東 健太郎 先生(経営学部)
『吉野家の経済学』
安部修仁, 伊藤元重著(日経ビジネス人文庫、2002年)
私が学生だったころ、吉野家の牛丼が280円まで値下げされた時代がありました。値段を下げると、訪れるお客さんの数が増えます。すると、より多くのお客さんに対応できるように、経営上のマニュアルを変更しなければならないそうです。つまり、値段を変更は、単なる値札の変更だけではなく、組織的な変革を伴うということ。少し古い本ですが、身近な牛丼が、さらに身近になる一冊です。
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『小倉昌男経営学』
小倉昌男著(日経BP社、1999年)
日本人なら誰でも一度は利用したことがあるクロネコヤマトの宅急便。サービスを開始した当初、「個人宅配は儲からない」のが常識だったそうです。目先の利益にとらわれず、社会の役に立つサービスを追求した結果、巨大な産業に・・・。宅急便の創始者による一冊。
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『未完の「国鉄改革」 : 巨大組織の崩壊と再生』
葛西敬之著(東洋経済新報社、2001年)
みなさんも一度は乗ったことがある東海道新幹線。東京と大阪という日本の2大都市を結んでいることから、他の新幹線と比べて圧倒的に収益力が高いそうです。国鉄からJRへの分割民営化の中で、東海道新幹線が果たした役割とは?巨大組織の大変革の中心にいた人物による一冊。
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『ドイツ料理万歳! 』
川口マーン惠美著(平凡社新書 、2009年)
4年間のドイツ留学中、日本食が恋しくてたまらなかった私は、「ドイツ料理など二度と見たくない」と、正直、何度も思いました。しかし、いまになってみると、ドイツには、おいしいものもたくさんありました。ドイツ料理は、ビールとソーセージだけではありません。ドイツ料理について、文化を交えて説明した本書を読んで、興味をもったら、実際にドイツを訪れてみてください。
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『利潤計算原理』
岩田巖著(同文館出版 、1956年 他)
会計学の古典。昔の本なので、文体が現代の文とはやや違いますが、とても分かりやすく論理的に書かれています。財産法と損益法から説き起こし、公認会計士の監査に展開します。簿記の数値に裏付けられた会計学の世界を味わってみてください。
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『環境経営・会計』
國部克彦, 伊坪徳宏, 水口剛著(有斐閣、2007年)
環境問題への社会的関心が高まる中で、企業は、なるべく環境を破壊しないように気をつけなければなりません。あるいは、環境問題をうまく「利用」して、利益を獲得することも可能でしょう。企業が環境問題に対してどのように関わっているのか、その数値的表現の技術を環境会計といいます。本書は、環境会計の手法を包括的に分かりやすく解説しています。
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『排出権商人』
黒木亮著(講談社、2009年)
温暖化防止を目的にして始まった排出権取引。しかし、ビジネスとなれば、利権に群がる人たちも現れます。本書は、そんな排出権に群がるしたたかな商人を描いた小説。「環境問題のビジネス化」がいきすぎると、こうなってしまうのかもしれません。
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『新しい科学論 : 「事実」は理論をたおせるか』
村上陽一郎著(講談社ブルーバックス、1979年)
「その考え方は科学的だ」なんていうと、現代では殺し文句です。「科学的」なことは、常に正しいと思い込んでいませんか?しかし、そもそも「科学」とは何なんでしょうか?この本では、現代人が考える一般的な科学像を説明したうえで、それをひっくり返してみせてくれます。
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『環境と健康 : 誤解・常識・非常識』
安井至著(丸善 、2002年)
「リサイクルすることは常に環境に良いのか。」「ミネラルウォーターは水道水より安全なのか。」環境問題に関連して、一般的には、常識と思われていることが、実は、科学者からみると非常識な場合もあります。本書では、科学者からみた環境問題を分かりやすく提示しています。環境問題に興味のある人にお奨めします。
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『Ökobilanzierung und Periodisierung』
Kentaro Azuma(Berliner Wissenschafts-Verlag 、2007年)
私がドイツ留学中に出版した本。題名を日本語に訳すと、「環境会計と発生主義」です。ドイツ語での執筆には、ずいぶんと時間がかかりましたが、いまは良い思い出です。ちなみに、私がドイツ語をABCから習い始めたのは、学部4回生のときです。ぜひ、みなさんも新しい外国語に挑戦してみてください。
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