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濱地 賢太郎 先生(理工学部)
2026.5.29
『科学哲学への招待』
野家啓一著(筑摩書房、2015年)
科学は世界を理解しようとする方法のひとつですが、この「科学という活動」そのものを理解する試みが科学哲学といえます。現在の私たちは、義務教育の段階から数学や理科を広く学ぶことができ、自然科学を確固としたものとして捉え活用していますが、どのような経緯を経て、このような自然科学観に至り広がったのか、またその問題点を、哲学思想の変遷と科学者(自然哲学者)の研究手法に焦点をあてながら明らかにしていきます。
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『ブラウン運動』
米沢富美子著(共立出版、1986年)
「ブラウン運動」は熱に関する物理として教科書でも紹介されますが、もとは1830年ごろ植物学者ブラウンが水中の花粉から飛び出す微細な粒子が非常に複雑で不規則な運動を発見したことが始まりです。はじめは生命活動と考えたのですが、無生物の微粒子にも同様の運動を見出します。他方、当時物理学者の間では「原子は存在するか」について大きな論争があり、これに決着をつけた一人がアインシュタインですが、そこにブラウンが発見した運動の分析が本質的な役割を果たしました。この本では、ブラウンの発見から、原子論の発展、アインシュタインの理論を経由して、ブラウン運動が自然界の様々なところで現れることを、分かり易く解説してくれます。
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『論理トレーニング101題』
野矢茂樹著(産業図書、2001年)
論理的に文章を読み書きし、議論することは、いかなる場面でも重要な技能であるのに、これを学校教育で習うことはあまりないと思います。これはそのための教科書「論理トレーニング」の実践的演習問題書にあたります。議論を読むための文章の分析手法や、適切な論理展開に注意すべきことなど、101題の問題に取り組むことで論理の力が鍛えられるでしょう。また、演習書でありながら要点が簡潔にまとめられていて、取り上げられている問題と解説は読み物としても楽しめるものとなっています。
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『量子論の果てなき境界ミクロとマクロの世界にひそむシュレディンガーの猫たち』
クリストファー C. ジェリー、キンバリー M. ブルーノ著、河辺哲次訳(共立出版、2015年)
量子論はミクロな世界を明らかにする物理として20世紀初頭に生まれ、今ある様々な技術がこのもとで育ってきました。一方で量子論の世界は、私たちの論理とは相いれない、考えれば考えるほど矛盾が現れるような事柄も導きます。この本では、近年行われた、私たちの常識を揺らがせる様々な量子実験の紹介とそれが意味することを解説し、量子論が我々の論理の境界をやすやすと超えてしまう様を分かり易く伝えてくれます。
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『現代思想の冒険』
竹田青嗣著(筑摩書房、1992年)
西洋哲学は、世界そして自分自身とは何かを根本的に問う活動として、非常に長い歴史がありますが、とくに20世紀半ば以降に発展したものは現代思想と呼ばれていて、今私たちの生きている社会の背後にあるシステムの「原理」を明らかにしようとするものだといえます。この本では、現代思想につながる様々な哲学者の思想が、特別な前提知識がなくてもわかるように書かれており、哲学の入門として、またものごとを根本から考えることへのきっかけになると思います。
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