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河井 亨 先生(スポーツ健康科学部)

2022.09.01


『マインドセット : 「やればできる!」の研究』
キャロル・S・ドゥエック著 ; 今西康子訳(草思社、2016)

成長について〜どうすれば成長できるのか?
「どうすれば成長できるのか」という問いに安易な答えはありません。しかし、研究からわかってきたこともあります。あなたは、研究の知識をつかって自分の成長に活かしますか?『マインドセット』では、誰かと自分を比較して成長にストップをかける固定マインドセットと、失敗も糧にしなやかに成長する成長マインドセットの違いが解説されています。

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『ダブル・ゴール・コーチ : 勝利と豊かな人生を手に入れるための指導法』
ジム・トンプソン著 ; 鈴木佑依子訳(東洋館出版社、2021)

やる気〜どうすればモチベーションがあがる?
学生の皆さんがレポートや卒論のテーマに選ぶのが「やる気」、モチベーションです。どうすればモチベーションは上がるのか。永遠のテーマとも言えますが、科学が1つ1つの知識を積み重ねてきました。実際に有効かどうかは、ぜひ自身の日常生活で実践してみて下さい。やる気についての面白い本はたくさんありますが、ここではスポーツ・コーチによるモチベーションを上げてくれる書籍を推薦します。

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『大学における「学びの場」づくり : よりよいティーチングのための7つの原理』
スーザン A. アンブローズ [ほか] 著 ; 栗田佳代子訳(玉川大学出版部、2014)

学びについて〜学びって何だろう?
学習を科学する学習科学という学問分野があります。『主体的・対話的で深い学びに導く学習科学ガイドブック』は、ガイドブックとして、お薦めです。その上で、大学生の皆さんの学びを扱っている本として、『大学における「学びの場」づくり』を推薦します。自分の学びをもっと豊かなものにするために、学びの原理を理解することはとても大切です。学びとは何か、どうすれば深い学びができるか。考える手がかりにしてください。

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『凡才の集団は孤高の天才に勝る : 「グループ・ジーニアス」が生み出すものすごいアイデア』
キース・ソーヤー著 ; 金子宣子訳(ダイヤモンド社、2009)

「学ぶことは孤独である」と言う人もいます。「他者と共に学ぶからこそ成長がある」と言う人もいます。どちらにも真実が含まれているでしょう。自分のことだけしか考えられないと、周りを傷つける人になってしまうかもしれません。他者を思いやることを学ぶにはどうすればいいでしょうか。共感の力や聴く力についての知識を学ぶといいでしょう。また、チームで協働することについての知識を学ぶといいでしょう。チームで協働することの価値と難しさ、おもしろさについては、『凡才の集団は孤高の天才に勝る』を読んでみてください。

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『モラル・トライブズ : 共存の道徳哲学へ 上/下』
ジョシュア・グリーン [著] ; 竹田円訳(岩波書店、2015)

思いやりがあれば万事解決?
「相手の立場に立つことが大事」とピア・サポートの授業で学生の皆さんは言います。「思いやりが大切」ということを再認識した学びをしてくれます。私は、問いを渡します。
どうすれば、思いやりを大切にできますか?
思いやりが、相手を傷つけるかもしれないとしたらどうしたらいいでしょうか?
思いやりが正義や善を破壊するとしたら、どうしますか?
こうした問いは、道徳の本質にかかわる問いです。道徳について、脳科学や神経科学、心理学や人類学の知見を駆使して論理展開する書籍、『モラル・トライブズ』を読んで考えてみてください。ブルーム『反共感』とハイト『社会はなぜ右と左に分かれるのか』、ピンカー『暴力の人類史』などを読み合わせると思考が深まるでしょう。

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『大学の教育力 : 何を教え、学ぶか』
金子元久著(筑摩書房、2007)

学ぶこと、学問
学ぶことの真髄は、学問にあると私は思います。大学という場がどういう場か、考えてみてください。大学が歴史の中で、どのような機能を果たしてきたか。大学がこれからどういう役割を果たしていかねばならないか。ぜひ『大学の教育力』を手にとって考えてみてください。大学の研究、教育、社会貢献の未来について、自分の頭で考えてみてください。みなさんの考えを聞ければ楽しみです。

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『学歴分断社会』
吉川徹著(筑摩書房、2009)

若者の現在地
大学生の多くは、若者と呼ばれる人生の時期を過ごしています。若者はどのようなものだと考えられてきたでしょうか。若者の実態については、浅野智彦『若者とは誰か 増補新版』が参考になります。また、歴史の中で若者の教養について知るには、福間良明『「勤労青年」の教養文化史』を読んでみてください。
そこから、みなさん自身の人生の航海についても、考えてみてください。現在の社会は、大学に進学する人としない人の間に分断のある学歴分断社会です。そこからどのような問題が生じ、どのように解決していけるか。ぜひ考えてほしいと思います。そして、大学で学ぶことができる力と責任を共生社会の実現に向けて発揮してください。

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『図解眠れなくなるほど面白いたんぱく質の話』
藤田聡監修(日本文芸社、2019)

たんぱく質をめぐる<おもしろい知識>がたくさん紹介されています。「筋トレ後のアルコールは百害あって一理なし」「最強に痩せる食べ方」「どんなに痩せてもリバウンドしてしまう理由」など、本書を読めば、友人や後輩に話したくなる知識にたくさん出会えます。

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『武器としての組織心理学 : 人を動かすビジネスパーソン必須の心理学』
山浦一保著(ダイヤモンド社、2021)

組織では、リーダーシップやチームワークが大切です。けれど、それは薄っぺらい綺麗事ではすまない複雑な事象です。本書の知識は、真剣に組織を動かしていくために不可欠な知識を届けてくれます。ぜひ実践に移してください。

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『グローバル・アスレティックトレーナーがつくるスポーツの未来のかたち』
立命館大学スポーツ健康科学部GATプログラム編(晃洋書房、2020)

小説スタイルでグローバル・アスレチックトレーナーになる道筋を体験できます。実際の執筆には、トレーナーの先達がエッセンスを結集してつくっており、トレーナーに関心がある人には深い読書体験になるでしょう。また、学生の成長物語としてもおもしろく、「自分も挑戦してみよう」という気持ちが湧いてくる本です。

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『大学生の学習ダイナミクス : 授業内外のラーニング・ブリッジング』
河井亨著(東信堂、2014)

大学生の学びと成長について研究した私の最初の著書です。前の方の研究背景よりも、中に載っているインタビューをぜひ読んでいただきたいです。また、データ分析とインタビュー分析から、学生の学びと成長の実態がどうなっているか、どういう可能性があるかを考えてみてください。そして、考えたことをぜひ知らせてほしいです。疑問に思ったことやもっと知りたいことも知らせてください! 河井亨(kawai-t@fc.ritsumei.ac.jp)

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