パンサーズ、僅差で関学高等部に惜敗

 2003年11月29日(土)朝から雨が降る中、全国大会準決勝、立命館宇治対関西学院高等部の試合が王子スタジアムにて行われました。試合はロースコアの接戦。立命館宇治が開始直後にキックリターンで大きくゲインし、相手ゴール間際からタッチダウンを奪い、立命館宇治先制点を奪います。その後は幾度も関西学院高等部の好守に阻まれその後はゴール前まで進むも得点ならず、関西学院高等部が第二クォーターでフィールドゴールを決め、得点は微妙なニュアンスを残します。いずれのチームもディフェンスが反応よく、インターセプトやファンブルリカバーで攻守が入れ替わり、試合の流れはたえず動きます。そこに第四クォーター半ばで関西学院がパスを連続して決めてタッチダウンを奪い、形勢は逆転。立命館宇治はその後攻撃で相手陣地深くまで進みますが、結局ゴールを割れず試合終了。得点6ー10で敗北しました。記録によると更新回数はいずれのチームも15回で同じ、総獲得距離は250対237で立命館宇治が上回っており、いかに肉薄した試合であったかが数字からも読むことができます。

Team
1Q
2Q
3Q
4Q
Total   更新 総獲得距離
P
R
立命館宇治高等学校
6
0
0
0
6  
15
250
83
167
関西学院高等部
0
3
0
7
10  
15
237
150
87

 この日京都からは雨にも関わらず、沢山の応援にきていただきました。チアリーダ部のみなさんは雨の中を濡れながらの声援に感謝します。試合の結果に涙されていた級友や父母が沢山おられたことを後で知り、このパンサーズが本当にみなさんに支持されてここまでやってこれたことを改めて思い至りました。応援していただいた方にこの場をかりてお礼を申し上げます。高校パンサーズは来春に向けて新チームに生まれ変わり前進をはじめています。今後も変わらぬ御支援をいただきますようお願いいたします。

      

写真協力:岸 敏和さん(2001年度卒OB保護者)

▼確かな足跡

「9年目初の全国ベスト4」
95年創部のパンサーズは今年で9年目。5年目の99年に初の関西大会出場を果たし、6年目に全国大会出場ベスト8、7年目に関西大会優勝、そして今年が9年目で全国大会ベスト4。チームとして力をつけ着実に前進しています。KGに負けたとはいえ、この日の試合は本当に「紙一重」。数々の強豪チームと戦って、クリスマスボウル出場まであと一歩のところまで来たのです。ボールひとつで何も無かった状態からわずか9年でここまで成長してこれたことをこれまで応援してくださった皆様とともに確信にしたいと思います。「困難な条件は自ら切り開いていくこと」を部の精神として今後も受け継いでいきたいと考えます。

「24人の三年生」
立命館宇治第7期にあたるこの学年。1年生の春の入部時にはマネージャー3人を含め20人でスタートした学年でした。選手は17名でちょっと少ないという印象がありました。生徒人数の少ない学校からすればこれでも多いのでしょうが、このときの関西大会で優勝した三年生が28人という大所帯。強くなるには人数が必要という考えがあっての印象でした。ところが、1年夏から2年冬までに、木下裕介、姜周憲、平岡賢介、豊田弘幸、吉田拓二郎と入部が相次ぎ、それぞれがポジションで中心的な存在になる中で合計24人の三年生に膨れ上がりました。個性の強い学年、ちょうど一年前に24人で話し合ってクリスマスボウルに目標を定めました。結果は目標には至りませんでしたが、高校アメフト界を沸かせるに充分な活躍を見せました。

「ショットガン」
関西の強豪チームと渡り合うにはショットガンしかない。そう考え、昨年度のシーズンを終えて新チームに新しいオフェンスシステムを導入。選手個々の能力を最大限に生かして得点につなげるための策でした。しかし、新しいものを導入するにはいくつものあつれきも。「部をやめたい」と言い出す選手、それを乗り越えてのショットガン。シーズン直前の海外研修旅行、放課後の時間で足りないので毎日朝練をしたライン。毎日のビデオミーティング。勉強との両立。クラス活動・学園祭への貢献。モラル。「四連覇のチームに勝利する」という明確な目標に向けた小さな努力の積み重ねの連続でした。充分でないところも多々ありますが、フットボールへの取り組む姿勢とその広がりという点で過去最高の到達点に立つチームだと思います。そうしたもののひとつひとつを後輩が受け取り「伝統」としてパンサーズのDNAに組み込む努力が求められているのでしょう。私たちのチームはまだ若く、無い中からスタイルを創出していくしかないのです。今日の試合を終えて、またひとつ目標がはっきりしました。

● 三 年 生
主将 90 DE 木下 恵一朗 花山中学校
副将 28 DB 乗次 淳 招提北中学校
副将 50 OL/DL 佐倉 貴徳 箕面自由学園中学
副将 43 FB 茂森 清高 長浜南中学校
  6 DB 筑紫 太陽 シンガポール日本人学校
  7 DB 姜 周憲 粟津中学校
  8 FS 井田 健介 西賀茂中学校
  9 LB/K 平岡 賢介 真美ケ丘中学校
  18 QB 木下 雅斗 京都教育大付属
  21 DB 菊池 翔 クアラルンプール日本人学校
  25 DB 木下 裕介 西小倉中学校
  27 LB 村尾 優 京都教育大学教育学部附属桃山
  37 FB 澤和 明宏 野洲北中学校
  58 OL 和田 健太郎 ロンドン日本人学校
  68 DT 中道 賢太 南桑中学校
  81 WR 石井 崇裕 男山東中学校
  85 TE 豊田 弘幸 泉川中学校
  87 WR 本多 皓二 楠葉西中学校
  89 LB 久田見 暁 シンガポール日本人学校
  91 DL 吉田 拓二郎 ハンブルグ日本人学校
  99 LB 東元 維則 阿品台中学校
  STAFF MGR 吉竹 綾美 京都教育大学教育学部附属桃山
  STAFF MGR 田畑 翔子 宇治中学校
  STAFF MGR 中西 瞳 長岡中学校
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