立命館大学図書館

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学生サポートルーム

 

学生サポートルーム概要

カウンセラーより学生のみなさんへ
みなさん、立命館大学には「学生サポートルーム」という場所があるのをご存知ですか?
学生サポートルームは、大学内にある学生のみなさんのための相談室。
臨床心理士の資格を持ったカウンセラーがさまざまな相談に乗っています。
今回は、学生サポートルームのカウンセラーより、みなさんにお薦めの本を紹介します。
忙しい毎日を送るみなさんに、少しでも"リラックスする時間を過ごしてもらいたい"という思いから、古典に現代物、小説・児童文学に歴史物など様々なジャンルから本をセレクトしました。
「読書の秋」は過ぎましたが、寒い冬こそ、こたつで温かい飲み物を飲みながら ゆっくりと読書をするのもよいのでは?
是非、一度手にとって読んでみてください。


『子どもと悪』
河合隼雄著(岩波書店、1997年)

ついつい悪というものをあるべきでないものとして考えてしまいがちですが、それがどのようなことを意味しうるのか、分かりやすく語られており、眼が開かれるところがあります。

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『灯台へ』
ヴァージニア・ウルフ作(岩波文庫、2004年他)

イギリスの著名な女性小説家によって書かれた1927年の作品。何気ない日常的な情景のなかに繰り広げられる登場人物それぞれの「意識の流れ」が克明に交錯しながらつづられており、今なお斬新な印象を与えます。いろいろな読み方のできる名作。

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『海峡の光』
辻仁成著(新潮文庫、2000年)

看守を務める主人公が、かつて執拗ないじめを受けていた級友と刑務所で再会する。相手に対する思いが大きく膨らみ、「現実」を圧迫していく様子は圧巻。時間を忘れて読み進められます。

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『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(村上春樹全作品 : 1979~1989 ; 4)』
村上春樹著(講談社、1990年)

村上春樹さんは自分の著作についての講義でも、「これはどういうことなんだろう?」と一読者としてのスタンスで話されるそうです。彼がどこからか創り出した世界への冒険を楽しんでみてください。

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『自閉症だったわたしへ』
ドナ・ウィリアムズ著(新潮文庫、2000年)

自閉症の女性、ドナが自身の波乱万丈の半生をふり返って書いた自伝。本人にとって他者や学校といった外の世界がどのようなものとして感じられていたのかが鮮やかに描かれています。特有の苦しみもさることながら、それを乗り越えようとする力強さに胸打たれます。

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『スローターハウス5』
カート・ヴォネガット・ジュニア著(ハヤカワ文庫、1978年)

実際の戦争経験を題材にはしていますが、眼を背けたくなるような如何ともしがたい現実に対する彼独特のアプローチはこの作品でも健在です。奇想天外な設定と、嫌味を通り越して温かみさえ感じられるシニシズム。書いているのは一体どういう人なのだろうというのがこれほど気になる作家はあまりいないです。

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『こころの旅』
神谷美恵子著(みすず書房、1996年)

ページをめくるたび、人が一人この世に生まれて成長するって、ほとんど奇跡ともいえるくらい尊いことなんだなぁ、と素直に胸うたれます。どちらかというと専門書の部類ですが、やさしい文体なので読みやすいです。

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『影との戦い : ゲド戦記』
ル=グウィン作(同時代ライブラリー、1992年)

道に迷っていた頃、友人に勧められました。主人公ゲドが魔法の修行中、傲りと嫉みのこころから死の影を呼び出して始まった、影との戦いが描かれます。影と対峙していく過程にもひきつけられますが、折々に出会う魔法使いのことばや在り方が味わい深いです。

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『飛ぶ教室』
エーリッヒ・ケストナー作(岩波書店、1993年)

子ども心に抱く、いじらしさ・惨めさ・せつなさ・誇らしさ・思いやりなどが詰まった作品。彼らを見守るおとなの目線の温かさも沁みます。

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『菊池寛』
菊池寛著(筑摩書房、2008年)

短編集でどれも面白いですが、特に、『恩讐の彼方に』と『仇討三態』がお勧めです。全編を通じて、恨みを抱いて生きることの哀しみや虚しさ、その先にある赦しの物語が淡々とした筆致で描かれている様に思うのですが、皆さんはどのように感じるでしょうか。

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『銀の言いまつがい』
ほぼ日刊イトイ新聞編(新潮文庫、2011年)

ゲラゲラ笑えます。読んでいると、張り詰めたこころがゆるみます。

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『数学的センス』
野﨑昭弘著(ちくま学芸文庫、2007年)

自分は文系だし、"数学的センス"なんてないわーと思っている人にこそ、ぜひ。数学的な発想法が、具体例を交えながらユーモアのある文体で展開されます。著者の教訓「わからなくても、おどろくな」は、様々な場面で応用の利く話ではないでしょうか。

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『永遠の仔1 再会』
天童荒太著(幻冬舎文庫、2004年)

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『永遠の仔2 秘密』
天童荒太著(幻冬舎文庫、2004年)

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『永遠の仔3 告白』
天童荒太著(幻冬舎文庫、2004年)

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『永遠の仔4 抱擁』
天童荒太著(幻冬舎文庫、2004年)

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『永遠の仔5 言葉』
天童荒太著(幻冬舎文庫、2004年)

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このテーマに真っ向から挑み描ききった作者に脱帽。謎解きの要素や登場人物たちの行く末も気になり、読み始めたらなかなか止められません。暗く、重いエピソードが綴られる中、物語の終盤で、主人公の一人が育ての親に伝えることばに救われます。


『お楽しみはこれからだ : 映画の名セリフ』
和田誠著(文藝春秋、1975年)

イラストレーターの和田誠が、古今東西の映画の名セリフをイラストとユーモアたっぷりに語る、なんとも洒落た楽しい本です。数々の名セリフの効果か、著者の映画への愛が満ち溢れているからか、読後はじんわり温かく幸せな気持ちになりますよ。

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『この世界の片隅に 上中下』
こうの史代著(双葉社、2008年)

今はもう想像することも難しい昭和の光景が、作者独特の純朴なタッチで生き生きと甦る。戦争、原爆、それに伴ういくつもの遂げられなかった想いが交錯する様は、読み手の胸を強くうつ。苦しい時代、裡に秘めた他者との淡いつながりを糧に日々を生き抜く登場人物たちが美しい。

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『ヨーロッパの100年 上・下』
ヘールト・マック著(徳間書店、2009年)

オランダ人記者が新世紀の幕開けを機に欧州主要都市を巡り、1900年~2000年の百年間に起こった歴史的事件を振り返りつつ、それらが現在に与える影響をも考察していく。欧州現代史の概論が得られるのは勿論、人の世の普遍性にも触れられる。オンラインマップを眺めながら読むと臨場感がいや増す。

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『ザ・ロード』
コーマック・マッカーシー著(早川書房、2008年)

核戦争後、全てが灰に覆われていく世界で、誰も殺めず自ら命を断つこともせず、ひたすら南へ、海へと向かうアメリカ人父子。そうまでして生き抜く意味は。"選択する"ことの尊さを静かに描くピューリッツァー賞受賞作。

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『逆軍の旗』
藤沢周平著(文春文庫、1985年)

有名どころの戦国武将が多く出てくるので、時代小説とはいえ読みやすい。漫画「へうげもの」にも描かれている斬新な明智光秀像の原型がここにある。何より藤沢氏の使う日本語がとても美しく、創作を行う方にぜひ触れてほしい作品。

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『東京するめクラブ 地球のはぐれ方』
村上春樹, 吉本由美, 都築響一著(文春文庫、2008年)

村上春樹ら3人が一緒に旅行した時のゆるい旅行記です。旅先は、名古屋・熱海・ホノルル・江の島・サハリン・清里(山梨県)とさまざまですが、こんなちょっと面白い所が実はあるんだ、とわくわくさせられます。カラー写真も多いので、行ったことがなくてもイメージが膨らむのではないでしょうか。

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『りかさん』
梨木香歩著(新潮文庫、2003年)

りかという名前の市松人形と持ち主のようこが気持ちを通い合わせながら、色んな人形たちと出会い、人形たちの背負って来た歴史が語られていきます。

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『日本の昔話(柳田國男全集 25巻)』
柳田國男著(ちくま文庫、1989年他)

昔から語り伝えられた日本の昔話がたくさん載っています。どこかで聞いたことがある話もあれば、知らなかった話もあり、また、短い話が多いので、読みやすいかと思います。

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『西洋伝統絵画』
三浦篤著(東京大学出版会、2001年)

西洋絵画の見方について書かれています。どのような背景でその絵が描かれたのか、描かれたものは何を象徴しているのか、等、絵を鑑賞する時の視点を数多く提供してくれる本です。

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『Man'yō luster』
Ian Hideo Levy, Hakudo Inoue, Kazuya Takaoka,(P.I.E. Books,2002)

万葉集の歌とその現代語訳と英訳が見開き1ページに載っていて、さらにページをめくるとその万葉集の歌に関連する美しい写真が載っているビジュアルブックです。現代語訳がついているので、万葉集の歌の意味もわかりますし、日本語と英訳を比較しても面白いです。鮮やかで美しい写真を眺めるだけでも一息つける本です。

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