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立命館大学スポーツ健康科学研究科修了生の道羅絢斗さん(現在東洋大学理工学研究科博士後期課程2回生)が、立命館大学スポーツ健康科学部教授・橋本健志先生、味の素株式会社らと共に取り組まれた共同研究が 「Scientific Reports」 に原著論文として掲載されました。

 立命館大学スポーツ健康科学研究科修了生の道羅絢斗さん(現在東洋大学理工学研究科博士後期課程2回生)が、立命館大学スポーツ健康科学部教授・橋本健志先生、味の素株式会社らと共に取り組まれた共同研究 「Essential amino acid supplements ingestion has a positive effect on executive function after moderate-intensity aerobic exercise」 が 「Scientific Reports」 に原著論文として掲載されました。

 有酸素性運動は認知機能を改善することが明らかにされています。また、骨格筋に対して好適な効果を有する分岐鎖アミノ酸(BCAA)の摂取は、認知機能を亢進します。したがって、有酸素性運動前のBCAA摂取は、骨格筋のみならず認知機能に対する運動効果も高める可能性があります。そこで、我々は、主にBCAAで構成された必須アミノ酸(EAA)サプリメントの摂取が、有酸素運動後の認知機能の亢進効果を高めるか否かについて検討しました。
 その結果、プラセボを摂取した条件に比べて、EAAサプリメントを摂取した場合、有酸素性運動後の認知機能の亢進がより高まることが明らかになりました。また、運動後の認知機能の亢進は、脳内で神経伝達物質を合成する基質となるアミノ酸(ロイシン、イソロイシン、バリン、リジン、フェニルアラニンなど)の増加と有意な相関関係が認められました。骨格筋量や筋力の低下および認知機能の低下は相互に作用することで、生活の質の低下を加速させます。従って、有酸素性運動とEAAサプリメント摂取の併用は、骨格筋および認知機能の双方を維持・向上することで、健康増進を効果的に推し進める運動・栄養処方となる可能性があります。

Essential amino acid supplements ingestion has a positive effect on executive function after moderate-intensity aerobic exercise
Kento Dora, Hayato Tsukamoto, Tadashi Suga, Keigo Tomoo, Asuka Suzuki, Yusuke Adachi, Masamichi Takeshita, Yumiko Kato, Mika Kawasaki, Wataru Sato, Akira Imaizumi, Sachise Karakawa, Hirohisa Uchida & Takeshi Hashimoto
1225_1論文掲載

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