新時代のスカウティングと育成で勝つ
基礎経営学では、戦略論や組織論などを中心に、その理論の基礎を学んでいますが、それが受講生も興味を持つプロスポーツチームでどのように実践されているのか、昨年11月に北海道日本ハムファイターズ元社長の藤井純一氏が、ビジネスとしてのファイターズ全体のマネジメントについてご講義くださいました。
今回はそれに続き、チームの現場でのマネジメントについて、北海道日本ハムファイターズGM補佐・ベースボールオペレーション部長の遠藤良平氏がご講義くださいました。
講義では、NPB各球団のチーム作りの考え方がどのように変わってきたのか、世界水準の経営を目指す球団の増加の中で、球団独自の経営努力が問われる時代になったことが示されました。遠藤氏は、そうした時代の二軍の最優先事項は勝つことではなく、選手の一人ひとりに焦点を当てて育成することであるとされました。そのためには、個別育成計画の設定とそれに基づく評価、再設定を行うことによって選手を育成するという科学的知見と実践時知の融合が求められると述べ、多様な人材の獲得とチームの目指すベクトルを重視して一人ひとりがそれぞれの役割を果たせるような育成の必要性が示されました。日本で初のボールパーク、HOKKAIDO F. VILLAGE、新球場、ES CON FIELD HOKKAIDOも完成し、稲葉GM、新庄監督の下での北海道日本ハムファイターズの来シーズンが楽しみです。