永島 昂 先生(産業社会学部)
2016.09.01
『資本論』
1(第1巻第1分冊) 2(第1巻第2分冊) 3(第1巻第3分冊) 4(第1巻第4分冊)
カール ・ マルクス [著] ; 資本論翻訳委員会訳 (新日本出版社 , 1982-1989)
〈近代社会の経済的運動法則を暴露することがこの著作の最終目的である〉(p12)。資本主義社会とはそもそも何か。そのしくみや運動法則とは。それを知りたければ、この本を読む必要があるだろう。まずは、第一巻(部)「資本の生産過程」(第1~4分冊)からチャレンジ。読む際の注意点は、誰かと一緒に、少しずつ、議論をしながら、読み進めるということ。
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『図説経済の論点』
柴田 努, 新井 大輔, 森原 康仁 編 (旬報社 , 2015)
「経済の話は難しい、とっつきにくい」。それが多くの大学生にとっての経済に対する印象だと思いますが、本書はそうした苦手意識を持っている学生に対して「できるかぎりわかりやすく現代経済を解説した入門書を、若い書き手でつくる」ことを目的に編まれたものです。私も著者の一人として参加しました。
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『君たちはどう生きるか』
吉野 源三郎 著 (岩波書店 , 1982,)
みなさんは、自分の人生をいかに生きてくべきかという問いを抱えて大学生活をすごしていることだろう。その問いは、私たちが生きている社会に対する科学的な認識の問題と切り離せない。漫然と過ごしていた大学生の私が、学ばなければ、もっと学びたいと強く思うようになったきっかけの書。
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『読書術』
加藤 周一 著 (岩波書店 , 2000)
「大学生になったのだから、本を読もう」。でも、どんな本をどう読むかという問題について考えたことはありますか? 本の読み方はおそく読む「精読術」、はやく読む「速読術」、本を読まない「読書術」、新聞雑誌を読む「看破術」など多様です。目的に応じて読み方を変え、知的世界を広げよう。
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『就活前に読む : 会社の現実とワークルール』
宮里 邦雄, 川人 博, 井上 幸夫 著 (旬報社 , 2011)
どうせ就職するなら有名企業がいいな、と安易に考えていませんか。その有名企業でも長時間労働、サービス残業、パワハラ、過労死などの事件があったかもしれません。大切なことは「あれはブラック、これはホワイト」という発想よりも、そもそも守らなければならないワークルールとは何かについて学び、自分を守る術を身に付けることだと思います。
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『レンアイ、基本のキ : 好きになったらなんでもOK?』
打越 さく良 著 (岩波書店 , 2015,)
恋愛にもルールがある。〈束縛は愛じゃない〉〈自分の気持ちを最優先するばかりでなく、相手のことを気づかい、配慮する必要がある。待つことも、抑えることも、必要になる〉。果たして、それができているだろうか。二人の関係が危険水域に入っているかを見きわめるモノサシとして、本書を手にとってみては。
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『日本という国』
小熊 英二 著 (イースト・プレス , 2011)
〈日本という国〉はいま転換期にある。これからさき、どのような道を進むべきか。それを考えるには、〈日本という国〉のしくみと歩んできた道のりを振り返る必要があるだろう。本書は現代的な視点から日本の近現代史を概括している。中学生以上を対象に書かれているが、大学生にとっても学ぶことは多いだろう。
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『いじめ・レイシズムを乗り越える「道徳」教育 : 暗闇 (ダークサイド) から希望のベクトルへ』
渡辺 雅之 著 (高文研 , 2014)
〈いじめやレイシズムに向きあうことは、私たちの社会に起きる紛争と対立を「戦争」と「ファシズム」へ導くのか、「平和」と「民主主義」を基調としたともに生きる社会へと導くのか。そのベクトル(方向性)への問いなのである(p186-187)〉。レイシズムが蔓延る現代社会において、誰もが考えなければいけない問題だと思います。
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『アダルト・チルドレンと家族 : 心のなかの子どもを癒す』
斎藤 学 著 (学陽書房 , 1996)
己を肯定できない、自己を主張できない。他人の目が気になる、他人に承認されたい。とにかく生きづらい。そのような悩みを抱えているあなたは、アダルト・チルドレンかもしれない。著者はアダルト・チルドレン概念を日本に導入し、普及させた第一人者。
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『粋な旋盤工』
小関 智弘 著 (岩波書店 , 2000)
私も含め(当時)、多くの学生は作られたモノについては知っているけれども、そのモノが作られる過程についてはよく知らない。自動化された巨大工場の世界については多少のイメージを持っているかもしれないが、熟練・技能がものを言う町工場の世界はどうだろうか。本書はその世界への入り口。他にも『大森界隈職人往来』『春は鉄までが匂った』など多数。
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『名作うしろ読みプレミアム』
斎藤 美奈子 著 (中央公論新社 , 2016)
タイトルの通り、古典的な名作文学の結末を一作品2ページで紹介しまくる書。これを持って、読みたくなった作品を、ブックオフに行って、安く買おう。本書は2013年に出版された『名作うしろ読み』の続編。現代文学については『本の本』(2012年、ちくま文庫)を見るとよい。
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『自動車絶望工場 : ある季節工の日記』
鎌田 慧 [著] (講談社 , 1983)
ルポルタージュの名作。〈日本の花形産業の底辺はどのような人々によって支えられているのか〉。鎌田氏は1972年にトヨタ自動車の季節工として参与観察という手法で、組立工程の過酷な労働実態をリアルに描く。
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