杉浦 香織 先生の研究概要

『稲盛和夫の哲学 : 人は何のために生きるのか = The philosophy of Kazuo Inamori
稲盛和夫著（PHP研究所、2001）

人生で迷いが生じたとき、心の道しるべとなる本である。著者は京セラなどの創業者だ。「意識（思い）が形になる」、「考え尽くした後は悩まず行動する」、「人間性を磨くために利他の心を育む」といった著者の考え方は、向上心を刺激すると同時に心を穏やかにする。読みやすそうな章から読むとよいだろう。また、著者の『心。』や『生き方』という作品も併せて読むことをお薦めする。

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『英語独習法』
今井むつみ著（岩波書店、2020）

私が初めてアメリカで生の英語に触れた時、自分の言い回しが母語話者にとって不自然ではないかと感じた経験を思い出す。著者は、英語力の向上には、英語の母語話者がどのような単語同士を繋げて表現するか等を学び、頭の中に英語の「語彙ネットワークを構築する」ことが重要であると主張する。日本語と英語での事象の認知の仕方のギャップを意識ながら英語の思考枠組みを築く、暗記とは異なる学習方法が提案されている。

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