人と機械の調和が実現する
「快適」な自動車運転とは?

#052
情報理工学部 教授和田 隆広

 障害物を見つけて自動でブレーキをかける「ぶつからないクルマ」などの運転支援システムが登場し、運転の安全性は高まりました。このような人と機械がお互いに助け合って成り立つシステムのことを「ヒューマンマシンシステム」といいます。この研究では、「どのくらいいしているか」を表す計算式を作り上げ、「快適」な自動車運転の実現に取り組んでいます。

 乗り物酔いは、実際に身体で感じた重力の方向と自分が想定していた重力の方向にズレがあったときに起こると考えられています。一般的に、助手席に乗っている人は酔いやすく、ドライバーは酔いにくいといいます。これを調べてみると、カーブを曲がる時、ドライバーは曲がる方向へ頭を傾けるのに対し、助手席の人は遠心力によってカーブとは逆方向に頭を傾けることが分かりました。さらに、「車酔い」の計算式でも、ドライバーの頭の動きが車酔いを少なくできるという答えが出ました。そして、実際に車を使った実験を行い、計算結果と同様の結果になりました。

 今話題の自動運転車乗車中にはスマートフォンやコンピュータの使用が増えると予想され,車酔いの増加がされています。ここで紹介した技術はそのような場面んでの活用も期待されています。このような技術により、どんどん快適で使いやすいヒューマンマシンシステムが生まれるかもしれません。

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