北 泰行 先生(薬学部)
『化学ってそういうこと! 夢がひろがる分子の世界』
日本化学会編(化学同人)
化学にたずさわる多くの人達が、化学をもっと好きになってもらいたいという願いを込めて書いている。
「化学ってなあに?」「なぜ水と油は混じりにくいの?」「化学物質って環境にやさしいの?」等、魅力的な約70の項目についての説明を読めば、化学をより身近に感じることができる楽しい入門書である。
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『科学技術で日本を創る』
尾身幸次著(東洋経済)
本書は、筆者が科学技術政策担当国務大臣を務めた平成不況の頃、我国の経済社会を長期低迷から脱却させるため、科学技術創造立国を目指した戦略と政策を示したものである。その後、2002年2月から始まった戦後最長の景気回復もここに来て後退局面に入り、先行き不透明感の増している今、再び勇気を新たにするためにも読んでおきたい本である。
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『生命のしくみ その誕生から脳の働きまで』
和田 博著(化学同人)
古来、人は「生命とは何か」を問い続けてきた。生命については、それが完全に物質的な現象として説明されるのか、それともそれ以上の何か特殊な原理が働いているのかという機械論と生氣論の二つがあるが、大阪大学医学部を卒業し、同大学名誉教授である筆者は、自分の研究の成果を踏まえた機械論に軸足を置きながら、なお全体としては生氣論も必要であろうとする一読の価値のある本である。
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『生命と環境のゆくえ 遺伝子から見える地球の未来』
木村 光著(化学同人)
近年、地球環境の破壊と生命の絶滅が指摘され危惧されている。本書は、進化、地球環境、食、環境ホルモン、脳、遺伝子、臓器移植各項目について、バイオテクノロジーの実験科学者としての経験を基に、将来の生命と環境の行く先に思いを寄せつつ、解説している。
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『日本進化論』
出井信之著(幻冬舎新書)
ソニーの社長、会長兼CEO、最高顧問を歴任した著者が、日本の国の将来が明るく見えず「漠然とした不安」を抱いている人々に対し「日本ガンバレ!」のエールを送る本。
日本は小さくても全世界に影響を与えうる技術・産業・文化の伝統をもつグローバルな国であるという説を「場」の考え方を基に展開している。
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『国家の品格』
藤原正彦著(新潮新書)
ベストセラーになり「品格」という言葉がその年の流行語大賞にもなった。筆者は東京大学理学部数学科卒業、同大学院修士課程修了、現在はお茶の水女子大学理学部教授を務める数学者であるが、いま日本に必要なのは「論理と合理」よりも日本古来の「情緒と形」であると説く。まだ読んでいなければ是非読んでいて欲しい本のひとつである。
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『大前流 心理経済学』
大前研一著(講談社)
大前氏は、早大工学部卒、東工大で修了号、米国MITで博士号を取得。経営コンサルティングの会社社長や海外及び国内の大学の学長や名誉教授を歴任した異色の経歴である。日本人独特の経済心理について考察し、老後に対する意識を変えることやライフサイクルでファイナンスを考える等、日本人の新しいライフプランを考えるうえで、ひとつの新しい考え方を提案している本である。
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『化学者たちの感動の瞬間 興奮に満ちた51の発見物語』
有機合成化学協会編(化学同人)
51名の日本の代表的な有機化学者たちが、研究過程で経験した感動、興奮の体験を述べている。現役の研究者だけでなく、化学、特に有機化学を専攻している学生やこれからのこの分野を目指す若い人々にとって、研究の醍醐味や指針が感じ取れる書である。
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