2018年7月28日

朝鮮半島をめぐる国際関係と日本

立立命館大学国際地域研究所・所長(国際関係学部・教授) 本名 純

 第二次世界大戦後、南北朝鮮が分断され、朝鮮半島は現在に至るまで休戦状態にあります。しかし、近年の東アジアにおける地政学的な変化により、新たな和平イニシアティブが芽生え始めています。実際、いま国際社会は、朝鮮半島の非核化に向けて、熾烈な政治的駆け引きを繰り広げています。南北の首脳会議、中朝会談、そして米朝会談など、関係国のリーダーたちが直接外交に乗り出しています。ここには、各国の複雑な利害関係が入り乱れ、国益のぶつかり合いが水面下で繰り広げられています。私たちは、これからの地域安全保障や南北統一の展望をどのように考えればよいのでしょうか。また地域秩序の再編に、日本はどのような役割を果たすことができるのでしょうか。朝鮮半島の行方は、日本にどのような影響を及ぼすのでしょうか。本講座では、朝鮮半島問題を専門に分析し、国内外で活躍する3名の著名なオブザーバーに、それぞれの立場から現状と展望を議論していただきます。