ゼミで積み重ねた研究をまとめ、優秀賞を受賞した卒業研究。学部時代から引き続いて指導を受けられる環境に魅力を感じ、国際関係研究科を進路として選びました。

杉本 菜那 さん
国際関係研究科 博士前期課程 1回生

国際関係学部を卒業後、立命館大学の国際関係研究科へ進学された杉本さん。大学院生として取り組まれている現在の研究内容や、学部4回生時に取り組んだ卒業研究についてお話を伺いました。

国際関係研究科を学部卒業後の進路として選んだ理由を教えてください。

杉本学部時代に取り組んできた研究を引き続き深めることができると考えたからです。私の研究テーマと問題関心を最も理解してくださっている教授から、学部時代から引き続き指導を受けられる点に魅力を感じ、国際関係研究科を進路として選びました。

学部での学びが大学院での学びとどのようにつながっていますか?

杉本学部4回生時に執筆した卒業研究のテーマは、「ポピュリズムの理論と実践:「ドイツのための選択肢(AfD)」の支持拡大要因と戦略の分析」です。内容としては、ポピュリズムの理論について整理した上で、ドイツの政党AfDの政治的特徴やポピュリズム的言説について分析しました。さらに、2025年のドイツ連邦議会選挙の結果を踏まえつつ、AfDのSNSを活用した支持獲得戦略について検討し、AfDがポピュリズム理論に照らして、どのように支持を獲得しているのかを明らかにしました。

杉本現在の大学院での研究は、学部生の時に卒業論文で扱ったテーマをさらに発展させたものであり、学部で培った理論的知識や研究手法を基盤としています。

現在は、より具体的にAfDについて、その支持の背景にある構造的要因を研究しており、支持者の性別、所得、職業、学歴などの社会的属性に加え、どのような政治的関心や価値観を持っているのかを分析しています。また、そうした有権者の問題意識と、AfDの公約や言説がどのように結びつき、支持につながっているのかについても検討しています。

こうした視点から、AfDが一過性のブームではなく、ドイツ社会で一定の支持を維持している背景や、その支持基盤がどのような人々によって構成され、なぜ支持が生まれているのかを明らかにしたいと考えています。

「優秀賞」を受賞され、卒業式で表彰された卒業研究はどのように執筆を進められましたか?

杉本卒業研究の作成にあたって、私は学部3回生から始まる専門演習(ゼミ)での2年間の学びを基盤としました。専門演習(ゼミ)では、各学期にタームペーパーを作成するため、その中でポピュリズムやAfDを主なテーマとして研究を段階的に進めてきました。これら3回生の時から積み重ねたタームペーパーでの考察や文献調査が、卒業研究の土台となっています。

卒業研究の作成にあたって、まずはタームペーパーで扱ってきた論点を整理し、研究の中心となる問いを明確化することから始めました。そのうえで、テーマの規模や範囲を検討し、先行研究を整理しながら、自分自身の研究の位置づけについて確認、関連するデータや文献の収集を進め、章立てを考えたうえで卒業研究の執筆に取りかかりました。

ある程度書き進めた段階になると、章ごとの内容はもちろん、全体としての論理的なつながりについても、読み返しながら何度も確認し、修正を重ねました。また、参考文献の記載方法や論文の体裁についても繰り返し見直しました。

その中でも、苦労した点はテーマ設定です。 文字数が限られている中で、どの程度の規模のテーマ設定にするべきか悩みました。テーマが大きすぎると議論が浅くなってしまうため、先行研究や資料を確認しながら、自分の関心と、論文の分量の中で十分に議論できる内容とのバランスを意識してテーマを設定するよう工夫しました。

卒業研究を進める過程で、教授からはどのような指導を受けましたか?

杉本専門演習(ゼミ)の授業内で一人ずつ卒業論文の構想を報告する機会があり、その際に担当教員やゼミ生からフィードバックのコメントをもらいました。また、個人的にも担当の先生にメールで草稿を送り、参考文献の付け方や論理構成など、細かい部分について丁寧なフィードバックをいただきました。こうしたやり取りを通して、論文としての形式面についても指導していただいたことは、完成度を高めるうえで大きな助けとなりました。

さらに、同じ政治系ゼミの学生だけでなく、他のゼミに所属する学部の友人にも卒業論文を読んでもらい、専門外の読者にも伝わりやすい内容になっているかを確認しました。こうした視点を取り入れることで、論文全体のわかりやすさや説得力を高めることができました。

卒業論文を書く過程で「身についた」と感じることを教えてください。

杉本情報収集力や整理力、そして論理的に考える力が身についたと感じています。

卒業研究は、これまでのレポートに比べて分量が増え、それに伴って扱う文献の数も多くなりました。多くの文献を扱う中で、一貫して同じテーマに取り組んできたからこそ知識が積み重なり、理解をより深めることができたと感じています。

また、多くの情報を整理しながら執筆する中で、章立てや全体の構成を考え、内容を論理的に組み立てていく力も養われたと感じています。

国際関係学部を志望する受験生に対してメッセージをお願いします。

杉本国際関係学部では、国際関係に関する基礎的な知識を身につけながら、自分が本当に興味を持てるテーマを見つけ、それを深く学んでいくことができます。また、学ぶ環境や共に学ぶ友人から多くの刺激を受けることができ、自分の視野を大きく広げることができると思います。国際関係学部での学生生活を振り返ったとき、「ここで学べてよかった」と心からきっと思えるはずです。応援しています。

2026年7月更新

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