは、受講生がグループで設定した2つの課題である、バンコクで最も大きなスラムであるクロントイスラムにおける教育政策による経済状況の改善、ならびに運河沿い低所得者コミュニティにおける住環境の改善について、現地教員や実務家による講義、研究対象地域での現地調査を通じて研究を進めました。

ワークショップの前半は、大学教員による講義や、国家経済社会開発委員会、国家住宅公社、CODI(Community Organization Development Institute)を訪問し、タイにおける低所得者層の現状について学ぶとともに、研究対象地域への視察やスラムをサポートするNGOへの訪問を通じて、行政と現場、そして研究者という3つの視点から問題をとらえました。

ワークショップの後半では、各グループが設定した研究目的の達成に向けて、現地調査を行いました。馴染みのない国での調査となり困難もありましたが、無事に調査を完了させ、最終成果発表会において研究成果を発表するとともに、タイ人教員などから今後の改善へ向けたコメントをもらいました。後期セメスターにおいても、本研究を継続し、ブラッシュアップを図っていきます。

研究以外にも、週末はタマサート大学の学生と一緒にバンコクや世界文化遺産アユタヤを観光するなど、タイの課題と文化を学ぶとともに、タイ人学生との友情を育んだワークショップとなりました。

本ワークショップはタマサート大学建築計画学部との共催により開催したものです。ウェルカム・パーティでの歓迎や調査へのご協力をいただいた先生方や学生をはじめ、関係者各位にこの場をお借りして深く感謝の意を表します。

国家住宅公社での講義の様子

NGOでの講義の様子

バンコク・スラムでの調査の様子

最終発表の様子

2017.08.23

桜井良助教が日本環境学会賞:若手奨励賞を受賞しました

政策科学部の桜井良助教が2017年7月1,2日に開催された日本環境学会で、日本環境学会賞:若手奨励賞を受賞しました。本賞は環境問題の解決と持続可能な社会にむけた研究活動において顕著な功績のあった個人、諸団体を表彰するものです。

桜井良助教は野生動物の管理や生物多様性の保全のために必要な社会的側面に関する情報の獲得を目指し、野生動物と住民との共存を実現するための地域づくりを行う実践科学であるヒューマンディメンション(Human Dimensions of Wildlife Management)を新しい学問として日本に定着させることを目標に研究を実施してきました。具体的には、人との軋轢が特に多いクマ類に焦点を当て、住民とクマとの共存を目指す地域づくりのために必要な社会的側面からの研究をしてきました。それらは、聞き取り調査やアンケート調査から明らかにした住民のクマに対する認識とその要因分析、これらの結果を踏まえた住民参加型の野生動物管理及び農村計画の提案などです。また、住民の意識の深化や獣害対策の促進を効果的に行うために、実施されている普及啓発プログラムの効果検証を実施し、プログラムの改善点などを明らかにしました。いずれの研究においても、県の野生鳥獣管理の担当者との共同研究として実施し、調査結果がその後の県における環境政策に反映されていることが大きな特徴です。

表彰状授与式の様子(日本環境学会瀬戸昌之会長[左]と)

2017.07.11

【EPS Type-C】My Sweet Hometown発表会を開催しました。

EPS Type-Cでは、“Learn to Contribute"(社会貢献)の目標のもと、学生がそれぞれの関心に基づいて調査を行い、英語で作成された調査の成果を発信するという、PBL(Project-Based Learning)型授業に取り組んでいます。

2017年度前期の前半プロジェクトとして、1回生全クラス(EPS Project I)が共通で “My Sweet Hometown“を実施しました。本プロジェクトでは、学生が、日本各地の自分たちが生まれた地域の魅力を、英語を用いて海外の人々に発信することを目的に、各地の歴史や文化的な特徴、観光資源などについて調査し、英文のパンフレットとエッセイを成果物として作成しました。

作成された成果物を基に、5月16日、23日に、A、Bクラス (担当:田林葉教授、前田萌授業担当講師)、5月26日に、E、F、Gクラス(担当:池上久美子非常勤講師、松永歩非常勤講師、小阪真也助教)が、それぞれ合同で、英語による発表会を開催しました。

A、Bクラス合同発表会においては、長崎県が受け入れてきた異文化、鹿児島県の恵まれた自然や特産物、隠れた観光名所として注目される京都市左京区一乗寺、高知県の自然・歴史・観光地・食べ物、名古屋市の代表的な観光スポット・食文化、関西国際空港に至るまでの南海電車沿線の観光スポット、宇治の一日観光プラン、「歴史的建築物」と「体験」をテーマとした滋賀県の観光コース、といった多彩なテーマが揃いました。

E、F、Gクラス合同発表会においては、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場や、白鹿記念酒造博物館をはじめとする代表的な観光スポット、岩手県の世界遺産としても登録されている関山中尊寺や、300年以上の歴史を持つ一関市・大東大原水かけ祭りなどの伝統的な行事、そして、京都市で多くの国内外の観光客を集める三大祭りや、絶滅危惧種の保護に取り組む京都市動物園など、調査を通じて明らかにされた各都道府県の様々な魅力について、発表が行われました。

フロアからは、発表における英語表現の明瞭さ、成果物における英文表現の正確さや、ジェスチャーや動画を駆使した発表の工夫、ターゲットである海外の人々の視点からの改善点、冊子の作りこみ方についてなど、様々なコメントが出されました。

学生は、前半プロジェクトで学んだ知識を活かして、 “Learn to Contribute"の目標のもと、後半プロジェクトに臨みます。

2017.6.12

【EPS Type-C】 Birthday Project発表会を開催しました

EPS Type-Cでは、“Learn to Contribute”(社会貢献)の目標のもと、学生がそれぞれの関心に基づいて調査を行い、英語で作成された調査の成果を発信するという、PBL(Project-Based Learning)型授業に取り組んでいます。

2016年度後期の前半では、1回生全クラス(EPS Project II)が共通で“Birthday Project”を実施しました。本プロジェクトでは、学生が自分たちの生まれた日に発生した出来事を当時の新聞から紐解き、その出来事が社会に与えた影響や、発生した問題、現在までの変遷について調査し、英文の社会時評を作成しました。

2016年11月8日には、学生が作成した成果物について、各クラスで予選を勝ち抜いた2クラス(担当:小阪真也助教、松永歩非常勤講師)の代表4チームによる合同発表会が開催されました。当発表会においては、今年度初の試みとして、CRPS専攻クラス(General Education Course I、担当:田林葉教授)の留学生も、当発表会のファシリテーター及びフロアとして参加し、日本及び諸外国からの学生双方が、英語を用いた質疑応答や議論を行いました。

当発表会においては、①日本と諸外国の数学のテスト結果から見える日本の教育における問題、②ババシャツの社会的変遷、③映画「もののけ姫」が社会に与えた影響、④ハロウィーンの歴史的展開について、各クラスで選抜された代表4チームが、それぞれ発表を行いました。

各担当教員及び発表したチームを除く、EPS Project II及びGeneral Education Iの受講学生の投票により、優勝は、「日本と諸外国の数学のテスト結果から見える日本の教育における問題」について報告を行ったチーム(小倉萌加さん、柏木真希さん、齊藤優里花さん、武智峻洋さん、黒田拓臣さん)に決定しました。

学生は、前半プロジェクトで学んだ知識を活かして、 “Learn to Contribute”の目標のもと、後半プロジェクトに臨みます。

優勝したチームのプレゼンテーション風景
Presentation of the winning team on the math education

全体図(場面はチームジブリの発表風景)
Overall view (presentation by Team Ghibli

「ババシャツの社会的変遷」についてのプレゼンテーション風景
Presentation by Team Baba on the social trajectory of “Baba” undershirts

ファシリテーターとして活躍してくれた
インドとフィリピンからの留学生
Indian and Pilipino students contributed as facilitators


[EPS Type-C] Joint Presentation on the Birthday Project

Under the idea of “Learn to Contribute”, the Course of the EPS Type-C has been conducting PBL (Project-Based Learning) styled seminars which aim to develop English skills of the students through conducting research projects based on their interests and publish the research results in English.

In the second semester of the academic year of 2016, the classes for the first-year students (EPS Project II) conducted the “Birthday Project”. In this project, the students conducted their research projects based on the articles of the Japanese newspapers published in their birthdays around 18 years ago. As research results, they wrote essays in English on social influences, problems, and current situations of a topic/event which appeared in the paper on their birthdays.

The 4 teams of representatives of the 2 classes supervised by Shinya Kosaka, Assistant Professor, and Ayumi Matsunaga, part-time lecturer made presentations in the Joint Presentation on the Birthday Project. In this Joint Presentation, as the first attempt, the international students of the class of CRPS (Community and Regional Policy Studies) supervised by Yo Tabayashi, Professor contributed to the event as facilitators or participants. Both domestic and international students had discussions and exchanged their opinions about the presentations in English.

The 4 teams of representatives from the 2 classes made presentations about 4 different themes: (i) the problems of education in Japan found through the comparison of the results of international examinations of mathematics between Japan and other countries, (ii) the social trajectory of “Baba-shirts”, (iii) the impact of the animation movie “Princess Mononoke (Mononoke Hime)” on the society of Japan, and (iv) the historical developments of the Halloween.

By the votes of the participants except for each teacher and teams of representatives, the team which made the presentation about the problems of education in Japan (Ms. Moeka Ogura, Ms. Maki Kashiwagi, Ms. Yurika Saito, Mr. Shunyo Takechi, and Mr. Takumi Kuroda) was selected as the winner of the Joint Presentation.

The students of the EPS Type-C courses are now conducting their next projects for pursuing the goal of “Learn to Contribute”.

2016.12.05

1回生「リサーチ・プロポーザル・コンペティション」を開催

2016年12月5日(月)に、政策科学部1回生対象のリサーチ・プロポーザル・コンペティションが開催されました。

本学部1回生後期セメスターの小集団演習科目「プロジェクト入門」では、前期セメスターの小集団演習科目「基礎演習」で学んだことをさらに発展させて、学生各自の問題意識と興味に沿ってリサーチ・プロポーザル(研究計画書)の作成を行いました。このリサーチ・プロポーザルは、2回生での「政策実践研究プロジェクト・フォロワー」における研究につながるものでもあります。

リサーチ・プロポーザル・コンペティションには、リサーチ・プロポーザルの発表と議論を通じて、政策科学部での1年間の学びの達成度を1回生各自が再確認し、2回生以降の小集団演習科目における学習意欲を高めるきっかけにしてもらうという目的があります。

本コンペティションでは、「プロジェクト入門」のA~Mの13クラスから1名ずつ選ばれた代表者が発表しました。発表者によっては英語での発表に挑戦したり、審査に当たる「プロジェクト入門」担当教員からの厳しい質問に対して的確な応答を行ったりと、本学部1回生全体が参加する最初の学術的なイベントとして意義深いものとなりました。本コンペティションは「プロジェクト入門」の授業の一環として行われ、発表者以外の1回生は熱心に聴講し、発表内容等をメモしていました。

行われた13件の発表は教員によって審査され、その結果、1位である最優秀賞にGクラスの市瀬比呂君が選ばれました。市瀬君は、「ひまわり学生運動後の台湾の学生勢力が与える台湾・中国関係変化への影響~台湾・中国間1992コンセンサスに対する学生の認識を基に~」という研究タイトルで、2014年に台湾で発生した「ひまわり学生運動」に着目し、その経緯をレビューした上で、今後この学生運動が台湾と中国との関係変化に与えうる影響について現地でのフィールドワーク等を通じて考察していく計画を示しました。

なお、本コンペティションの運営には、政策科学会学生委員会および「プロジェクト入門」各クラスから選ばれた運営委員が当たりました。

2016.11.18

立命館大学政策科学部・東北財経大学公共管理学院共催の国際シンポジウム「社会ガバナンスのイノベーションと発展」が開催されました

2016年11月18日(金)から19日(土)にかけて、立命館大学政策科学部・東北財経大学公共管理学院共催の国際シンポジウム「社会ガバナンスのイノベーションと発展」が東北財経大学にて開催されました。

本シンポジウムは18日午後の学生セッション、19日終日の教員セッションによって構成され、日本と中国から約30名の教員、約40名の大学院生が報告、討論に参加しました。教員セッションにおいて、政策科学部石原一彦教授は「日本における持続可能な都市への取り組み」、大塚陽子教授は「介護者としての女性の役割に関する国際比較」をそれぞれ報告し、学生セッションにおいて、政策科学研究科の梁平慧氏は「高齢者の近隣ネットワーク-遼寧省開原市における現地調査から-」、魯霄凌氏は「中国都市部における高齢者家庭介護者の負担についての研究」、諶齢彦氏は「中国における介護労働者の現状」を研究発表しました。

本シンポジウムは政策科学部と公共管理学院共催の国際シンポジウムとして、2014年度年度東北財経大学で開催した第1回目、2015年度OICで開催した第2回目につづき、第3回目の開催となります。前の2回と同じように、多くの共通研究課題が発見できました。重要な比較研究・発表の場として、同様な国際シンポジウムを来年度も引き続き開催する予定です。

政策科学部石原一彦教授による報告

シンポジウム会場の様子

シンポジウムの参加教員と
政策科学研究科の大学院生との記念撮影

2016.11.03

比較福祉国家研究者スタイン・クーンレ教授による講演会を開催~経済のグローバル化と高齢化によって共通の課題を抱える北欧と東アジアの福祉国家の現状~

政策科学研究科においては、東アジア・東南アジアからの留学生が英語基準・日本語基準で数多く学んでいますが、政策のアジア的な特徴とは存在するのでしょうか。アジア的な特徴とは、国際比較を通してその立ち位置がみえてくることがあります。

政策科学研究科では2016年11月3日(木)にOIC総合研究機構地域情報研究所との共催で比較福祉国家研究の第一人者であるスタイン・クーンレ教授をお招きして、“Globalization and Development of Social Policy in a Perspective of European and East Asian Experiences”というタイトルのもとでの講演会を開催しました。

ク―ンレ教授は、ノルウェー国立ベルゲン大学比較政治学部教授であり、同時にこれまで、中山大学(広州)名誉教授、南デンマーク大学福祉国家研究センター名誉教授等を歴任し、現在は復旦大学(上海)名誉教授も務めてこられました。近年は東アジア諸国との比較研究をおこなっており、2016年10月22日から11月11日まで、日本学術振興会 外国人招へい研究者として、立命館大学OIC総合研究機構地域情報研究所に滞在されました。

講演ではまず、西(欧米)と東(東アジア・東南アジア)における社会福祉や国家の役割に関する理念の相違が歴史的アプローチから説明されました。たとえば、西では個人が全てであるのに対し、東では個人はシステムの一部にすぎず、また、西では福祉は権利と結びついた「契約」であるのに対し、東では福祉は施しと結びついた「憐み」と考えられているということです。ゆえに、クーンレ教授は、東において社会保障プログラムは西よりも低いレベルから導入が進んだが、1985年~1995年の経済成長期においては福祉が拡大し、1997年の経済危機によって国家の福祉的責任は下降もしくは水準変更されたことを指摘しました。そして、現在の西と東に共通な福祉的課題とは、グローバル化(もしくは脱グローバル化?)による経済危機、人口の高齢化、国際人口移動、労働市場構造や家族構造の変化、社会的不平等であるが、福祉国家として十分に発達し、合意によるガバナンス形態をとる国家(北欧)には多少の利点があるものの、アジアもまた、受容力の高さを活かしてこの課題を乗り越えられるであろうと締めくくられました。

フロアからは、インドネシアや中国からの英語基準プログラムの院生による自国の将来に関する活発な質問が相次ぎました。クーンレ教授はそれらの質問に丁寧に回答され、従来の福祉国家論の枠組みを超えたグローバル化時代における西と東の知識共有の必要性を参加者全員が認識したところで閉会しました。

政策科学研究科では、欧米中心の理論枠組みから一旦距離をおいたうえで、アジアにおける諸政策を眺めることによって、新たなアジアの政策像を打ち出していくことに、近年力を入れています。今回のクーンレ教授の講演会はその過程としての国際比較の重要性を改めて認識させるものとなりました。

2016.10.05

桜井良助教が第19回エスペック環境研究奨励賞を受賞しました

政策科学部の桜井良助教が公益信託エスペック地球環境研究・技術基金より「第19回エスペック環境研究奨励賞」を受賞しました。本賞は地球環境問題の解決に向けて将来の貢献が大いに期待できると認められる研究に授与されるものです。

桜井良助教の研究テーマは中学生を対象とした体験型海洋プログラムの教育評価で、岡山県備前市立日生中学校で実施されているプログラムの教育効果(生徒の意識や行動の変化)を明らかにしました。日生中学校は漁業組合との連携のもと、総合学習として海洋教育に取り組んでおり、桜井良助教は2015年度より継続して同中学校で調査を行い、実際に生徒とともに海洋プログラムに参加し、生徒の様子を参与観察し、また聞き取り調査を行ってきました。研究を通して海洋プログラムの教育効果を示すとともに、中学生が地域の漁師と共に地元の海の保全管理に携わる地域密着型の取り組みを『里海教育』と名付け、その意義や可能性を提唱しています。

なお本研究は環境省「環境研究総合推進費」S-13プロジェクトにおける共同研究:「沿岸海域の生態系サービスの経済評価・統合沿岸管理モデルの提示」(代表研究者:政策科学部仲上健一特別任用教授)の一環として実施しており、成果が環境政策に反映されることが期待されています。

中学生が漁師と共に行う流れ藻(アマモ)の回収作業の様子

中学生への聞き取り調査の様子

2016.10.05

「資源循環と持続可能な環境戦略RP」オープンリサーチを開催しました

特別講演会「中国の「一帯一路」戦略と文化交流」―蔡建国 教授

7月27日に、立命館大学政策科学研究科「資源循環と持続可能な環境戦略RP」が大阪いばらきキャンパスにてオープンリサーチ「中国の一帯一路戦略と文化交流」特別講演会を開催しました。中国同済大学教授、アジア太平洋研究センター名誉所長、上海市人民政府参与である蔡建国先生を講演者としてお招きしました。

2013年、習近平国家主席は、「中国は平和的発展の道を歩み続け、発展の成果を共享し、互恵・win-winの解放・発展戦略を貫き、各国との友好交流を強化し、人類運命共同体を構築する」という発想のもとで、新たな外交戦略の一環として、「シルクロード経済ベルト」と「21世紀海上シルクロード」からなる「一帯一路」という構想を打ち出しました。

蔡先生はまず、「一帯一路」構想の概況と意義から解説し、同構想の最大の背景は、中国が一層の対外開放を契機とし、政策、施設、貿易、資金、民心のコネクティビティを経絡として、急速に発展する中国経済と沿線諸国の利益を結びつけ、中国の夢とユーラシアの夢、世界の夢とを共に織り成すよう力を尽くしてゆくことであると強調しました。「共に検討、共に建設、共に享受する原則」により、中国の独奏ではなく、沿線各国によるコーラスであることが重要であるとしました。同構想の沿線には、60数カ国があり、総人口は44億で、世界63%を占め、GDP総額は21兆ドル、世界の29%を占めます。更に、同構想では、経済協力のみならず、エネルギー・環境・食料など複数の分野においても、日中韓をはじめ、東アジアの地域協力が巨大なポテンシャルを持っていることが説明されました。

次に、蔡教授は文化の視点から「一帯一路」戦略を解説しました。古シルクロードは、世界の主要な文化の母胎であり、東西文明の架橋でありました。シルクロードの各地に現れた文化は、キャラバンによって東西各地に伝えられ、様々な文化変容を受けながらも、各地の文化を向上し促進させました。一方、「一帯一路」構想が世界の多極化、経済のグローバル化、文化の多様化、社会の情報化という流れに沿うものであり、開放的な地域協力理念をもって、グローバルな自由貿易体系と開放型世界経済の維持に取り組んでいますが、実は構想の最も重要な目的及び推進力は、各国の国民の間の文化交流を作り出すことであるという論点が出されました。そこで、近年、中国語ブーム(漢語熱)の背景の下、文化の多様化に応じて、文化交流及び多文化共存・共生・共栄を根底とした孔子学院の発展を例として説明しました。立命館大学政策科学部の周瑋生教授が初代学院長を務めた立命館孔子学院はその成功事例として挙げられました。

その後、蔡教授から文化は日中関係を結ぶ紐帯であり、文化の交流は両国国民の相互理解及び両国関係の発展に重要な役割を果たすべきであると話しました。更に、日中両国文化交流を振り返って、文化の交流が主に3つの段階に分けられるとし、すなわち、古代においては、主として日本が中国に学び、一方近代(明治維新以降)になると、中国が日本に多くの留学生を派遣し、様々な分野から日本を学び取った、しかし、現代においては、日中両国が相互勉強の時代に入っているとしました。「一帯一路」構想において、経済・エネルギー・環境・福祉分野などでの日中協力が促進でき、特に文化・人文の交流に大きな期待が寄せられます。また、日中文化交流において、在日華人・華僑及び留学生のネットワークが果たす役割を重視しなければならないことも指摘されました。

最後に、立命館大学政策科学研究科「資源循環と持続可能な環境戦略RP」に所属している院生が、エネルギーや環境、低炭素社会・食料などの視点から、各自の研究テーマを紹介しながら、研究の手法・現実的意義及び留学生の勉強生活について蔡教授と深く交流しました。

2016.10.05

政策科学研究科周研究室がソフトバンク(株)等と異分野講習会を開催

政策科学部は教育理念として、「広い視野をもって現代世界、現代社会の問題を理解し、これを解決できる人材を育成します」をあげています。そのためには、文理融合と理論実践両面のアプローチを用い、技術から社会システムまでを視野に入れ、政策システムの最適化と人間実践活動の科学化を目指す、異分野結集による超学際(Transdisciplinarity)的な研究と学問が求められます。政策科学研究科周研究室は、学生たちが研究している分野の壁を超え、多分野の社会問題に関心を持たせるために、この間、ソフトバンクグループとグランソール奈良医療グループによる異分野講習会を開催しました。

4月27日には、ソフトバンクグループの阿部 基成事業開発本部長と神田 直記人事本部副本部長等、7月4日にはグランソール奈良医療グループの辻村 勇取締役兼国際部長をOICキャンパスにそれぞれお迎えし、同社の事業領域、戦略計画、特に通信・イノベーション分野と医療経営分野について最新情報を紹介し、国際協力と社会イノベーションの視点から日中協力のポテンシャルなどを分析・検討しました。とりわけ、学生にとってはあまり知らない分野でもあり、講演者からは素人にもある程度理解できるように丁寧にプレゼンが行われ、新たな知識の勉強だけでなく、今後の院生自身の発表にも非常に参考となるものになりました。

ソフトバンクもグランソール奈良も異なる分野で事業を行っていますが、両社の共通点としては、国際的な連携を重視していることが挙げられます。まず、ミクロ的に言えば、時代の変化に敏感に適応し、地球環境と共存型のライフスタイルを創造・推進するための商品・サービスや社会システムなどを開発・提供する「イノベーション力」の力を持つことが重要であると捉え、マクロ的な視点では、現代企業は、国内だけでなく、グローバル視点で海外の事業展開、ひいては国際貢献をはかることが大切だとしています。これは、今の時代における競争で優位に立てるかどうか重要なポイントとなります。学生たちも今後の研究に常に批判的な発想力、創造性や新規性に富む分析力及びグローバル視点を持って問題を考えることの大切であることの意識を改めて深めることができました。また、ソフトバンクの自然エネルギー財団と周研究室が提唱している「東アジア低炭素共同体」構想に対する協力について意見交換も行われました。

本学習会は周研究室の伝統イベントとして、学生たちに構内で学外のことを勉強できるチャンスを提供しており、今後も引き続き行う予定です。

2016.09.13

【政策実践研究プロジェクト】2年生「特定イタリアプロジェクト」が現地調査を行いました

政策科学部1年生の小集団演習科目である「政策実践研究プロジェクト」の現地調査(グローバル・ローカルオンサイト演習)として9月13日から24日までの12日間、イタリアを訪れました。現地調査には担当教員2名(田林葉教授、上子秋生教授)と本科目受講生15名(政策科学専攻13名、CRPS専攻2名)、3年生の教育サポーター1名が参加しました。

「特定イタリアプロジェクト」は今年度新しく開講されたプロジェクトで、言語教育班と劇場文化班の2つのグループに分かれ、研究を進めています。言語教育班は、イタリアにおける英語・日本語教育と、日本における英語・イタリア語教育の比較を通じ、日本の外国語教育における課題を探り、その原因と解決策を追求しています。劇場文化班は、「文化」はいったい誰のもので、なぜ必要であるのかという点に関心を持ち、文化を体現するものの一つとして、日本とイタリアの劇場文化に焦点を当て比較研究を行っています。

言語教育に関しては、ミラノの教育局を訪れ、イタリアの学校教育システムについてのお話を伺いました。ミラノの北東に位置するベルガモのファルコーネ外国語高等学校ではイタリア人教師による日本語の授業を、またベルガモ大学ではイタリア人および日本人教師による日本語の授業を実際に見学し、大学では授業内でのアクティビティにも参加しました。また、すでに行っていたアンケートを元に、高校生・大学生・大学院生や教員にインタビューも行いました。

ミラノ教育局にて

ベルガモ市営レストランにて
ベルガモ大学教員・学生とともに

ファルコーネ高校にて

スカラ座プレスルームにて

劇場文化班は、ミラノのオペラ劇場であるスカラ座(La Scala)ではバックステージ・ツアー、舞台衣装や大道具を作成するアトリエの視察とマネジメントディレクターによる講義、コモにある劇場テアトロ・ソチアーレ(Teatro Sociale)ではモーツァルトのCosi fan tutte(『女は皆こうしたもの』)のリハーサル見学と舞台監督へのインタビュー、ベルガモのドニゼッティ劇場ではベルガモ市の行政担当官からもお話を伺いました。

コモのテアトロ・ソチアーレで舞台監督らと

ドニゼッティ劇場の舞台見学

ベルガモ大学でのプレゼンテーション

ベルガモ大学では、多くの教員・学生を前に両班ともにこれまでの研究を元にプレゼンテーションを行いました。イタリアでは、メトロや路線バスを駆使してさまざまな場所へ行き、フィールドワークを行いました。そのほかにも、ベルガモ大学のイタリア人学生と英語、イタリア語、日本語を交えて交流し、ランチや観光を楽しみました。また、政策科学部の外国語科目である「グローバル言語科目」(LGA科目)で2年生前期より履修し始めたばかりのイタリア語も、実際に使ってコミュニケーションのツールとして役立てることができました。

研究に関する調査だけでなく、イタリアの歴史や文化に触れることもでき、有意義な現地調査となりました。現在は、2回生後期に研究成果物として取りまとめる「研究報告書」の執筆に向けて、継続して調査・分析を進めています。

訪問受け入れに惜しみないご協力いただいたスカラ座とスカラ座アカデミー、ドニゼッティ劇場、ミラノ教育局、ファルコーネ高等学校、ベルガモ大学の皆様、また、準備にあたってご支援いただいた、政策科学部執行部・事務職員の方々には、この場所を借りて厚く御礼申し上げます。最後に、本プロジェクト構想の段階から、現地とのコーディネートの支援および学生のイタリア語指導をしていただいているCarolina Capasso先生にも深くお礼申し上げます。

日本語文:立命館大学政策科学部政策科学専攻3年生
イタリアプロジェクト・教育サポーター 堀井祐希菜


[Global/Local On-site Seminar] Sophomores Carried Out On-Site Research in Italy

In a course “Global/Local On-site Seminar” in College of Policy Science, a group of sophomore students made a field research in Italy for 12 days from September 13 to 24. Fifteen students from this class (thirteen from Policy Science major, two from Community and Regional Policy Studies major) accompanied by two professors (Professor Tabayashi and Professor Kamiko) and a junior student as an educational supporter joined the research field work.

“Italy project” is a newly opened program this year. It is divided into two teams, foreign language education team and theatre/culture team. The aim of the foreign language team is to find out the problems of foreign language education in Japan through the comparative studies on language education in Italy and Japan. On the other hand, the theatre/culture team has interests in stakeholders of culture, and why/whether culture is indispensable. As one of the sample embodiments of culture, the team focuses on theaters and is conducting comparative researches on theatre cultures in Japan and Italy.

In order to work on the research of foreign language education, the team visited the education department in municipal government in Milan, and had an interview on the topic of schooling system in Italy. Located on the northeast of Milan, Falcone high school for foreign languages in Bergamo and Bergamo University offered us Japanese students a chance to sit in Japanese lessons taught by Italian teachers. The students of foreign language education team also joined some interactive activities in a class taught by Japanese teacher in Bergamo University. What’s more, based on the result of questionnaire, which has already been collected, the team organized several interviewes with students from high school, university, and graduate school, as well as faculty members.

 The theater/culture team, on the other hand, visited 3 theaters, Teatro alla Scala in Milan, Teatro Sociale at Como, and Teatro Donizetti in Bergamo. Concerning Teatro alla Scala, we students went on tailored tours in theater, backstage, museum, and the stage workshop and attended a lecture by the management director. In the Teatro Sociale at Como, we students also conducted a short interview with the art director after watching a part of a rehearsal of ‘Così fan tutte’ by Mozart while at Teatro Dnizetti we listened to a short lecture by the official from Comune di Bergamo and interviewed her.

 At the end of the fieldwork, students from both teams delivered presentations on their research to the students and professors in Bergamo University. The most of the students are studying Italian language since last April, so, during the fieldwork, students communicated with the local students in not only English and Japanese but also with Italian.

Besides investigating the research topics, students got to know deeply about history and cultures of Italy during the fieldwork as well. After returning to Japan, students are keenly working on the research report as the final product of the course.

To have a successful and meaningful fieldtrip in Italy, all of us students truly appreciate generous cooperation from Teatro alla Scala and its affiliated Academia, Teatro Donizetti, Education Department in Milan, Falcone High School, and Bergamo University, and also thank Policy Science Office for their supports and Professor Carolina Capasso in College of Policy Science for teaching us Italian language.

英語翻訳:立命館大学政策科学部Community and Regional Policy Studies専攻2年生
LIN Yu-Chun, RAYANI Tresnahendarni, XU Shunfei

2016.08.24

2回生GLO演習タイ・プロジェクトがタマサート大学(タイ)とワークショップを開催~バンコク中心部のスラム退去問題と学校における環境教育の課題~

8月24日より9月2日にかけて、タイ・タマサート大学建築計画学部でワークショップを開催しました(グローバル/ローカル・オンサイト演習II〔タイ・プロジェクト〕)。ワークショップには教員2名(豊田祐輔准教授、ションラウォーン・ピヤダー助教)の引率のもと、本科目受講生の12名(政策科学部専攻4名、Community and Regional Policy Studies専攻8名)が参加しました。

本ワークショップでは、前期に学生が設定した2つの課題(スラム退去問題と環境教育)について取り組みました。学生は、前期は日本で文献調査に取り組み、研究課題、目的、仮説の設定を行い、ワークショップの初日に研究計画を発表することで、タイ人教員からの助言をもらいました。その後、ワークショップの前半では、大学教員、政府機関職員、NGO職員、小学校教員などによる講義や見学を通じて現地でしか得られない情報を得、研究内容を改善させました。

ワークショップの後半は改善させた仮説を検証するための調査を実施しました。バンコク中心部のスラム(クロントイ・コミュニティ)を研究対象としたグループは、住民への聞き取り調査を通じて、土地所有者である港湾局と土地使用者である住民間のコミュニケーション不足を指摘し、それが、新たな居住先への移住などについての合意に至らない原因となっていることを明らかにしました。また、学校における環境教育に関するグループは、生徒へのアンケートや教員への聞き取り調査より、学校の環境教育だけでは環境配慮行動を導くには不十分であり、普段一緒に過ごす周囲の人間の影響が重要であることを明らかにしました。

研究以外にも、週末になると学生はタマサート大学の学生と一緒にバンコクや世界文化遺産アユタヤを観光するなど、タイの課題と文化を学び、そして、タイ人学生との友情を育んだワークショップとなりました。

 

本ワークショップはタマサート大学建築計画学部の主催により開催したものです。ウェルカム・パーティでの歓迎や調査へご協力いただいた先生や学生をはじめ、関係者各位にこの場をお借りして深く感謝の意を表します。

訪問コミュニティでの住民による説明

小学校でのアンケート調査の様子

最終発表会の様子

ワークショップ終了後の集合写真


Relocation Problem in Slum Located in the Center of Bangkok and Challenge of Environmental Education in School(Introduction to On-site Research Summer ession [Thai Project])

We held a workshop from 24th August to 2nd September at the Faculty of Architecture and Panning, Thammasat University: ‘Introduction to On-site Research Summer Session (Thai Project),’ From Ritsumeikan University, 12 students (4 from Policy Science Major and 8 from Community and Regional Policy Studies Major) participated who were led by two teachers (Associate Professor Yusuke Toyoda and Assistant Professor Piyada Chonlaworn).

The students tackled two themes: relocation problem in slum and environmental education, which the students determined to study in the Spring Semester. During that semester, they set research questions, objectives and hypotheses along with literature review. On the first day of the workshop, they presented their research proposals and received feedbacks from Thai teachers. Thereafter in the first half of the workshop, they acquired knowledge through lectures and tours by university teachers, governmental staff, NGO staff and elementary school teachers, which they would otherwise not be able to gain in Japan.

Based on these inputs, they revised their research and conducted field surveys in the second half of the workshop. A group focusing on slum located in the center of Bangkok (Klong Toei Community), found lack of communication between the land owner, Port Authority and land users, residents, failing to reach the agreement on a new settlement. On the other hand, a group concerning environmental education in school, by questionnaire surveys to school students and interviews with school teachers, identified inadequacy of school education for promoting environmental behavior and importance of surrounding environments like people around the kids in everyday life.

On weekends, besides study they enjoyed sightseeing at Bangkok and Ayutthaya World Cultural Heritage with Thammasat University students. The workshop provided them with the environments to study challenges and culture in Thailand and to make friendship with Thai students.

The Faculty of Architecture and Planning, Thammasat University, hosted this workshop. Taking this opportunity, we would like to express deep gratitude to teachers, students and staff welcoming us and supporting the workshop.

Briefing by community resident

Questionnaire survey at elementary school

Final presentation

Group photo after final presentation