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國司 航佑 先生(文学部)
2026.3.13
『これが人間か : アウシュヴィッツは終わらない』
プリーモ・レーヴィ著、朝日新聞出版、2017年
第二次世界大戦中、アウシュヴィッツに強制連行されたイタリアのユダヤ人プリーモ・レーヴィによる自伝的記録文学です。著者はもともと科学者だったため、彼はその悲惨な体験をはとても客観的に語ります。そして事実として語られるがゆえに、どこまでも恐ろしく響きます。すべてを奪われた彼らの生活は、人間のものと言えるのでしょうか。だからレーヴィは「これが人間か」と問うのです。それでもかれは、人間であり続けることを諦めません。レーヴィは、そこで知り合ったフランス人にダンテの詩の一節「オデュッセウスの歌」を伝える必要を感じます。人間の人間たるゆえんが、人の生きる意味が、その詩句に込められていたからです。
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『坊っちゃん』
夏目漱石著、新潮社、1980年
留学中におすすめの日本文学を尋ねられた際は、いつも『坊っちゃん』と答えていました。でも実は、ただ翻訳本を渡して読んでもらうだけでは、海外の方にその本当の魅力は伝わらないようです。欧米の(近代)文化を尊重し学びながらも、それには染まりきれない日本人の複雑な感情が見事に描かれているからでしょうか。一読して、私の心は浄化されるような思いになります。若い方々も同様に感動されるのかは分かりませんが、文庫版には江藤淳の優れた解説も付されていますので、それを頼りにぜひ読んでみてください。
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