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立命館大学政策科学部「周研究室20周年記念報告会」を開催

本学部周瑋生教授研究室は、2019年4月1日に開設20周年を迎えました。これを記念して、11月16日に、立命館大学大阪いばらきキャンパスにて、周研究室卒業生と現役学生が幹事となり「周研究室20周年記念報告会―Global Sustainability と政策工学の創成」」を開催しました。

第一部は、2003年度卒でダイキン工業株式会社勤務の進士梓さんの司会により進行されました。まず、周研究室20周年の歩みを映像で一緒に振り返り、続いて周研究室の博士号第一号小泉國茂さんが卒業生代表として、研究室の思い出を述べながら、20年間支えてくださった関係各位、来場者と周先生へ感謝の意を述べました。次に、東京大学法学部・小原雅博教授、立命館大学サステイナビリティ学研究センター長・近本智行教授、地球環境産業技術研究機構(RITE)・元専務理事山口務氏より祝辞が述べられました。

また、周研究室20周年記念会に際して、佐藤満・政策科学部長、孔鉉佑・中国駐日本特命全権大使、鳩山友紀夫・元首相、大谷隆一・京都大学名誉教授、北村隆行・京大副学長・工学部長、石見利勝・姫路前市長・元政策科学部長、坂本和一・立命館アジア太平洋大学・初代学長、門川大作・京都市長、太田昇・真庭市長、近藤昭一・衆議院議員、刀根荘兵衛・国際ロータリー第2650地区パストガバナー、遅福林・中国改革発展研究院院長、杜鏡国・ハイアールグループ副総裁、何暁建・中国工商銀行東京支店長をはじめ、同僚教員や卒業生等多数の方々からも温かい祝辞が贈られました。

その後、岩本達也さんをはじめ、15名の周研究室の卒業生代表より、研究室の思い出と自分の近況についての報告がありました。卒業生たちの報告の後、周先生が「Global Sustainability と政策工学の創成」をテーマにした講演を行いました。講演会のなかで、Global Sustainabilityを実現するための必要条件は、「共生・智慧・循環・安全安心・低炭素」であるとして、これまで、周研究室で研究してきた内容について詳細に紹介されました。周研究室では学際性・実践性・計量性・国際性という四つの軸から、主に東アジア地域を対象としてエネルギー環境政策分野においての研究を行っていることを話されました。また、周研究室は、システム科学や最適化理論と技法など総合的・学際的な手法によって、理論と実証研究を通じて、「エネルギー安全保障」、「国際資源循環」、「広域低炭素化」の実現に寄与するとともに、「政策工学」という新たな学際的な学問分野を創成することが目標であると述べられました。

また、2015年の国連サミットで「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に掲げられたSGDsの実施に向けて、環境エネルギー分野での協力が最も重要であると指摘しました。そのうえ、周先生が参画した「日中韓循環経済モデル事業」を含めいくつかの研究事例を紹介しながら、「東アジア低炭素共同体」の構想について強く提唱し、「グローバルサスティナビリティ」を実現するためには東アジア地域において各国の協力を通じて広域低炭素循環社会の実現が不可欠であると強調しました。学問の話だけではなく、長年の国際交流活動や社会奉仕活動などを通じて、人生において得られた貴重な知見と経験―「敬天愛人」と「道(タオ)」についても教示されました。

周先生による講演と報告会終了後、記念撮影がおこなわれました。今回の記念会には、中国の北京・上海・杭州、韓国のソウル、栃木・東京・横浜・名古屋・京都・大阪・奈良・長崎、広島、九州など、各地からの卒業生たちと周先生の友人・知人を含め、学内外の約70名が参加されました。
第二部の懇親会は、中国フォーラムでご縁を結んだ卒業生の大村浩平さんと足立環さんご夫婦の司会進行により、仲上健一・立命館大学名誉教授より暖かいお祝いの挨拶をいただき始まりました。その後、平安女学院大学伝統文化研究センター所長・茶道裏千家元事務総長・関根秀治氏による乾杯の発声で開宴となりました。
その後、記念会の幹事を含め、多くの出席者が登壇し、周先生との心温まる思い出が披露され、大変賑やかで笑顔溢れる時間を過ごしました。

なお、本記念報告会に先立って、去る6月1日に、中国で活躍されている周研究室卒業生の皆さんが、周先生を囲んだ上海記念会を開催されました。

周瑋生先生は、1982年に中国浙江大学工学部を卒業し、’86年に大連理工大学修士課程修了、’95年に京都大学大学院工学研究科博士後期課程を修了して工学博士号取得。専門はエネルギー環境政策学、システム科学、サステナビリティ学、政策工学。’95年新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)産業技術研究員、’98年地球環境産業技術研究機構(RITE)主任研究員を経て、’99年立命館大学法学部・准教授、’02年政策科学部・教授に昇任。これまで立命館孔子学院・初代学院長(現在名誉学院長)、立命館サステイナビリティ学研究センター(RCS)・初代センター長、大阪大学サステイナビリティ・サイエンス研究機構・特任教授、国際3E研究院・院長、一帯一路日本研究センター・事務局長、全日本華僑華人連合会・名誉会長(初代会長)、日本浙江大学校友会・名誉会長(初代会長)、日中發展促進会・会長、国際ロータリー第2650 地区米山学友会・会長、日本ロータリーEクラブ2650チャーターメンバー・財団委員長、浙江大学・北京大学等複数大学の客員教授、RITE研究顧問等を歴任されています。

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