2018年4月、社会学研究科が生まれ変わる。
現代社会が抱える課題を解明し、現実に即した「解」を提示することのできる
研究者や専門職業人を世に送り出すことが、立命館大学大学院社会学研究科の使命。
2018年4月、高い問題意識と意欲を持った人がより高度に専門性と実践力を磨いていけるよう
カリキュラム改革を実施し、新たに生まれ変わります。
現代社会のさまざまな問題に関心を持ち、「解決したい」という強い意志を持っている人、
世界に広く目を向け、高度に専門性を追究したいと考えている人。
そんな人が学部の4年間だけでは得られない高い専門性を身につけ、
現実社会やそれぞれの研究領域でそれを存分に発揮するための確かな基盤を築きます。
高い専門性の礎なしには、現実の社会課題に向き合う実践力も高めることはできません。
社会学研究科の入口に、4つの研究領域を設置。
必修科目を道しるべに専門性の基盤を築くカリキュラムを編成しています。
高い専門性なしには、社会の課題を解決する実践力や応用力を存分に発揮することはできません。大学院に進学すると、まず各々が選択した研究領域について確かな知識基盤を築くことからスタートします。
社会学研究科では、「現代社会研究領域」「人間福祉研究領域」「スポーツ社会研究領域」「メディア社会研究領域」の4つの研究領域を設置。最初の1・2セメスターで、各研究領域を究めるためのベースとなる知識を習得します。研究領域ごとに「必修科目」「研究領域基幹科目」を設定。専門分野で必要とされる基礎知識から応用までを迷うことなく系統的・網羅的に習得していけるカリキュラムを編成しています。
また小集団でのゼミ形式で授業を展開。大学院生同士が意見を交わし、活発なディスカッションや学び合いを通じて互いに刺激を受けながら学びを深めていきます。
加えて各クラスに2名の教員が入る複数教員制を導入。一人ひとりに目を配り、細部にわたって指導するだけでなく、大学院生が専門分野や研究テーマを絞る際により多様な選択肢を提供します。
高い専門性を幅広い領域の知見とつなげることで、現実の社会課題の解決策が見えてきます。
多彩な学術分野に触れるカリキュラム、約90を超える多様な研究者が集う環境で、
学際性を磨き、物事を多角的に見つめる「目」を養います。
現代社会の問題は複雑かつ複合的で、一つの原因を突き詰めても「解」にたどり着くことはできません。そうした課題の解決には、高い専門性を備えつつ、それを多様な領域と連携させる力が必要です。
社会学研究科では、第2セメスター以降、自分の所属する研究領域だけでなく、他の「研究領域機関科目」を自由に履修できるフレキシブルなカリキュラムを編成しています。一見関わりがないように思える課題に触れ、研究領域を超えて学ぶことで、現実社会の問題を多角的に捉える視点が養われます。
また社会学研究科(産業社会学部)には、約90名を超える教員が在籍し、多岐にわたる学術分野でそれぞれの研究課題を探究しています。そうした多様な領域の研究者や研究に触れる中でも学際性が磨かれていきます。
バラエティに富んでいるのは、研究者だけではありません。留学生や社会人学生など、社会学研究科には多様なバックグラウンドを持つ大学院生が集います。そうした大学院生同士が学び合う刺激的な環境が、より大きな成長へと導いてくれます。
求められるのは、世界の人々とわたり合う高いレベルの国際性。
世界的な研究者の講義を受け、世界から集まった留学生と共に学び、
英語のコミュニケーション力やリサーチスキルを磨きます。
グローバルなフィールドで地球規模の課題を解決したり、一方では世界のあらゆる地域に根差し、ローカルな問題に新しい策を講じられる人が求められています。研究する上でも、海外の研究者と共同研究したり、国際学会などで研究成果を世界に発信できなければ、世界に通用しません。
そうした高いレベルの国際性を身につけるために用意したのが、「国際プロジェクト」です。その中の一つである「リレー講義」では、TV会議システムを活用し、立命館大学のキャンパスにいながらイギリスや韓国をはじめ世界で先進的な研究に取り組む著名な研究者から講義を受けることができます。また国際会議に出席し、英語でプレゼンテーションに挑戦するなど、実践を通じて国際舞台で「発信する力」を鍛えます。
その他にも、数多くの「国際関連科目」を設置。外国語文献の講読や調査などを通じて英語でのコミュニケーションやリサーチのスキルを向上させます。またネイティブ教員がメンターとなって個々の英語力向上をサポートする「院生カンファレンス」も実施するなど、大学院での2年間で、社会の実践フィールドで、またアカデミック領域で通用する国際性を高めていくことができます。
加えて、立命館大学、そして社会学研究科には数多くの留学生が学んでいます。共に学び、研究し、切磋琢磨するなかで、異国の文化や価値観に触れるとともに、言語の異なる相手に自分の考えを伝えたり、相手を理解する経験を積むことができます。
全国屈指の多彩でハイレベルな研究に触れる環境で、
多様な専門性を持つ研究者、大学院生と学び合う刺激的な毎日。
自分自身を高めていける充実の研究・教育環境が整っています。
全国屈指の研究力の高さが、社会学研究科の強みです。例えば、国による競争力資金の一つで大学の研究力の高さや活発度を示す指標の一つとして用いられる「科学研究費助成事業(科研費)」において、立命館大学の「社会学」分野の採択数は、名だたる国立大学を抑えて全国第2位、「社会福祉学」分野で第3位。それほど多彩でハイレベルの研究に触れながら、自らの専門性を高めていくことができます。
また大学院生の研究や学びの質を高めるため、常に環境の充実・改善を図っています。とりわけ大学院生のニーズを把握し、それにきめ細かく応える仕組みを整えているところが本研究科の特長。その一つである「研究科懇談会」では、セメスターごとにアンケートで大学院生の要望を収集し、その対応を検討します。「研究の役に立つセミナーを開催してほしい」「授業集、TA(ティーチングアシスタント)に理解をサポートしてほしい」など、これまで大学院生の学びや意欲を後押しするさまざまな要望に応えてきました。
加えて、施設・設備などのハード面も充実しています。大学院生のための研究施設「究論館」には、研究に集中できる大学院生共同研究室、ディスカッションや共同研究を促進するリサーチコモンズなどを備えています。また最先端のICT環境を整え、膨大な文献を収蔵する図書館、主体的な学びを開拓できるラーニングコモンズ「ぴあら」など大学院生が専門を超えて刺激し合い、創造的に研究力を高めていける環境が整っています。
留学生をはじめ、多様な大学院生が集う社会学研究科。
それぞれが理想とする進路の実現にむけて、
各種プログラムを用意してサポートしています。
大学院生が研究を進める中で専門的な知識や能力を身につけて、社会で活躍できる人材となれるよう、大学をあげてキャリアパス支援事業を推進。
「大学院キャリアパス支援プログラム」では、年間を通じて各種セミナーを開講し、大学院生の過ごし方、プレゼンテーション能力の向上、進路・就職支援、研究者人材の育成などの幅広いテーマでキャリアパス形成に必要な基礎知識や現状に関する理解を深める機会を用意しています。
また、プロジェクト系科目として「キャリア形成プロジェクト」や「研究プロジェクト」を開講。「キャリア形成プロジェクト」では、ゲストスピーカーを招いて高度専門職業人ならびに研究者養成を念頭におき、それぞれのキャリア形成に資するプロジェクトを展開します。
あわせて、留学生が多数在籍する研究科ならではの取り組みを実施。研究活動に必要な基礎知識の習得、日本語でのレポート・発表能力の向上などを目指して、留学生同士だけではなく日本人院生と共にピアサポートする環境を整えています。
その他にも、研究者を目指す院生への支援として「日本学術振興会申請セミナー」を開催し、日本学術振興会特別研究員の申請に向けて、経験者からのアドバイス・添削などを実施しています。