2010年7月10日 (第2943回)

建築分野からみた森林管理と木材の有効利用

理工学部建築都市デザイン学科 教授 近本 智行

 日本は世界的に見ても極めて森林の面積比率が高く、国土の実に7割弱もの面積の森林を有しています。これらの豊かな木材資源を使って、 日本では古くから木の文化を育み、工芸品、日用品から建築に至る様々な形で、身の回りで利用してきました。 木は、成長の過程で二酸化炭素を吸収し、自身に炭素を固定化してゆきます。このため森林資源の育成・管理は 重要な地球温暖化対策にも挙げられ、京都議定書で定められた日本の温室効果ガス排出削減目標である6%の内、] 3分の2に相当する3.9%は森林による新たな吸収によることとしています。

 このような状況で、果たして、国内の林業の振興、我々の木材利用は進んでいるでしょうか?実は、品質が安定しやすい金属、 プラスチック、コンクリートなどの材料の利用に押され、また少々価格が高くても使いやすい外国産木材の利用にも押されているのが現状です。

 一方で、このような状況を打破する様々な取り組みも実施されています。ここでは森林管理と木材の有効利用に関して、 建築分野における取り組みを紹介し、日本の木の文化を考えてゆきたいと思います。

聴講者の感想

 日常的にアメリカの軍事基地の影響を受けているわけではありませんが、戦後60年も経過して外国の軍事基地が日本にあるのは、どう考えても異常だと考えます。

 ましてや沖縄の基地は、やはり早急に撤去すべきです。

 日本の大手マスメディアが、日米安保体制を当然視しその立場から論調をたれ流すのは、何んとも悲しい現実です。

 今日のお話から市民レベルでも、日本の安全保障政策にも関心を持ち、理論的にもしっかり勉強する必要性を痛感しました。

 日本の国民がおかれている一方通行の情報を克服する努力を、講座の受講を通じて養いたいものです。ありがとうございました。