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橋本 貴彦 先生(経済学部)

2021.05.01


『経済成長の日本史:古代から近世の超長期GDP推計 730-1874』
高島正憲著(名古屋大学出版会、2017年)

本の内容は、日本の730年から約千年間を対象にしたGDPの推計です。この推計のためには、人口調査、租税情報等の膨大な情報を収集する必要があります。本書によって、江戸時代の経済成長が最初は緩やかで、中期以降に急激に成長したことが明らかになりました。一方で、この時期、震災や飢饉などが続いたことが分かっています。この天災と経済成長が同時に生じた条件について、多くの人によって議論されています。

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『経済学者たちの日米開戦:秋丸機関「幻の報告書」の謎を解く』
牧野邦昭著(新潮社、2018年)

1941年12月開戦前に日本陸軍に研究者が協力し、日米国力比較や戦況予測を行っていました。この予測では、戦況が傾く時期を的確に当てていたことが、明らかにされています。他方で、米国では、緻密な戦争計画が建てられていました。経済全体への影響を試算する方法として利用されている「産業連関論」の登場です。ではなぜ日本は開戦に踏み切ったのでしょうか。この点は、「種明かし」になってしまいますので、第5章をお読みください。

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