2013年8月31日 (第3066回)

軍国少年の足跡-特攻隊を振り返って

立命館大学名誉教授 芝田 徳造

 私は特攻隊で国のために死ぬつもりが、乗る飛行機が無くなり、死ねずに現在に至っています。

 日本の青少年に、私のような経験を二度とさせたくありません。また、私は終戦まで、日本の戦争は正義の戦争で、絶対に正しいと信じていました。それは小学校以来の教育で、それを徹底的に教え込まれていたからです。教育の恐ろしさを強く感じます。後日、出陣学徒の遺稿集「きけわだつみのこえ」を読む機会があり、学徒の意識の高さに、さすが大学生は違うと感服したものです。あの戦争で日本だけでも300万人が死亡(大部分が戦死・戦病死・特攻隊員5800人)アジア地域では2千万人以上が日本軍のために死亡しています。今後戦争は絶対にしてはならないと心から思います。そのためにも平和憲法(特に9条)は絶対に守りぬかねばなりません。9条は人類の宝です。