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石水 毅 先生(生命科学部)

2020.07.01


『人類と気候の10万年史』
中川毅著(東京:講談社、2017.2)

立命館大学の中川毅教授の名著(講談社科学出版賞受賞作)。地球温暖化や気候変動について、過去10万年のスケールで起こったことを精度の高い実験データに基づいて論じている。これから起こりうることについて、思い込みや潜在的な願いを排除して、世相にも流されず、データに基づいて丁寧に論じている。立命館大学の学生に身につけてほしい科学的論じ方を体感できる。立命館大学理系学生必読の書。

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『相分離生物学』
白木賢太郎著(東京:東京化学同人、2019.8)

生命科学分野の新しい考え方「液-液相分離」について、わかりやすく解説している。タンパク質やRNAが集合して形成される細胞内の「液滴」が、さまざまな生命現象を引き起こしていることがわかってきた。教科書にはまだ載っていない生命科学のホヤホヤの先端を見ることができる。今現在起こっているタンパク質科学分野のパラダイムシフトを体感できる。文体は易しく、「生化学」を履修した学生にオススメ。

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『シッダルタ』
ヘッセ作(東京:岩波書店、2011.8)

ブッダに帰依しなかったある青年が真理・幸せ・愛を求める過程がリアルに生々しく描かれる。真理・幸せ・愛などは、誰かの教えによって得るものではなく、自らの体験を通してのみたどり着ける。「語り教える言葉には限界があり、知恵は伝えることができない。自身で体感経験するしかない」受身的な生き方から、主体的な生き方が求められていく大学生に読んでほしい。ヘルマン・ヘッセの情景をイメージしやすい文章が美しい。

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