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櫻谷 眞理子 先生(産業社会学部)


『子どもが育つ条件 : 家族心理学から考える』
柏木惠子著(岩波新書 、2008年)

子どもが健やかに育つための条件は何か、その問いに丁寧に答えようとした本である。「少なく産んで、賢く育てる」という養育観の弊害についても論じており、子どもも親も成長・発達できる社会について考えるのに役立つと思われる。

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『完璧志向が子どもをつぶす』
原田正文著(ちくま新書、2008年)

著者は精神科医としての長年の臨床経験に基づき、子どもをどう育てたらよいのか、親たちにわかりやすく説いている。完璧な育児を目指すのではなく、もっと子育てを楽しむゆとりが大切だと述べている。育児がどう変化したのか、大規模な調査データを基に検証も行っている。

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『母親剥奪理論の功罪』
マイケル・ラター著(誠信書房、1979年)

イギリスの精神科医J.ボウルビィの研究以降、「母親(母性)剥奪理論」が広まり、母親が育児に拘束されるという弊害が生じた問題を扱っている。J.ボウルビィの研究を科学的で公平な視点で解説しており、研究のあり方についても学べる。

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『育ちあう乳幼児心理学 : 21世紀に保育実践とともに歩む』
心理科学研究会編(有斐閣 、2000年)

この本は、年齢ごとの子どもの発達特徴や保育について知りたい人におすすめである。子どもたちの豊かな世界が描かれており、その面白さについ引き込まれてしまう。子どもが育つ基盤である環境づくりや発達保障の課題についても論じている。

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『少年期不在 : 子どものからだの声をきく』
竹内常一著(青木書店、1998年)

この本は少年期の子どもへの深い理解に基づき書かれており、子どもたちの心の声が聞こえてくるようである。少年期の意味について理解し、その発達を支援したい人におすすめの本である。『子どもの自分くずしと自分つくり』(東京大学出版会)も読んでほしい。

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『ひきこもり支援論 : 人とつながり、社会につなぐ道筋をつくる』
竹中哲夫著(明石書店、2010年)

児童福祉臨床の専門家として、長年子どもへの相談活動を続けてきた著者が20年にわたる実践をまとめたものである。ひきこもりの人の健康な面に注目して、援助を行うことが大切だと述べている。対人援助の基本、援助者としての基本姿勢も学べる。

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『「日向ぼっこ」と社会的養護 : 施設で育った子どもたちの居場所』
社会的養護の当事者参加推進団体日向ぼっこ編著(明石書店、2009年)

児童養護について関心が無い人でも、この本は読んでほしい。親から虐待された体験を乗り越え、現在は施設出身者への支援を行っている著者の生き方は、読む人に勇気を与えてくれる。孤立を防ぐために「日向ぼっこ」という居場所をつくり、活動を続けている。

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『プレイセラピー : 関係性の営み』
ゲリー・L・ランドレス著(日本評論社、2007年)

プレイセラピー(遊戯療法)の先駆者である著者によるこの本は、心理療法に関心がある人だけでなく、子どもに関心がある人にはぜひ読んでほしい。子どもを尊重する姿勢、自己受容が大切なことやヴァージニア・アクスラインの8原則についても取り上げられている

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『生活の中の治療 : 子どもと暮らすチャイルド・ケアワーカーのために』
アルバート E.トリーシュマン, ジェームズ K.ウィテカー, ラリー K.ブレンドロー著(中央法規出版、1992年)

子どもが挑戦的で反抗的な行動をとったときに、どう対応するだろうか?一般的には叱責し、指導するだろう。しかし、この本を読むと、もっと柔軟な対応があることに気づかされる。また、安心、安全が保障される生活の中で、子どもたちの心の傷が癒やされ、成長していくことがわかる。

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『児童養護への招待 : 若い実践者への手引き』
全国児童養護問題研究会編(ミネルヴァ書房、2004年)

虐待された子どもたちは施設入所後、対人関係のトラブルや「困った行動」を頻繁に起こすため、児童養護施設で働き始めた職員はその対応に苦慮している。そうした新米職員への入門書として書かれているが、児童養護の世界に興味のある人は読んでほしい。

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『児童虐待を認めない親への対応 : リゾリューションズ・アプローチによる家族の再統合』
アンドリュー・ターネル, スージー・エセックス著(明石書店、2008年)

虐待から子どもを救おうとすると親との対立が生じ、その後の支援がうまくいかないと思われている。しかし、著者らのアプローチに基づく介入・援助により、子どもの安全が守られ、親自身も親としての責任と自信を回復することが可能なことを明らかにしている。

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『子ども虐待防止のための家族支援ガイド : サインズ・オブ・セイフティ・アプローチ入門』
井上直美, 井上薫編著(明石書店、2008年)

この本は虐待を防止し、子どもと家族が安全に暮らせるための支援方法について実践例を基に論じている。家族再生や家族再統合について関心のある人も読んでほしい。著者らはアンドリュー・ターネルらの「サインズ・オブ・セイフティ・アプローチ」を導入し、発展させている。

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『子ども虐待と貧困 : 「忘れられた子ども」のいない社会をめざして』
松本伊智朗編著 ; 清水克之 [ほか] 著(明石書店、2010年)

子ども虐待と貧困は論争的なテーマである。例えば、虐待の原因は貧困だという説に対して、貧困家庭でも子どもが虐待されない場合もあるという反論が成り立つ。こうした見方を踏まえながら、貧困による子育て、子どもの育ちへの影響についてさまざまな角度から論じている。

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『家族の心はいま : 研究と臨床の対話から』
柏木惠子, 平木典子著(東京大学出版会、2009年)

「すれ違う夫と妻」「ゆれうごく親と子」といった言葉から、家族の危機、家族の崩壊を論じているように思われるが、これらの現象を「変化」ととらえて、その意味を実証的にかつ臨床的に明らかにしようと試みており、家族研究の基礎としておすすめである。

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『家族の練習問題 : 木陰の物語』
団士郎著(ホンブロック、2008年)

家族に関する暗い話が多いが、この本はそうした家族への見方を変えてくれる。家族の物語を読むうちに、登場人物の心のひだにふれ、さまざまな感情がかきたてられ、「あっそうだったのか」と大事なことに気づかされる。著者の本はどれも奥が深く、面白い。

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『自閉症感覚 : かくれた能力を引きだす方法』
テンプル・グランディン著(日本放送出版協会、2010年)

15歳のときに自閉症と診断された著者は、現在は動物学者として活躍している。この本は、自閉症の世界を理解するために最適の本である。自閉症児の育て方や潜在能力を引き出す方法についても述べており、子育てや教育にも役立つと思われる。

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