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生命科学研究科 生命科学専攻 博士課程前期課程 2回生 国際関係研究科 国際関係学専攻 博士課程前期課程 1回生 言語教育情報研究科 言語教育情報専攻 修士課程 1回生 法学研究科 法学専攻 博士課程前期課程 2021年3月修了生 先端総合学術研究科 先端総合学術専攻 一貫制博士課程 3回生 大学院生へのQ&A
※所属およびインタビュー内容は、取材当時(2021年)のものです。
大学院進学のきっかけは?
当初は就職と大学院進学どちらにするか迷っていました。しかし、学部3回生時に就職を見据えて企業研究やインターンに参加するなどを行い、改めて自分が何をしたいのか考える中で、学んできた化学の知識を活かして研究開発職としてものづくりの根本に携わりたいという思いがこみ上げてきました。そして、そのためには大学院進学が必要だと考え、学部3回生の秋に大学院進学を決意しました。
―周囲との相談は?
就職と大学院進学とで迷った時に、先輩や友人、両親などたくさんの人に相談しました。大学入学時点で進学すると決めている友人もいれば、就職活動のタイミングで進学を検討し始める友人もおり、色々な考えを聞きました。進学することに不安がなかったわけではないですが、親から「行きたいなら応援する」と背中を押してもらえたことで安心して進学を決意することができました。
立命館大学大学院への進学を決めた理由は?
学内進学をするメリットがたくさんあったからです。 1点目は、他大学大学院への進学と比較して大学院入試の準備が少なく済み、研究のための時間を確保できることです。2点目は、学内進学の場合、進学後は基本的に学部生時と同じ研究室に所属し指導教員も変わらないため、学部生時の研究を継続しやすいことです(※1)。3点目は、学部4回生時に大学院の授業を早期履修することができ(※2)、進学後に研究に充てられる時間が長くなることです。私はこの制度を利用し、大学院1回生の春学期には修了に必要な授業をほぼ取り終えることができました。4点目は、立命館大学のキャリアサポートが充実している点です。学校推薦求人が豊富ですし、OBOGが多く、たくさんの先輩からお話を聞くことができます。キャリアセンターが実施している無料の模擬面接やES添削も役立ちました。
(※1)ご自身の興味関心に応じて進学先の研究科・研究室・指導教員を変更することもできます。
(※2)「大学院科目早期履修制度」…本学学部生で本学大学院への進学を希望する者(あるいは本学大学院入試に合格した者)を対象とした制度(一部研究科は未実施)。当該制度への出願資格を満たし、選考を通過した方は、大学院科目を学部生のうちに履修することができます。各研究科の当該制度の出願資格や選考方法、履修できる単位数などの詳細は、各研究科の募集要項を確認してください。
入試対策について教えてください。
学内進学入学試験を受験しましたが、特に研究計画書の準備と面接試験対策に力を入れました。研究計画書は、半月~1カ月程度かけて作成し、教授や先輩方などにもチェックしてもらいました。面接試験に向けては、大学院で何をしたいのかなどの明確なビジョンを考えてそれを言語化するために先輩にアドバイスをいただいた他、友人と練習を重ねました。
どのような大学院生活を送っていますか?
<研究環境>理系の研究科では、大学院生は研究室に所属します。私が所属する研究室には学部生から博士課程後期課程の大学院生までおり、留学生もいますが、年や国籍関係なくみんな仲良しです。日々助け合って研究を行い、時には夜遅くまで共に研究を行うこともあります。コロナ禍以前は、休日に研究室のメンバーと食事をしたり出かけたりする機会も多くありました。また、留学生が多いことから、英語で話さなければいけない場面もあります。初めは英語での会話に対して苦手意識がありましたが、みんなが気さくに話してくれたこともあり、だんだん自然に会話ができるようになりました。
<研究の進め方・研究のやりがい>
研究では実験や測定をすることが多いため、実験室で過ごすことが多いです。実験はトライアンドエラーの繰り返しで、1つの結果についてなぜそうなったのか考察することが大切なので、忍耐強く考え抜く力が身に付きます。実験以外では文献調査もおこないます。最先端の研究について書かれた論文は英語で書かれているので、英語力は必須です。
研究の進捗や成果はゼミや学会で発表しています。学会には1回生の秋から計5,6回参加しましたが、発表に対して他大学の大学院生や教授とディスカッションできるので勉強になりますし、同年代の方々が研究を頑張っている姿を見てやる気ももらえます。大学院生になり高い専門性や知識を身に付けることができたのはもちろんですが、こうしたゼミや学会での発表の積み重ねにより自分の考えを言葉にすることがスムーズになったほか、研究者としての姿勢・考え方を通じて、問題解決能力やコミュニケーション能力、プレゼン能力など社会人として必要な能力が身に付けられたことは良かったです。また、自分の研究が評価された時の達成感や、世界で自分だけしかしていない研究について、その成果を発信できることは研究のやりがいですね。
<奨学金・研究助成制度>
入学時に1年次対象成績優秀者奨学金に採用され、受給していました。また、学会にも複数回参加したので、学会奨学金も活用しました。このような奨学金や親からの支援もあったので、時間に縛られず自由に研究することができ、助かりました。
<研究留学>
新しい環境に身を置き、自分の世界を広げるきっかけを作りたいという思いから、大学院1回生の時にGRGPという研究留学プログラムを受講しました。
新型コロナウイルスの影響により海外留学は叶いませんでしたが、英語のプレゼン能力を高める授業や英語のネイティブスピーカーの表現手法を学ぶ授業を受講したこと、海外の大学生とディスカッションできたことは貴重な経験となりました。
将来のビジョン・就職活動について教えてください。
自分の知識やアイディアで世の中の発展に貢献したいと考え、研究開発職を志して就職活動した結果、企業の総合技術職(研究開発職)への就職が決まりました。
就職活動は1回生の秋学期から本格化しました。大学院ではプレゼン能力や論理的思考力を鍛えることができましたし、研究を進めるうちに研究開発職への就職意欲がより高まったこともあり、自信を持って面接に挑むことができました。苦労した点は就職活動と研究活動との両立です。就職活動が始まってからもゼミや学会は変わらずあるので、スケジュール管理を厳密に行い、どちらも滞りが生じないように注意していました。
大学院進学を目指す学部生へのメッセージ
皆さん、学部卒業後に就職するのか大学院進学するのか悩むと思いますが、どれを選んでも自分の将来を決める大事な選択になります。周囲への相談はもちろん大事ですが、周りに振り回されすぎず、“自分が将来何をしたいのか”をよく考えて、悔いのない決断をしてほしいです。
―学内進学を考える本学学部生へ、今のうちにやっておくことを伝えるとしたら?
大学院での研究は基礎のうえに成り立っているので、学部の授業は非常に重要となります。また、各研究室の研究内容や雰囲気を知っておくことも大切です。研究室紹介などのイベントのほかにも研究室のHPを確認することや、先輩に聞くなどして情報を集めてみてください。
※所属およびインタビュー内容は、取材当時(2017年)のものです。
他大学からの進学を決めたのは、立命館大学大学院のグローバルな研究環境
学部3回生のときに政治学を専門とする先生に師事し、研究活動の意義や政治現象を分析していくことの楽しさを知りました。もともと韓国に興味があったので、市民政治が日韓関係にどのような影響があるのかを研究したいと思い、大学院進学を決めました。
立命館大学大学院の国際関係研究科は、国際的な大学院のネットワークであるAPSIA*1に、日本の大学・大学院の中で唯一、正会員として加盟していることで有名だったので以前から知っていました。先生に国際関係系の研究科に進むようアドバイスをいただいていたので立命館大学大学院は視野にありましたが、一番の決め手になったのは研究環境です。国際関係研究科は1つの研究科でありながら法律、政治、経済、文化など研究分野が幅広く、様々な専門分野の先生方が一同に研究をしておられて、そのもとに国内外様々な地域から学生が集まってきます。1つのテーマにのめり込んでしまうと研究の発展性が無くなると思ったので、こうした多彩な人が集まる、グローバルな環境に身を置きたいと思い、進学を決めました。
*1APSIA (Association of Professional Schools of International Affairs:国際関係大学院協会)
国際関係学(International Relations)を専門とする学部・大学院を持つアメリカ合衆国の大学によって1985年に設立された非営利組織。国際関係・安全保障・平和問題、問題といった国際関係学が取り扱う諸問題に関する教育の実施と、この分野における高度専門知識を持つ人材の養成を目的に活動している。
他大学からの受験の不安・・・でも、積極的な行動で乗り越えられた
他大学から進学したため、入試情報や指導教員の情報は大学院や研究科のホームページから調べました。また、大学院に進学された先輩に相談することで大学院での生活をイメージしました。
大学院進学を決めたと同時に研究テーマも決めており、研究計画書の構想もあったので、ゼミの先生や、自分の研究テーマで著名な先生に研究計画書を見ていただき、アドバイスをもらっては改善するということを繰り返しました。学外の先生はインターネットで調べてアポイントをとりました。具体的には7月の出願に向けて、4回生の4月ごろから研究計画書の執筆を始めました。一人で受験勉強をすると不安があると思いますが、先生や先輩に積極的に相談し、アドバイスいただくことで心強く感じました。
グローバルな交流が自身の成長につながる
大学院生活で特徴的だと思うのは、様々な国の人たちと話をする機会が多いことです。みんな言語が違うので、自分が留学しているかのようなイメージです。私が履修している授業の半分は英語で行うので、「これからやっていけるかな・・・」と不安もありました。しかし、そういう場でも大学院に進学した目的を忘れず自分なりに工夫していくうちに、徐々にこの環境を楽しく思えるようになりました。
また、授業の中には他の研究科と混じって行う共通科目もあります。立命館大学大学院は研究科の数も多く、それぞれの研究分野を越えて多彩なコミュニティが持てるというのは将来的な自分の財産になると思います。色んな価値観に出会えるので刺激になりますし、自分の研究にとってもいいインスピレーションになり楽しいです。
経験で培われるものを自分の持ち味にキャリアを形成する
大学院進学を決めたとき、「大学院に行って何になれるの?」とよく聞かれました。しかし、「何になれるか」ではなく、「何をするのか」が重要だと思います。大学院での2年間ないし5年間はすごく早く過ぎていくので、この期間を充実したものにするため、自分が探求したいことや問題意識をしっかりと持ち、臆することなく挑んでいきたいと思います。大学院でしかできないアカデミックな経験、例えば専門性の高い知識を持った仲間と学びを深めていくことが、多面的かつ独自の見方ができる人を育てると感じています。研究の経過で得られるもので自分が磨かれ、それが自分の持ち味になってくると思うので、今しかできない経験をたくさん積んで今後のキャリアに繋げていきたいです。
※所属およびインタビュー内容は、取材当時(2021年)のものです。
大学院進学のきっかけは?
中国の大学では日本語を専攻していたため、大学卒業後は日本語力を生かして就職したいと考えていました。しかし、4回生時に日系企業でのインターンシップで通訳を経験した際、自分の日本語力が不足していることを痛感しました。 そこで、日本語力を向上させて自信を持って就職したい、また、日本語や日本の文化について専門知識や研究を深めたいと思い、日本への留学と大学院進学を決断しました。
大学院進学のきっかけは?
中国の大学では日本語を専攻していたため、大学卒業後は日本語力を生かして就職したいと考えていました。しかし、4回生時に日系企業でのインターンシップで通訳を経験した際、自分の日本語力が不足していることを痛感しました。
そこで、日本語力を向上させて自信を持って就職したい、また、日本語や日本の文化について専門知識や研究を深めたいと思い、日本への留学と大学院進学を決断しました。
立命館大学大学院への進学を決めた理由は何ですか?
私は「日中間のなぐさめ行為の対比」について研究テーマとしており、言葉の表現の違いやその違いをもたらす文化的要因を明らかにしたいと考えています。この研究を指導していただける教員を探すうち、立命館大学大学院が進学先の候補に挙がりました。
立命館大学の名前は元々知っていましたが、より詳しい情報が知りたいと思い、立命館大学公式HPを見たところ、グローバルな大学であり海外大学との協定が多いことや多様な国・地域から留学生を積極的に受け入れていることが分かりました。留学生の多様性を受け入れるこの大学であれば安心して勉学・研究に励むことができると考え、進学を決めました。
言語教育情報研究科の情報は、言語教育情報研究科HPから得ました。また、コロナ禍のためキャンパスは見学できませんでしたが、オンラインで開催された大学院進学説明会に参加し、研究指導を受けたい教員とお話することができ、進学意欲が高まりました。
入試対策について教えてください。
志望理由書は、立命館大学大学院に進学したい理由や熱意、入学後に研究したい内容が伝わるよう意識して作成しました。大学で日本語を専攻していたことから筆記試験には自信がありましたが、大学院入試の流れや面接対策については知識が乏しかったため、言語教育情報研究科に進学した知り合いやSNSを通じて教えてもらいました。また、面接については練習を重ね、当時通学していた日本の大学の教員にも指導してもらうことで、自信を持って試験に挑むことができました。
どのような大学院生活を送っていますか?
<授業>2021年4月に入学しましたが、当初半月程度は対面授業が続き、同級生と仲良くなることができました。その後は緊急事態宣言が発令され大学のBCPレベルが引き上げられたことに伴い、ほぼオンライン授業となりました。画面と向き合う時間が長いので集中しづらい時もありますが、ライブ配信の授業では対面と同じように先生に質問できることは良い点だと感じます。授業ではグループワークもあり、授業終了後にグループメンバーとオンラインでディスカッションすることもあります。授業内でよく分からなかった点は、オフィスアワーに直接教員へ聞くことができているので助かっています。
<研究環境>
私が所属する衣笠キャンパスには、究論館という大学院生専用の施設があります。究論館はPCや印刷環境が整っているうえ静かな環境のため、研究がとても捗ります。ラウンジもあるので、授業以外の時間に仲間と集まる拠点にもなっています。
<奨学金・研究助成制度>
標準修業年限の間、授業料が100%免除される外国人留学生授業料減免(院生Ⅰ種)に採用されました。これは入試の成績により選考される奨学金です。授業以外の時間も研究や自分が興味ある活動に専念することができるのでとても助かっています。
<学生生活>
言語教育情報研究科の日本語教育プロジェクト「すきやねんにほんご」チームに所属し、主に京都市在住の外国人を対象とし、外国人の日本語学習者の対面&オンラインサポートを行っています。他にも、自分が興味ある分野のアルバイトをしています。
色んな環境に身をおき、色んな人とコミュニケーションを取る機会を積極的に作ることで、日本の生活・文化を経験することや、自分の日本語力の向上を目指しています。コロナ禍ではありますが、来日前に期待していた通りの留学生活を送ることができています。
また、キャンパス内には学生が無料で使えるジムがあるので、よく使っています。
将来のビジョン・就職活動について教えてください。
日本語でのコミュニケーションが好きなので、大学院修了後は日本で5年ほど働いてみたいと考えています。
日本での就職活動は準備を含めると1回生から始まるので、先輩から就職活動の流れを教えてもらいながら準備を進めています。また、立命館大学は留学生が多いことから留学生向けの就職支援も充実していますが、最近、学内のキャリアセンターからインターンシップの応募要項を入手したので、早速応募しました。この9月からインターンシップに参加する予定で楽しみです。
大学院進学を目指す留学生へのメッセージ
留学生として感じる立命館大学大学院の魅力は、留学生に対する経済的支援や就職支援が充実している点です。大学院進学を目指す方には、まずは自分の研究テーマを指導していただける教員を探してほしいと思います。そのうえで、大学院の情報をよく調べ、納得いく大学院選びをしてほしいです。
※所属およびインタビュー内容は、取材当時(2021年)や在学当時(2020年)のものです。
大学院進学のきっかけは?
大学院進学を検討し始めたのは学部3回生の頃でした。2回生までは大講義科目が中心で、ただ漫然と授業内容を聴くことが多かったのですが、3回生でゼミが始まり、「研究」がスタートしました。ここで、「研究するのって楽しいかも!」と思い、大学院進学をおぼろげに検討し始めました。そして、4回生になってから、「やはり、このまま大学を卒業するよりも、もっと深く勉強・研究をしたい」という思いを強く抱くようになり、大学院進学を真剣に考えるようになりました。
大学院への進学にあたり不安はありましたか?
私の中で大学院はある種、高嶺の花であり、とてもレベルの高いことをする場所というイメージであったため、一番の不安は「大学院の授業や研究についていけるのか?」ということでした。しかし大学院に入学してみると、同級生や先輩方、そして授業のレベル自体は高かったのですが、同級生と協力しながら授業の準備や研究を進めていくことができました。また、授業で議論を重ねたり、時には他愛もない話で盛り上がったりする中で友達も増え、私が抱えていた悩みは解消されていきました。
―大学院進学について誰かに相談しましたか?
主に両親に相談しました。「なぜ大学院に進みたいのか?」ということを中心に何度も話し合いを重ねました。また、文系の大学院進学は理系と比してメジャーではないことや、大学院の修業期間は2年と短く(※)、入学段階で具体的な進路を考えておく必要があるため、「大学院を修了したときにどのようなキャリア(進路)を考えているのか?」についても話し合いました。妹も相談に乗ってくれましたし、父が私と同じ法学部出身ということもあって、法律を研究することの楽しさを理解し背中を押してくれ、最終的には家族全員が私の大学院進学を全力で応援してくれました。
※課程により修業期間が異なります。
入試対策について教えてください。
4回生の9月に学内進学入試を受験しました。志望理由書は4回生の春学期に作成し、夏休みの間にゼミの教授にも添削をお願いしました。
面接試験対策としては、同じゼミの友人が同じく大学院受験したため、質問されそうな内容等を相互に相談しながら考えました。なお、今振り返ると、大学院進学後の研究ビジョンをもう少し固めておけば良かったと思います。なぜ研究をするのか、つまり問題意識等を具体的に定め、それの具体的な研究方法や現時点での考察などをまとめておくことが、面接試験では有効だと思います。
どのような大学院生活を送りましたか?
<授業や研究の様子・大学院で身に付いた力>
学部とは違い少人数で、基本的には「講義形式」ではなく「演習形式」で授業が進みます。高度で専門的な知識を求められるので、しっかりとした授業の準備が必要です。「異論はないのか」「なぜそれが言えるのか」について、様々な文献を収集して演習に臨む過程で、情報収集能力や論理を構築する力が身についたと感じています。
また、大学院では挑戦する力がついたと感じています。1回生の時、中国の同済大学との研究交流会があり、研究科長の先生と事務室の職員さんから声をかけて頂き、英語での研究報告に挑戦しました。私は英語がとても苦手だったので最初は不安でしたが、「この英語で意味が伝わるかな?」と試行錯誤しながら最後には原稿を完成させることができ、研究報告も無事成功しました。苦手なことであっても、「頑張って、挑戦してみよう!」という意欲を与えてくれるサポートがあります。
<研究の進め方>
私のいた法学研究科では文献研究が主となります。1回生の時は2週間に1度、「特別演習1」という授業で自分の問題意識に基づいた文献研究を行い、その研究結果と考察をレジュメにまとめ、報告していました。これを基に指導教授から評価を受け、次の研究内容を指示されました。この「特別演習1」でまとめた研究成果をもとに、2回生で修士論文を書きました。新型コロナウイルス感染症の影響で就職活動が予定外に長引きましたが、指導教授の指導のもと、修士論文を無事書き上げ、「立命館法政論集・第19号」にも掲載されました。
就職活動について教えてください。
法学部、法学研究科と6年間「法律」を学び、研究してきました。これを活かせる仕事に就きたいと考え、現在、兵庫県庁で仕事をしています。公務員の仕事は多種多様ですが、必ず法律を扱うので、学び、研究してきたことを活かせる仕事に就けたと思っています。
<就職活動のスケジュール>
当初は1回生の2月頃から2回生の夏頃までは就職活動に専念し、就職活動終了後に研究を再開し、2回生の12月までに修士論文の完成を目指す予定でした。しかし、私が就職活動を行った2020年度は、新型コロナウイルス感染症の影響が如実に就職活動に出た年でした。公務員一択の私も一次試験の延期や中止、試験内容の変更など大きな影響を受けたため、2回生の1月まで就職活動が続き、研究と両立せざるを得ない状況となりました。
<就職活動をして感じたこと>
「なぜ大学院へ進学したのか?」ということは、どの面接でも聞かれました。どういった目的意識をもって大学院に進学し、その目的意識の結果、現在どのようになっているのかを重視されていると感じました。これは、大学院修了が要件となっておらず、学部卒でのエントリー・受験が可能な就活先ではより一層その傾向が強いように思いました。 また、「専門性をどのように活かせると思うか?」といったことも聞かれたので、大学院生は専門性について期待されることもあるのではないかと思います。
就職後に大学院進学をしてよかったと思ったことはありますか?
公務員として勤務する中で大学院進学をしてよかったと思ったことは大きく2つあります。
1つめは「法律の解釈」に関することです。公務員の仕事、つまり行政権は時に強大な権限を行使しますが、この際根拠法がなければ行使できません。これは、「法律による行政の原理(法治主義)」という基本原理に基づいているためです。このため、仕事をする中で、法律や政令、省令、訓令、通達、要綱と言った非常に多数の法令文を適切に解釈していくことが必要となります。現在、仕事で扱っている法律の中には、法学部、法学研究科で学び、研究した法律がいくつもありますが、むしろ学んだことがない法律はそれ以上に沢山あります。しかし、大学院での研究の中で法を解釈し、論証することを学部以上に行っていたおかげで、学んだことがない法律の解釈でも同様に対応することができています。
2つめは「議論」に関することです。現在、私はとある新規事業の立ち上げにも携わっています。この新規事業は、県庁内だけでなく、外部機関の方に協力をお願いしなければならないことが沢山ある事業です。このため、事業開始までに具体的な事業の進め方、トラブル対応等を考え、議論を積み重ねる必要があります。入庁して1年目ですが、積極的に議論に参画する必要があります。大学院での授業は学部の講義と違い、議論の積み重ねです。これがあったからこそ、仕事でも議論に積極的に参加し、自らの考えを述べることができています。
※新型コロナウイルス感染症流行前のスケジュールです。
※所属およびインタビュー内容は、取材当時(2017年)のものです。
他大学からの進学を決めた理由
学部3回生で就職活動がはじまるにあたり、自分が将来何をしたいのかを考えた際、「研究がしたい」という気持ちが強いことに気づきました。また、将来の仕事として研究職の道に進むとしても企業に就職するとしても専門性を身に付けたいと思い、大学院進学を考えました。しかし、私の通学していた大学から大学院へと進学する人の数は少なく、先輩も身近にいなかったので、大学院の情報を集めるのに苦労しました。このような状況のなか、「研究をしたい」という意思と学びたい分野・内容について、学部生時代にお世話になった教授に相談したところ、立命館大学大学院の先端総合学術研究科を紹介していただきました。研究科のホームページを検索したところ、私が興味を持っていたフィールドでの研究経験のある先生がいらっしゃることや先端の知識が学べるなど、抱いていた研究環境の理想に合致したため、進学を決めました。
研究に対する熱意を持って挑んだ入試
入試については全く自信もなく、準備期間も短かったので不安でした。いくつか他の大学院も検討していたので勉強はしていましたが内容は異なるものでした。立命館大学大学院の入試情報サイトをチェックして過去の入試問題を解き、試験に挑みました。それでも、筆記試験は上手くいかなかったと落ち込んだのを覚えています。志願する際に提出しなければならない研究計画書は書くのも初めてでした。しかし、面接試験では研究計画書の内容や、研究に対する自分の思いを明確に伝えられるように準備しました。
研究科同士の隔たりのない環境が研究者としての幅を広げる
大学院入学当初は、他大学出身ということもあり、今までとは全く違う別の世界に来たように感じ、周りの人との間に壁を感じていました。また、研究者としてのビジョンが具体的に想像できず、将来に不安を感じていました。
しかし、この大学院1回生が終わるころには、その不安な気持ちも薄れてきました。大学院入学後は同期生と積極的に情報交換をしたり、大学院キャリアパス推進室の主催するセミナーに参加したりすることで、他研究科の人とも交流を持つことができました。そこから先生や先輩を紹介していただいたり、研究会や勉強会に参加したりと意識的に行動するうちに、周りの人との間に感じていた壁がなくなりました。また、新しいことを知る楽しさや考えを共有する喜びを感じ、研究の進め方が定まってきたことで、将来研究者になりたいという意志を持つようになりました。また、研究を続けていきたいという自分の考えに自信がつくようになり、こうした気持ちの変化が、当初の不安の解消につながっていると思います。
立命館大学大学院には究論館という、大学院生専用の施設があり、多くの大学院生が利用しています。究論館では他の研究科の大学院生と同じ空間で研究することができるため、研究科を越えた交流がしやすい環境にあります。この垣根の無い研究環境が良い影響となり、積極的に学ぼうとする意欲につながっていると感じています。
「つながり」を大切にすることで道が開ける
今年は研究のため、海外に長期滞在し、フィールドワーク調査をおこないます。私は現在、アフリカのガーナにおける文化・社会について人類学的な研究をしています。はじめは、別の国で調査手法を学び、予備調査をおこなっていました。研究会や読書会などの様々な場に参加して研究を進めていくなか、同時に人との「つながり」が広がり、私の研究対象国であるガーナを研究している日本人研究者の方と知り合うことができました。また、アフリカ研究をしている方からガーナ人留学生を紹介していただき、またその方を通して現地の教授を紹介していただいたことで、現地調査が可能となりました。どのような研究をしていても可能性のあることですが、同じコミュニティに留まらず、少しでも関心のある分野の研究会などに積極的に参加してコミュニケーションをとることが、研究を進めていく上で本当に大切だと感じた出来事でした。
「つながり」を創る研究者になりたい
日本の価値観に照らすと「問題」と感じることが、現地の人々にとっては「問題」として捉えられていないのではないかと感じたとき、これまでの自分の視点がガラッと変わるような衝撃を受けました。この経験から、将来は一つの研究・学問だけでなく、もっと具体的に、相対的に考えられる人になりたいと考えています。そして、異なった分野の人たちとも対話ができるような、様々な分野をつないで新しい学問を創り出していけるような、そんな研究者になりたいです。
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- 大学院生向けの施設・設備/学習環境 >
- 立命館大学では、大学院生が研究で利用する施設を整備しています。
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言語教育情報研究科 |
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- 研究者学術情報データベース >
- 先生の研究内容や経歴、著書などの情報を検索できます。
- 大学院進学説明会・研究科別入試説明会・大学院ウィーク >
- 大学院進学説明会では、各研究科の教職員が直接研究科の紹介をするほか、大学院生の生の声が聞ける場合もあります。研究科別入試説明会のページには、各研究科が随時開催するイベント情報を掲載しています。大学院ウィークでは、各研究科や関連する部門が公開授業、講演会、懇談会など大学院を体感できるイベントを集中的に開催します。一部本学学生以外の方も参加可能です。
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国際関係研究科、経済学研究科、理工学研究科、情報理工学研究科、生命科学研究科、政策科学研究科、テクノロジー・マネジメント研究科は、英語プログラムを実施しています。
また、出願資格に語学能力のスコア基準を設けている研究科もありますので、詳しくは各研究科の入試要項でご確認ください。
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- キャリアパス支援プログラム >
- 立命館大学では、大学院生のために「研究・教育・専門性の向上」、「キャリア開発力の向上」、「社会課題解決力の向上」を目的とし、英語やプレゼンテーション力のような汎用的スキル、授業設計法やプロジェクトマネジメントなどキャリアパス形成に必要な基礎知識を深めるためのセミナーを提供しています。
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- 奨学金・研究助成制度情報 >
- 立命館大学大学院では大学院生の研究をサポートするための多様な奨学金・研究助成制度を用意しています。
- 外国人留学生向け 奨学金情報 >
- 留学生向けの奨学金情報を掲載しています。
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立命館大学には、大学院修了後の進路・就職について充実したサポート体制があります。
- 大学院キャリアパス推進室 >
- 大学院修了後に社会の多様な分野で活躍するために必要な情報提供、知識の習得・能力向上のための様々な支援を行っています。大学院生ならではの就職活動のポイントや自己PR方法、修了生との懇談会などを実施しています。
- 民間企業へ就職希望の方へ キャリアセンター >
- 進路・就職ガイダンス、セミナー、ワークショップなどを年に複数回実施しています。
- 研究者を目指す方へ Ri-SEARCH >
- 若手研究者の学術・キャリア情報を検索することができます。研究者を目指す方、先輩方の活動状況を確認することができます。