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グローバルに学ぶ

2024.10.25

研究実践フォーラム「カナダ・プロジェクト」が実施されました Part2


2024年8月21日から9月1日にかけて政策科学部開講科目「研究実践フォーラム」(カナダ・プロジェクト)として、現地でフィールドワークを実施しました。

トロント

〈トロント本願寺〉
〇トロント本願寺とは
 トロント本願寺はその名の通り、オンタリオ州トロント市に存在する浄土真宗本願寺派の寺院です。1947年ヒューロン通りに最初の祈りの場所を構え、それ以降トロントに住む仏教徒と共にその歴史を歩んできました。
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現在のトロント本願寺

〇施設の様子
 施設は1階~3階の構造で本堂は2階にあります。
 3階は本堂を上から眺められるすりガラス、小さな図書スペースなどがありました。お香のにおいなどが苦手な礼拝者用に、部屋を隔てても法要に参加できるようすりガラス仕様になっているとのことでした。また図書スペースは非会員でも利用可能であり、仏教をはじめとした日本文化を多くの人々に知ってもらう機会になるのではないかと思いました。

〇日系移民とカナダにおける本願寺
 トロント本願寺ではカナダにおける日系移民の歴史を、駐在僧侶である橋本 顕正様より教えていただきました。トロント本願寺に限らず、カナダにおける本願寺派の寺院は当時の日系移民にとってのアイデンティティであり、心の拠り所でありました。
 カナダにおける本願寺派寺院の始まりは、1905(明治38年)にバンクーバーにて仏教会が設立されたところまで遡ります。設立にあたる土地の購入や建設費は、全て日系移民からの寄付により賄われました。このことからも、当時の日系移民にとって仏教がどれだけ重要な位置を占めていたかは想像に余りあるでしょう。その系譜として、私たちの訪れたトロント本願寺も、今日まで受け継がれてきたのです。
 
〇日系移民との関係の薄れ
 橋本様によると、カナダにおける本願寺派寺院の運営者の確保は急務であるといいます。というのも、仏教知識と英語能力を十分に備え持つ人材が少ないということです。トロント本願寺においても、毎月の法要は殆ど英語で行われ、法要に参加する人々の多くは非日本語話者であるそうです。日本語の法要が行われるのは月1回程だそうです。トロント本願寺では毎週の法要と定期的なイベント(舞踊や一心太鼓などの、日本の伝統を取り入れたもの)により、日本の文化は受け継がれていますが、日系移民との関係は徐々に薄れているのが現状ではないでしょうか。

〇最後に
 本コーナーではトロント本願寺にて学んだことをまとめました。
トロント本願寺の雰囲気はどこかあたたかく、落ち着くものでありました。入ってすぐのところには日本人形や掛け軸、親鸞聖人の像などがあり、日本を存分に感じられる場所でありました。また日系移民とカナダにおける仏教会の関係の歴史を深く知ることができ、非常に勉強になりました。いつかまた訪れてみたいと思いました。

ガイダンスの様子(3階スペースにて)

ガイダンスの様子(本堂にて)



<High Park>
〇High Parkとは
 High Parkはカナダのオンタリオ州トロントに位置する公立公園です。敷地面積は161ヘクタール(東京ドーム約34個分)で、公立公園としてはトロント最大です。VIA Rail鉄道が通るユニオン駅の地下鉄から最寄りの地下鉄ハイパーク駅まで約30分でアクセスが可能で、最寄りの地下鉄ハイパーク駅からはすぐにアクセスすることができます。

〇High Parkの様子
 敷地内には子ども用の遊具、プール、テニスコートなどのスポーツ施設、ドッグランや動物園など様々な施設が併設されていたこれらの施設は全て無料で利用できます。キッチンカーなどの出店もあり、一日を通して楽しむことができます。施設以外にも、敷地内には豊かな生態系が形成されており、それもHigh Parkの魅力の一つです。

High Parkのようす

High Park内のリス


〇High Parkにおける環境への取り組み
 先述の通り、High Parkは豊かな生態系が大きな魅力のひとつです。数にして309種類の植物と70種以上の動物を有しており、Environmental Significant Area(ESA)に指定されています。敷地内にはこの豊かな生態系を維持するため、利用者に協力を呼び掛ける看板がありました。
 また敷地内には自然再生エリアがあり、High Park内の山峡は樹木や低木の植え付けを通した再生に推奨されています。

利用者に協力を呼び掛ける看板

High Park内の山峡

執筆者:中山



<Downtown Yonge>

〇Downtown Yongeとは
トロントのダウンタウンヤング周辺は、大型ショッピングモールやエスニック料理店などが集まる場所です。実際に訪れると、多くの人が集まるイベントも開催されており中心地として賑やかな雰囲気でした。ショッピングモールは天井が高く広々とした空間で、日本にもある店から甘いお菓子や北米系ファッションの店など数多くの店が並んでいました。夜21時頃であったからか、営業時間中にもかかわらずどこの店でも片付けを進めていて営業中かわからない様子であり、日本との違いを感じました。

〇エスニック料理
また、ここではグルメもローカルフードからエスニックまで、様々なものが溢れています。私が訪れたタイ料理店では、アジア系からアメリカ系の人たちまで様々な国のお客さんが混在していました。一方で、店員さんはタイ料理店ということもあり東南アジア系の方が多かったです。メニューは、香辛料やハーブが強めのTheタイ料理で日本人にとって珍しいものが多くあり興味深かったです。

Downtown Yongeの様子

Downtown Yongeで食べたタイ料理


<CN Tower>

CNタワーはカナダ(トロント)のシンボルとも言える都市と国の歴史的、文化的象徴です。電波塔ですが、展望台やレストラン、アクティビティもあり観光地として有名です。

また、CNタワー周辺は、シンボルのCNタワーを中心にリプレイ水族館やロジャースマーケット等があり、子供から大人まで多くの観光客がいました。



CNタワー

<Central Market>

CNタワーから少し離れたところにはセントローレンスマーケットというたくさんのお店が並ぶ屋内マーケットもありました。食材やお土産はもちろん、サンドイッチやエスニック料理でランチを食べることもできるため、様々な楽しみ方ができます。トロントに行った際には是非訪れてほしいスポットです。

多くのスポットがあり、街中も華やかな都市部と言えるトロントは、最終滞在場所にぴったりだったと感じられました。

セントローレンスマーケットの様子

執筆者:久徳



<トロントで印象に残ったこと>

私はトロントで印象に残ったこと2つについて書いていきます。

まず、トロントに滞在して2日目の朝の城戸先生による観光ツアーです。この日はお昼までは自由時間であったため、希望者のみこのツアーに参加しました。この日の参加者は私と友人1人で、城戸先生の出身校であるトロント大学と、コリアンタウンを訪れました。トロント大学には塀がなく、街に溶け込んでおり、これは立命館大学との共通点とも言えるでしょう。また、コリアンタウンに入ると、雰囲気がガラリと変わったことも印象的でした。コリアタウンではお昼ご飯にビビンバをいただきました。補足ですが、カナダでは食べきれなかった食材を持ち帰ることができます。これは環境保全の観点からも非常に画期的であると考えました。

コリアンタウンで筆者が食べたビビンバ

   


 次に、トロント大学のRodney Haddow名誉教授とのミーティングです。教授とのミーティングでは、約1週間カナダに滞在して感じたことや疑問点などについて、みんな積極的に質問を行っていました。その後、トロント大学の中を城戸先生の引率により見学しました。トロント大学の内部は非常に自然が豊かで、野生のリスを何匹も見つけることができました。また、学校は重厚感があり、トロント大学の歴史の長さを改めて感じました。 
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トロント大学内の様子

トロント大学内にいたリス

Rodney Haddow名誉教授とのミーティングの様子          

執筆者:松田


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2024.10.25

研究実践フォーラム「カナダ・プロジェクト」が実施されました Part1


 2024年8月21日から9月1日にかけて政策科学部開講科目「研究実践フォーラム」(カナダ・プロジェクト)として、現地でフィールドワークを実施しました。

モントリオール

 8月22日早朝、受講生10名はモントリオールに到着し、ノートルダム聖堂やモントリオール中央駅、映画館、モントリオール市役所などの公共施設を回り、公共機関で使用される言語の調査を行いました。また、公用語である仏語・英語のみならず、リトルイタリーやチャイナタウンと呼ばれる現地で広がる他国のコミュニティにも調査対象を広げ、現地での人々の生活や言語政策の観点からカナダの多文化主義についての理解を深めました。

モントリオール・ノートルダム聖堂

リトルイタリー ジャン・タロン市場

 翌日、国際航空運送の安全・保安等に関する条約・国際標準・勧告方式やガイドラインを作成し、航空安全の向上を目指す“ICAO”(国際民間航空機関)のモントリオール本部を訪れ、実際にICAOで業務を行う日本の方々に話を伺いました。様々な技術の近代化が進む中で、パイロットの基準や気候・航空図など全国共通の枠組みを定めるICAOの業務や歴史・役割に加え、日本人目線のカナダでの暮らしについて、実際に国際機関で活躍されている方々の話を伺えるのは大変新鮮で興味深く、私たちの進路に関してもとても参考になりました。また、実際に会議に使用される部屋にも案内していただき、緊張感漂う空気感を肌で味わうことができたのはとても刺激的な体験でした。モントリオールでの学び、新たな発見は私達の視野を広げ、多文化主義や国際機関の仕事への深い学びに繋がりました。

ICAOモントリオール本部

会議室

執筆者:小川、宗戸



オタワ

 モントリオールからバスに乗りオタワへと移動しました。オタワでは3泊し、様々な体験をしてきました。最初に紹介したいのは、カナダの大学であるカールトン大学の生徒との交流です。
 8月25日(日)に訪れたカールトン大学では、カナダで売られているお菓子やサンドイッチ、フルーツなどを用意し下さっていました。私たちは好きなものをとりながら、各自でお話をしていました。カールトン大学の生徒は日本に興味を持っている方達であるため、日本について質問をもらったり、また逆に私たちがカナダについて質問をしたり様々間な会話を行いました。交流の中間では、私たちが用意してきたパワーポイントを使って、プレゼンテーションも行いました。プレゼンテーションでは、私たちの学校について、そして何について調べているのかということを中心に用意しました。プレゼンテーションの中では、カナダの言語プログラムについて、体験されてきたカールトン大学の生徒に質問もさせてもらいました。

 26日(月)には国立歴史博物館に訪れました。国立歴史博物館では名前の通り、カナダの歴史が現代に至るまで展示されており、時代をおって歴史を体験することができました。私たちはカナダにおける言語に関する事柄を中心に調査したいと考えていました。そのため、事前にカナダに関する論文などを読み込み様々な知識、考察を頭に入れてきました。そのおかげもあり、必然的にカナダの成り立ちについても知ることが出来ていました。自分たちの英語力だけでは理解できなかったことも、事前知識があったことで理解を促してくれ、楽しさにもつながりました。

 オタワの滞在では一般のホテルではなく、モーテルと呼称される日本にはない宿泊施設に滞在しました。モーテルはホテルよりもリーズナブルに泊まる事ができ、駐車場に部屋が隣接しているので海外では多くの長距離ドライバーが利用しているそうです。

 オタワ滞在の最終日、私たちは在カナダ日本国大使館を訪れました。大使館では公使と広報の方と私たちがカナダに訪れて数日生活をして気づいたことやカナダと日本の違い、課題点、日加関係について話し合いました。また、資料を用意してくださりカナダの都市ごとの大まかな違い、経済状況、産業の違いについて説明してくださりました。医療体制の仕組みや公共の道の整備さが日本とかなり異なる話題が出てきて初めての発見で驚きました。実際にカナダで何年も生活して国の重要機関で働いている方のリアルな意見と貴重なお話を聞けて非常に有意義な時間になりました。
執筆者:稲岡、川原




ナイアガラ

〈ナイアガラの滝〉
カナダ・プロジェクトではナイアガラの滝も観光しました。
世界三大瀑布の一つであるナイアガラの滝はカナダのオンタリオ州とアメリカのニューヨーク州の間に位置します。一番印象に残ったのはなんといってもナイアガラシティクルーズです。世界からナイアガラの滝を間近で見るために集まった観光客とともにクルーズ船に乗り込みました。滝の近くは嵐のような風と水量で息をするのも大変なほどでした。自然の壮大さと力強さを肌で感じた経験となりました。
夜にはナイアガラの滝のライトアップを背景に花火もあがりました。


〈ナイアガラ地域〉
ナイアガラ地域は前述の通り、国境が目の前にあるため、オールドアメリカンな建物が非常に多く、アメリカンな雰囲気を味わえることができました。ご飯についても同様で、昼食・夕食ともにステーキ・ハンバーガーを食べて、大満足でした。また、滞在するホテルにはコカコーラ専門店が併設されており、コカコーラを使ったアイスクリーム、シェイク、パフェがメニューにあり、コカコーラ好きにはたまらない店でした。滞在は1泊2日したが、楽しい2日間となりました。

執筆者:小田原、加藤、吉岡

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2023.12.22

政策科学部、Community and Regional Policy Studies Major(CRPS)4回生の童児夢さん(上久保誠人ゼミ)が、「第75回日米学生会議」の日本代表の1人に選ばれて活動しました。

政策科学部、Community and Regional Policy Studies Major(CRPS)4回生の童児夢さん(上久保誠人ゼミ)が、「第75回日米学生会議」の日本代表の1人に選ばれて活動しました。

「日米学生会議」は、1934年から続く日本最古の国際学生交流フォーラムです。日本と米国から学生が集まり、夏に約3週間にわたって共同生活を送りながら、様々な議論や活動を行い、日米両国の相互理解を深め、様々な世界的問題に関する議論を行いました。

童さんは、中国人の父と日本人の母の間に生まれ、4歳から上海で育ち、高校卒業後、日本に渡り立命館大学に入学しました。当時の立命館の姿勢を示す言葉「Beyond Borders」が心に刺さったからであり、入学後もその言葉を胸に、大学の枠を超えた学びを実践してきました。

さまざまな団体が主催する学生フォーラム(公開討論の場)にも積極的に応募し、「たくさん落選しましたが、あきらめずに応募し続けました」という童さんはウクライナでのボランティア活動や、「ASEAN特別ユースフォーラム」に参加するなど経験を重ねていき、遂に「日米学生会議」の日本代表に選ばれました。

童さんは、「さまざまな人との出会いと議論を通して、自分なりに社会に対する解像度を上げ、次のアクションにつながるヒントを得ることができました。問題について自分で考えるだけではなく、自分と異なる価値観を持つ人たちと対話を続け、そのなかで解決の糸口を掴むことが大切」と語ります。将来、国際協力や人道支援に取り組みたいという希望を持ち、大学院への進学を決めた童さんの今後の活躍が楽しみです。

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2023.12.21

国際シンポジウム「東アジアからみる北欧ケアシステムの持続性」が開催されました

政策科学研究科では2023年11月16日(木)に国際シンポジウム「東アジアからみる北欧ケアシステムの持続性-高齢者ケアをめぐる公私アクターの関係」が開催されました。少子高齢化やグローバル化によって高齢者ケアは西洋・東洋を問わず共通の課題となっています。この共通課題に関するここ20年間の現状の変化とケアを提供する公私アクターの関係にどのような変化が生じたのかを情報共有し、対話を通して問題解決の小さな糸口を探すのが、本シンポジウムの目的でした。

ゲストスピーカーとして3名の教授が講演されました。デンマークで福祉国家史を専門とするKlaus PETERSEN教授、韓国で社会政策を専門とするSang Hun LIM教授、中国人経済学者で公共経済、社会保障を専門とするYang YU教授が国際比較の視点を入れながらそれぞれの国の現状について説明しました。

デンマークのPETERSEN教授は、北欧の共通理念である「北欧福祉モデル」の下で、デンマークの高齢者ケア政策に生じたこの20年間の変化は、テクノロジーやロボットの活用と民間部門の参入によるケアの質の低下であったと指摘しました。過去の経済成長で培われてきたケアの質への期待に応えられないほど、ケア労働者の「温かい手」が不足する事態に社会的ジレンマが発生し、議会でも活発な議論がおこなわれていると説明しました。

韓国のLIM教授は、社会サービス部門における社会経済組織(SEO)の役割についての研究を紹介しました。多くのSEOは政府の支援を受け社会的弱者の就労など社会的価値を高める支援をしています。しかし、地域コミュニティとのつながりは希薄で、民主的なガバナンスのあり方からSEOの課題を指摘しました。

中国のYU教授は、この20年間における日本と中国の高齢者ケア制度の多様性について講義しました。日本では、保険料・税金・自己負担の3つの部分からなる独立した高齢者介護保険制度を実施していますが、中国では、医療保険政策に基づく高齢者介護制度の実験が行われています。ケア人材不足を解消するために、両国ともICTやDXを進めていますが、運用には新たな課題が次々と生じ、介護ロボット市場も限定的であることを指摘しました。

最後に、日本人討論者2名からの議論のまとめや問題提起があった後、さまざまな国からきているCRPS生・院生たちからも積極的な質問がなされ、高齢者ケアを通した社会のサステナビリティを自国の課題として真剣にとらえる姿勢が印象的でした。今回来られた3名のゲストスピーカーは、国籍はもちろんのこと、歴史学・社会学・経済学と専門分野が全く異なる教授陣で、このように多角的な視点から情報共有と対話を通して共通課題に取り組むことは、正に政策科学研究科だからこそ成せる学びであったといえるでしょう。

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2023.12.05

Khanh Vi Tranさん(CRPS専攻)の論文が国際学術誌に受理・掲載されました!

CRPS専攻4回生、Khanh Vi Tranさんの論文が査読付きの国際学術誌、Frontiers in Communication (IF: 2.4, CiteScore: 2.7)に受理、掲載されました。本研究はベトナムの消費者を研究対象として、キーオピニオンリーダー(KOL)が環境にやさしいファッションの購入意図に対する影響を明らかにするため、Stimulus-Organism-Response(SOR)理論を適用し、構造方程式モデリングと交絡分析による仮説検証を行いました。これにより、KOLの消費者の環境にやさしいファッションの購入意図にある程度の影響があること、またSOR理論では消費者の行動を説明しきれていない可能性が明らかとなりました。

Tran, VK. and Uehara T (2023) The Influence of Key Opinion Leaders on Consumers' Purchasing Intention regarding Green Fashion Products. Front. Com. 8:1296174.
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fcomm.2023.1296174/full

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2023.12.05

Shuo Huangさん(CRPS専攻)の論文が国際学術誌に受理・掲載されました!

CRPS専攻4回生のShuo Huangさんの論文が査読付きの国際学術誌、Frontiers in Sustainable Food Systems (IF: 4.7, CiteScore: 5.2)に受理、掲載されました。本研究は日本と中国の若者の消費者の代替肉に対する選好を明らかにするため、選択実験とテキストマイニングによるデータ分析を実施しました。これにより、日本と中国の若者の消費者の選好が類似する点、異なる点があり、代替肉を推進するにはそれぞれの選好にあわせた促進戦略が必要であることが明らかになりました。

Huang S and Uehara T (2023) Young consumers’ perceptions of and preferences for alternative meats: an empirical study in Japan and China. Front. Sustain. Food Syst. 7:1290131.
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fsufs.2023.1290131/full

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2023.11.17

「研究実践フォーラム」(タイ・プロジェクト)の一環としてタイでのフィールドワークを実施

2023年8月30日から9月7日にかけて政策科学部開講科目「研究実践フォーラム」(タイ・プロジェクト)の一環として、タイ・バンコクに位置するチュラロンコン大学建築学部との国際共同ワークショップを開催しました。政策科学部からはタイ・プロジェクトに所属する21名の受講生と2名の教員が参加し、現地でフィールドワークを実施しました。

本ワークショップでは、火災対策、洪水対策、水質マネジメントの3つのグループに分かれて、現地の大学教員や行政職員、実務家による講義を受け、タイで最も大きなスラムであるクロントイ・スラムにおいてアンケート調査などを実施しました。また、調査結果をまとめるとともに、ワークショップの最後には研究発表を行い、現地の大学教員などから今後の研究アドバイスなどをいただきました。

今後、立命館大学の受講生はいただいたアドバイスに基づいて研究を洗練させるだけでなく、クロントイ・スラムに関わるコミュニティや行政、NGOなどへの提言についても考え、来年1月の最終報告としてまとめます。

クロントイ・スラムでの現地調査の様子

ワークショップ参加者の集合写真

最終発表の様子

チュラロンコン大学教員による講義の様子

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2023.10.16

10月13日(金)・16日(月) 政策科学部日本人学生(PS生)-英語基準留学生(CRPS生) 交流イベントが開催されました!!

20231013日(金)

立命館大学大阪いばらきキャンパス分林記念館

政策科学部日本人学生(PS生)と英語基準学生(CRPS生)の交流イベント第1弾が開催されました。

企画は、PS自治会の林リーダーとCRPS自治会(PMSG)のリンリーダーを中心に自治会メンバーが奮闘して企画してくれました。

これまで、PS生とCRPS生が交わるイベントは、コロナ禍の含めるとなかなか開催できなかった企画ではありましたが、今回の自治会の奮闘により実現しました。

日本人学生と留学生が交わり、カードゲームや、その他ゲームなどを行い、英語や日本語でのコミュニケーションを取りながらの盛り上がった会となりました。

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20231016日(月)

立命館大学大阪いばらきキャンパスOICアリーナ

政策科学部日本人学生(PS生)と英語基準学生(CRPS生)の交流イベント第2弾秋の大運動会が開催されました。

企画は同じく自治会が行ってくれました。

運動会では、ラジオ体操に始まり、チームに分かれながらゲーム形式で運動が行えるような企画を実施していただきました。

参加した皆さん、日本人学生と英語基準留学生ともに秋の夜に良い汗をかいて交流を深めることが出来ました。

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2022.07.07

国際学生のクラブ・サークル活動の参加促進を~学部の垣根を越えて支援活動を実施~

4月11日(月)~28日(木)、OICキャンパス空のプラザで行われた新歓企画にて、留学生の課外自主活動(クラブ・サークル)への参画支援を行う「Global Supporters」が、国際学生と課外自主活動団体などを繋ぐ取り組みを行いました。

「Global Supporters」は、英語基準学部・コースの国際学生の課外自主活動参加を支援するため、政策科学部自治会に所属する学生や政策科学部Peer Mentor Support Group※1(PMSG)、グローバル教養学部自治会に所属する有志の学生たちが、学部の垣根を越えてこの春から活動を始めた団体です。

※ 1 立命館大学政策科学部 Community and Regional Policy Studies(CRPS)専攻※2に所属する学生向けの学生メンター
※ 2 英語で政策科学を学ぶ専攻

これまで英語で情報発信している課外自主活動団体が限られていたことから、国際学生にとっては参加することが大きなハードルとなっていました。そこで、「Global Supporters」が国際学生と課外自主活動団体の橋渡しを行い、国際学生がもっと気軽に相談、参加できるようにと新歓企画に対面ブースを出展しました。

「Global Supporters」では、ポスターやチラシ等の広告物を英語で作成し、各学部のSNSアカウントを通して事前に国際学生へ案内しました。新歓企画の対面ブースは、期間中の毎週月・木曜日に設置し、スタッフが通訳・案内役を担い、国際学生に課外自主活動団体の紹介や活動への参加支援を行いました。

対面ブースには課外自主活動の情報を求める多くの国際学生が訪れ、熱心にスタッフの話に耳を傾けていました。すぐに団体の見学を希望する学生も多く、10人以上の国際学生がバドミントンやフットサルなどのサークルへの参加を決めました。英語の得意な学生が少ないサークルでも、翻訳アプリを使用しながら親睦を深める姿が見られ、新たな交流の輪を広げることに成功しました。

政策科学部自治会に所属する山川紗世さん(政策科学部4回生)は、「この活動を通して、課外自主活動団体の中には、国際学生を歓迎しているものの、国際学生との繋がりや勧誘するきっかけがなかったために、加入してもらえていなかったという団体も多く存在していることが分かりました。今後もさまざまな形で繋がりを増やし、多くの学生の交流の輪を広げていきたいと思います」と語りました。

引き続き、「Global Supporters」は、国際学生の課外自主活動や自治活動への参画支援を通じて、キャンパスのダイバーシティ&インクルージョンを推進します。

山川紗世さん(政策科学部政策科学専攻4回生、政策科学部自治会メンバー)コメント

ブースの出展にあたっては準備が不十分な点もありましたが、「Global Supporters」としての活動のスタートを切れたことは大きな一歩だと感じています。国際学生からは、私たちのSNSでの案内によって新歓イベントのことを知り、自ら課外自主活動団体の新歓ブースに相談しに行くことができたという喜びの声も寄せられました。また、私たちの活動を見て「Global Supporters」のメンバーとして一緒に国際学生の支援をしたいという国内学生や国際学生が現れるなど、新たな繋がりを生むきっかけにもなりました。今回のブース出展を通して、言語や国籍を超えた学生の交流の輪をさらに広げていきたいという思いが一層強くなっています。今後はイベントチーム、翻訳チームなどの分業体制を整え、より幅広い活動ができるように準備を進めていきます。

TRAN Khanh Linhさん(政策科学部CRPS専攻2回生、政策科学部PMSGメンバー)コメント

1回生のときにSNSを活用して課外自主活動の情報を集めていた際、情報が日本語に限られていることが多いため、課外自主活動へ参加するハードルが高いと感じました。また、国際寮のメンターをするなかで、日本語基準で入学した学生に比べると、国際学生は上回生との繋がりで得られる情報が限られていると感じていました。恐らく課外自主活動団体が国際学生を歓迎するかどうかわからないため、参加を諦めてしまう国際学生は多いのではないかと思います。今後、情報発信の方法を改善することで、国際学生が課外自主活動に参加するハードルを低くすることに力を入れていきたいです。「困ったときは『Global Supporters』に相談したら頼りになる」と国際学生が言ってくれるような団体に育てていきたいと思います。

寺本サンディーモニカさん(グローバル教養学部2回生、グローバル教養学部自治会長)コメント

英語基準で入学する国際学生のなかには、日本で働きたいという目標を持つ人が多く、課外自主活動を通して、知っておいた方が良いとされる日本文化やマナーを習得したいと考える学生も少なくありません。また、短期留学の学生や、3回生からでもサークルに参加したいという希望を持つ国際学生も多いため、そうした学生への支援も整えていく必要があります。希望を持って日本に来た学生が、一歩踏み出すための支援を積極的に行いたいです。また、課外自主活動だけでなく、国際学生が大学の自治活動にも積極的に参加できるよう力を入れていきます。

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2021.06.09

上久保ゼミと香港中文大学日本研究学科が共同でワークショップを開催

2021年5月22日、立命館大学政策科学部上久保ゼミと香港中文大学日本研究学科の共同で、ワークショップを開催いたしました。ワークショップは"Workplace culture in Japan and Hong Kong(日本と香港の職場文化)"という議題で行われ、香港と日本双方の職場文化や就職活動の様子について、プレゼンテーション形式でお互いに紹介し、意見交換などを行いました。交流は双方から意見や質問が多くなされるという活発な様子で、お互いに学ぶものの多い交流にできたと思います。「緊急事態宣言」で以前のような自由な活動が制限されている時に、このような海外との学術交流の機会を持てて、とても意義あるものとなりました。

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