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江原 慶 先生(経済学部)
2026.5.29
『資本論』
カール・マルクス著、岡崎次郎訳(大月書店、1972年)
マルクスの主著といえば『資本論』ということは知っていても、いっぱい翻訳のバージョンがあってどれ読めばいいか分からん…という人へ。ぶっちゃけどれでもいいですが、迷ったら国民文庫版がいいかと思います。私は長いこと岩波文庫で読んでいました。
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『経済原論』
宇野弘蔵著(岩波書店、2016年)
マルクスはしんどいけど、何かマルクスっぽいものを読んでみたい人はぜひ。『資本論』全3巻を批判し、自己流に再構成した本です。批判的な読書とはどういうことなのかの好例です。再構成されているので、『資本論』そのものではありません。あしからず。
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『技術者と価格体制社会科学ゼミナール』
ヴェブレン著、小原敬士訳(未来社、1962年)
ヴェブレンといえば『有閑階級の理論』が有名ですが、こちらももっと読まれていいのでは。技術が高度に発達した現代では、技術者を味方につけないと大衆のための社会は実現しない、という展望は今でも有効に思えます。ヴェブレンは、ゾンバルトと合わせて読んで検討したいのですが、時間がない。誰かやってくれませんか。
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『線型経済学の世界経済循環の理論』
藤田宏二著(晃洋書房、2000年)
今、二階堂副包『現代経済学の数学的方法』を読んでいるのですが、本当に難しくてつらいです。こちらは数学オンチの私でもギリギリ理解可能で、数理経済学に不可欠とされる不動点定理まで辿り着けます。これで二階堂を読んだことにしてはダメでしょうか。
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『戦争の世界史技術と軍隊と社会』
ウィリアム・H.マクニール著、高橋均訳(中央公論新社、2014年)
私は高校生の頃歴史科目が苦手でしたが、経済史を学んでから歴史が好きになりました。歴史上のできごとが、どうして起きるのか分かるようになったからです。マクニールは経済史家ではありませんが、歴史の因果を説得的に示してくれていると思います。同じく中公文庫から出ている同じ著者の『疫病と世界史』や『世界史』もオススメ。
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『中央銀行セントラルバンカーの経験した39年』
白川方明著(東洋経済新報社、2018年)
その国の通貨を発行している銀行のことを中央銀行といいます。日本の中央銀行は日本銀行という銀行で、著者の白川氏は2008年から5年間、そこの総裁を務めました。本書では、自伝的なエピソードを織り交ぜつつ、中央銀行の理論と現実が論じられています。中央銀行総裁ってめちゃくちゃ大変なんだな、と思いました。
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『日本のエネルギー革命資源小国の近現代』
小堀聡著(名古屋大学出版会、2010年)
小田和正の「my home town」という曲があります。「できたばかりの 根岸線で 君に出会った」頃と比べて、どうして「あの頃の横浜は遠く 面かげ残すだけ」となったのか、この本を読むと世界史的パースペクティブのもとにその事情が分かります。横浜だけでなく、太平洋ベルトの都市にだいたい当てはまります。
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『マルクス価値論を編みなおす』
江原慶著(桜井書店、2024年)
拙著です。貨幣に関する本を何かしら紹介したいと思ったのですが、自分の本が一番いいと思ってしまいました。それくらい内容には自信がありますが、専門的すぎるのが欠点です。いつかもっと噛み砕いた本を書きたいです。
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『資本主義はなぜ限界なのか脱成長の経済学』
江原慶著(筑摩書房、2025年)
拙著です。自分が新書を書く日がくるとは思っていませんでした。書き終わってみると、色々なテーマを詰め込みすぎたかなと思いました。でも論旨は一貫しているし、体系的に書けたと自負しています。自分の全部を出し切ったので、しばらく何も書けないです。
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『明るい部屋写真についての覚書』
ロラン・バルト著、花輪光訳(みすず書房、1997年)
本は、書いてある中身だけでなく、装丁とともに成り立っています。手元にある本で、装丁が好みのものを一つ紹介します。大学生のときに受講した授業の教科書でした。バルトは(というよりフランス現代思想は全般的に)難しくて、内容はよく分からないのですが…皆さんも、手元に置いておきたいと思える本に、大学生の間に出会えるといいですね。
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