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大野 敦 先生(経済学部)

 


今回のテーマ : 「大学時代に繰り返し読み、僕のDNAに入り込んだ本達」

『ハムレット』
シェイクスピア [著](新潮文庫, 2010年 他)

人間の孤独とは何かを教えてくれます。実の父を暗殺した弟と母が再婚するシーンから始まる、昼の奥様向けドラマ並みのドロドロ劇です・・・・・・・。が!シェイクスピアは、孤独と愛をスピード感と美しいリズミカルな言語で、最高峰の文学に昇華させました。一言一言に深みがあります。ケネス・ブラナーの映画版も見るとよりよいです。鏡の間の「To be, or not to be」のシーンは圧巻。淀川長治さんも、孤島に持っていく3枚のDVDに選んでます!

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『カラマーゾフの兄弟』
ドストエフスキー著(光文社古典新訳文庫, 2006年 他)

最初は長くて覚えにくい名前に四苦八苦(適当に太郎とか一郎とか花子とかつけてください)するが、中盤からは1ページごとに大きなドラマが。人間が抱えるありとあらゆる欲望と弱さに打ちのめされると思います。学生なら必読の本。亀山郁夫訳(光文社古典新訳文庫)のが一番読みやすい。カラマーゾフを読んでいない人とはまともに議論する気がおこらないぐらい、必読書です。

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『夏服を着た女たち』
アーウィン・ショー [著](講談社文芸文庫, 2000年)

おしゃれな小説。人生の瑞々しい一瞬を切り抜く短編のセクシーさでは、右に出る人はいないと思います。2年生の時に、当時の彼女に貸したら「サイテー」と言われて帰ってきました。「僕はニューヨーク市のことを考えると、女の子がみんな街をねり歩いている光景を想像する。・・・・・・・・そして、陽気がよくなると、夏服を着た女たち」、男女は分かり合えないかもしれないけど、それも幸せなんだって思える小説です(意味不明)

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『百年の孤独』
G・ガルシア=マルケス著(新潮社, 2006年 他)

焼酎ではないですよ!(美味いですが・・・・・・)マルケスを中心とした、当時の中南米文学は幻想的リアリズムと言われています。要約は不可能です。突然、人が空に飛び立って、消えたりします。でも、そうした一つ一つが、現実におこっているように感じられる魔法の文学です。生と死、希望と絶望などを織り交ぜながら、ブエンディア家の孤独の運命を描写。とにかく、ス・ゴ・イ・です。

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『狂気について : 渡辺一夫評論選 : 他二十二篇』
渡辺一夫 [著](岩波文庫, 1993年)

「寛容は自らを守るために不寛容に対して不寛容になるべきか」というテーゼを検討し、寛容の持つ自己矛盾の宿命を明らかにした、渡辺一夫の名評論です。戦争を経験した左派知識人の凄みと覚悟が味わえます。渡辺一夫の影響を受けて大学時代を過ごした人が、大江健三郎や三島由紀夫だったりします。渡辺一夫に賛成しなくても、このテーゼは大学時代に一度向き合ってみてください。
僕はまだ答えがわかりません。

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『論理哲学論考』
L. ウィトゲンシュタイン著(ちくま学芸文庫, 2005年 他)

「大学時代に哲学書を最低でも1冊は読んでおけ」と父に言われて、一番薄そうなものを読んだら、かなり難しかったといういけてないパターンでした。ですが、シンプルなだけに、1日1ページ、噛み締めるように読んでください。そこに得るものは必ずあるはずです。「語りえぬものについては沈黙しなければならない」など、文章の一言一言がとてもかっこいいけど、一つのsenntenceの意味を考え出すと、3日は理解するのに必要な手ごわい本。

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『公正としての正義』
ジョン・ロールズ著(木鐸社, 1979年)

「個人が生れ落ちたときに、機会の公正さがない社会は不正義である」という主張、20世紀後半のアメリカ政治学と政策の世界に大きな影響を与えた1冊。正義という概念が空虚になっていた時代に、正義を社会的公正と結び付けなおして、新しい政治哲学を切り開いた重要な本です。後に経済学にも大きな影響を及ぼしましたし、ノーベル政治学賞がもしもあったら、いの一番に受賞する本。

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『自由と経済開発』
アマルティア・セン著(日本経済新聞社 , 2000年)

「自由としての経済開発」
学生時代に、ノーベル経済学賞を取った学者だったので、ミーハ心に手にとってみて、多様な人間の能力という概念に魅了された本です。経済学の功利主義的考え方や、経営学の後付的理論に飽き足りない、そこのあなた!手にとってみると、新しい概念と世界観に触れることができるかもしれません。

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『利己的な遺伝子』
リチャード・ドーキンス [著] (紀伊國屋書店, 2006年)

「生物は遺伝子の乗り物である」という結論には打ちのめされました。DNAベースに生命というものを考えると、人間性にとってものすごく残酷な結論が出てくるのかもしれません。でも、そういう絶望の中で希望を見出すのが人間ですよね。この本を手に取ったのは、当時、片思いしていた女の子が読んでいたからです。学生らしい純粋な動機で読んでました。

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