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岡田 滋行 先生(国際関係学部)


『世論』
W.リップマン著 (岩波文庫、1987年)

大衆心理、マスメディア論に関する古典的名著。1922年刊で、分析の主な対象は新聞であり、メディアを取り巻く状況が大きく変化した現在、読み手としては、若干の違和感があるかも知れない。だが、報道の基本に立ち返る意味でも、じっくりと読み進んでいきたい。

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『実践ジャーナリズム読本 : 新聞づくりの現場から』
読売新聞社調査研究本部編(中央公論新社、2002年)

現役の記者たちが、ジャーナリズムの歴史、現状、問題点など、幅広い題材を丁寧に解説している。なじみの薄い新聞制作の現場についても、実例をもとにいきいきと描きだしている。新聞記者を目指す人、新聞が嫌いな人、どちらであっても、まずは、現実をきちんと把握して欲しい。

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『メディアと政治』
蒲島郁夫, 竹下俊郎, 芹川洋一著(有斐閣、2007年)

小泉政権以降、テレビの役割が大きくなったことで、劇的に変容した政治報道。その功罪、舞台裏、問題点などを、政治学者とジャーナリストが、それぞれの立場から追及した好著。学問的批判、メディア側の自己弁護を超え、新たな視座を目指したものとして高く評価したい。

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『新聞記者という仕事』
柴田鉄治著(集英社新書、2003年)

朝日新聞のOBが、太平洋戦争から現在に至る日本のジャーナリズムを振り返りつつ、新聞の問題点を探った好著。豊富な実例をもとに説かれているので、戦後の新聞の歴史をバランス良く概観できる。テレビとの関係、憲法解釈などについては、異論もあるかも知れない。

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『情報の歴史を読む : 世界情報文化史講義』
松岡正剛著(NTT出版 、1997年)

生命発生から現代までの情報の歴史を探った壮大な力作。「情報」「編集」について、様々な観点から発信し続けている松岡氏の仕事のベースが良く理解できる。歴史との向き合い方のヒントをつかんで欲しい。日本文化に関する氏の他の著作なども是非、一読を。

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『ソフト・パワー : 21世紀国際政治を制する見えざる力』
ジョセフ・S・ナイ著(日本経済新聞社、2004年)

情報通信(IT)革命によって変貌した国際社会の枠組みを理解する重要なキーワードである「ソフト・パワー」を様々な角度から論じている。国際政治、米外交を考えるうえで、一度は読んでおきたいベーシックな入門書。

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『フラット化する世界 : 経済の大転換と人間の未来』
トーマス・フリードマン著(日本経済新聞出版社、2008年)

米「ニューヨーク・タイムズ」紙のコラムニストが、丹念な取材をもとに描いたIT革命の実情。中東専門家から出発した一人の記者が、どのように取材対象を広げていったか、という読み物としても興味深い。大部だが、時間をかけて読み切ろう。

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『グーグル秘録 : 完全なる破壊』
ケン・オーレッタ著(文藝春秋、2010年)

グーグルの歴史、謎に満ちた創業者たち、可能性と限界などを、米「ニューヨーカー」誌のメディア担当記者が徹底解剖した話題作。「ググる」という行為が何をもたらしているのか。単なる検索エンジンではないグーグルの今後はどうなるのか。一度は立ち止まって考えてみたい。

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『ベスト&ブライテスト : 上巻 栄光と興奮に憑かれて』
デイヴィッド・ハルバースタム著(二玄社、2009年)

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『ベスト&ブライテスト : 中巻 ベトナムに沈む星条旗』
デイヴィッド・ハルバースタム著(二玄社、2009年)

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『ベスト&ブライテスト : 下巻 アメリカが目覚めた日』
デイヴィッド・ハルバースタム著(二玄社、2009年)

ベトナム戦争の敗北を招いた米国の指導者たちを描いた名作。戦争、政治、メディア、米国文化など幅広い分野をカバーしたハルバースタムの初期の代表作として一読を薦めたい。交通事故で不慮の死を遂げたため絶筆となった「ザ・コールデスト・ウィンター 朝鮮戦争」もあわせて読みたい。

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『ディープ・スロート : 大統領を葬った男』
ボブ・ウッドワード著(文藝春秋、2005年)

調査報道の金字塔であるウォーターゲート事件を追及した記者が、情報源の元FBI高官との交流を描いた本。「健全で良質なジャーナリズムとは何か」を考えるうえで様々なヒントを提供してくれる。この本以外のウッドワード氏の膨大な作品群にも挑戦してみたい。

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『ホワイトハウス報道官 : レーガン・ブッシュ政権とメディア』
マーリン・フィッツウォーター著(共同通信社 、1997年)

東西冷戦崩壊の前後、ホワイトハウスで、政権とメディアの接触点にいた名物大統領報道官の回想録。「情報公開」「情報操作」の意味するところを、様々な実例を通して学ぶことができる。ゴルバチョフ登場の裏側など貴重なエピソードも数多い。

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『ザ・ペニンシュラ・クエスチョン : 朝鮮半島第二次核危機』
船橋洋一著(朝日新聞社、2006年)

2002年の小泉訪朝、その後の六カ国協議を題材に、膨大な当事者へのインタビューをもとに記された労作。日本の政治に関しては、オーラルヒストリー以外は頼るに足る客観的資料がないのが実情だが、そうした限界が突破できる好例として、あえてこの本を推薦したい。

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『倒壊する巨塔 : アルカイダと「9.11」への道』
ローレンス・ライト [著] (白水社、2009年)

9・11米同時テロを題材に、米「ニューヨーカー」誌記者が、インタビュー、現地取材、資料分析をもとに描いた調査報道の傑作。例えば、「ウサマ・ビンラーデンの身長は」という単純な問いに、今のところ実は正解がないことなど、諜報の難しさも良く理解できる。

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『アジア三国志 : 中国・インド・日本の大戦略』
ビル・エモット著(日本経済新聞出版社、2008年)

日本、中国、インドのせめぎあいを描いた元・英「エコノミスト」誌編集長の近作。国際情勢を理解するには、まず、必要とされる、足元の日本やアジアの歴史と現状が過不足なく叙述されている。最後にまとめられた筆者の提言にも謙虚に耳を傾けてみたい。

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『タイ人と働く : ヒエラルキー的社会と気配りの世界』
ヘンリー・ホームズ, スチャーダー・タントンタウィー著(めこん、2000年)

海外特派員の重要な仕事のひとつに、任地の異文化を正確に理解することが挙げられる。「微笑みの国」では、12種類の微笑みが「演じられている」など、私自身、バンコク特派員時代に、この本から多くのことを学んだ。軽い気持ちで是非、ご一読を。

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『京都の平熱 : 哲学者の都市案内』
鷲田清一著 ; 鈴木理策写真(講談社、2007年)

京都の大学で学ぶ利点のひとつは、じかに歴史を知る機会に恵まれていることだ。意識して、京都の多くの文化財に触れるための格好の参考書。さらに本格的に探究したい人には、梅原猛さんの「京都発見」(全9冊、新潮社)なども格好のガイドブックとして薦めたい。

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『夜明け前』
島崎藤村作(岩波文庫、2003年)

たまにはフィクションの世界で遊んでみたい。明治維新前後の木曽谷を舞台にしたこの名作を通じて、幕藩体制の崩壊の地方への影響、国家神道の発生過程など様々なことを「追体験」してみよう。

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