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金井 萬造 先生(経済学部)

 

古くから観光は、金持ち・富裕層の対象であり、庶民のものになったのはごく最近です。
学生の皆さんは、この夏休みを使って、実際の観光を体験された方も多いことと思います。新しい観光は、人を感動させ、 新しい付加価値を創造して、個人の生活、地域の豊かさを実現し、経済・産業をおこし、自然環境を保全する機能が大きい ことが判ってきました。
観光を身近なものとして、また、観光的手法を生かして、色々な取り組みや就職活動にも役立てていこう。 さらに、「観光のプロ」になり、未来づくりに貢献していこう。


『観光の時代』
小林天心著(トラベルジャーナル 1999)

著者は、30年間も旅行の企画とマーケットの分野で成功例を作ったプロであり、「観光業」の内側からの観光業に携わる人に対する発信となっており、観光客である国民に取って、 観光業の実態がみえて、面白く読み進められる。短文構成なので、好きなテーマから読める。 内容的には、観光の役割は、エネルギーと知と文化の源泉であり、日本は、人情・歴史・食・都市があり、日本の観光の発展する可能性は大きく、市場や「自然・人・文化」共生の哲学など観光業を行う主体に考えることを呼びかけている。

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『観光読本』
日本交通公社編(東洋経済新報社 2004)

本書は、観光業に携わる人向きの入門の教科書であるので、観光を知りたいと思う人に お薦めできる書物となっている。現代の観光の教養として理解すべき内容がまとめられて いて、観光を知るために、最初に総合的に見たいと思った時に読むことをお薦めしたい。 現代的な「観光テーマ」はどこにあるのかを述べているので、旅行プランや旅行商品を通して、自分の考えていることがどこに位置づけられているかが分かる。 観光の現代の到達点を理解しようとしたい人にお薦めできる著作である。

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『着地型観光 地域が主役のツーリズム』
尾家建生・金井萬造編著(学芸出版社 2008)

今までの観光は、観光客の居住地である観光の出発地からの目線での観光プランの発信で あったが、観光客により多くの感動を与えるためには、観光行動の目的地の着地の視点に 立った観光プランの発信と実際のもてなしが必要になっている。これに応える観光提供 システムが着地型観光である。観光のスタイルも30年近く前から、従来のマス観光(沢山の 観光客に対応した観光)から、自然・景観を大切にして、観光地の関係者も協力・合意して頂け・観光客の生活を良くしたいというニーズに応える新しいスタイルの実践である。着地型観光は、地域のまちづくり、経済・雇用の創出・地域振興と深く連携する。

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『ホテル・ビジネス・ブック』
仲谷秀一、杉原淳子、森重喜三雄著(中央経済社 2006)

観光や遊びでよく利用する都市ホテルのもてなしのシステムは、どうなっているのかを 分り易く、教科書風にまとめたものである。著者の仲谷氏のロイヤルホテル・阪神ホテルの 支配人の経験を元にホテルマンの人材育成・入門書であり、日々利用するホテルのサービスのしかけや組織的なシステムが把握でき、国外のホテルと日本のホテルの違いにもふれている ので、興味をもって読み進められる。事業体としてのホテルを理解できることが特徴で、内容は12章で、関心のある章から読み進め、他の章に進める。

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『都市観光行政論』
中尾清著(たいせい 2001)

著者は、神戸市に永く勤めた経験から、地方の振興策としての都市観光に着目して、行政の役割について述べたものである。「都市観光」は観光振興の中で都市のもっている生活文化の活用の面で大きく発展する分野である。神戸と横浜を比較しながら、「観光力」から、社会現象をみて都市行政と観光・地方の振興の関わりをのべている。地方野観光振興に果たす行政の 役割が学べる。更なる展開については、学生の皆さんの研究の課題となる。

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『都市観光でまちづくり』
都市観光でまちづくり編集委員会著(学芸出版社 2003)

都市観光は、最近 注目されてきた観光の分野である。1つの究極の観光のスタイルであるが本書は、都市のまちづくりの手法として、観光振興の手法が注目されていることに特徴が ある。「都市・観光・まちづくり」の結合が都市を再生し、活性化すると期待されている。その 観光の役割が学ぶことが大切であるといえる。内容は、「まちづくり」と「魅力ある都市」に ついて言及した上で、「都市観光」のまちづくりの進め方を論じ、全国の事例を紹介し、 「まちづくり観光」の視点とローカル性・普遍性が必要と指摘している。

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『観光デザイン学の創造』
桑田政美著(世界思想社 2006)

少し、専門的になるが、観光の要素の構成で観光地の空間や景観、自然環境の役割が大切に なってきている。観光の新しいニーズの中で、環境・景観の創生と保全のウエートが大きく なってきている。立命館大学でも、環境デザインインスのコースがあり、観光に限らず理工と 経済・経営の総合的な連携の対応をしている。「デザイン」の位置づけは「モノごと」を根本的に見直すことととらえている。「観光とデザインの関係」、「観光デザインの思想」、「観光デザインの育成」を論じ、新しいイメージづくりことを指摘している。

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『文化経済学』
池上惇、植木浩、福原義春編(有斐閣 1998)

観光の中で「文化」の占める位置づけと役割が大きい。観光を身近なものにしていくためには、文化の理解と文化と経済・観光のつなぎの深い理解が今後の展開を考えていく場合、重要と なってくる。「文化」と「経済」をつなぐ「文化経済学」の教科書の1つである。研究成果の組み 立て、全体像を把握し易くしている。情報化社会・成熟社会における経済、経営と政策のあり方を述べている。都市再生の中で、観光の役割を理解するためには、少し、難しいかも知れませんが、読み進めて頂きたいと思っています。

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『地域づくりの経済学入門 地域内再投資力論』
岡田知弘著(自治体研究社 2005)

地域の観光振興に着目した場合、観光と経済の関係の理解と地域の経済活性化の繋がり理解が大切になる。本書では、「地域づくり」、「過去の開発政策」の分析、「地域の持続的発展」の 必要性、「地域の力を高めるための自治体の役割・住民自治」など地域の観光や経済を取り巻く基本的視点について言及している。観光の地域への役割を考える時に、基本となる「地域 づくり」や「経済」との関係・あり方について、少し、深く考えていきたいという人に適した著書である。

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『創造都市への展望』
佐々木雅幸、総合研究開発機構編(学芸出版社 2007)

本書は、観光の今後の展開にとって、大きな要素となる「文化」政策の面から、都市とまち づくりの展望を取り上げたものである。少し、難しい面があるが、深く理解したいという学生の方には、一読をお薦めしたい書物である。観光手法を活かして、都市観光と都市活性化はかり、都市づくりの理論面について言及した労作である。 理論的な基本問題と日本各地の実践現場の取り組み状況を紹介している。

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