村上 晴香 先生(スポーツ健康科学部)
2023.09.01
『分子運動生理学入門』
Henning Wackerhage編(NAP、2019年)
運動が心身の健康に有益であることは皆さんご存じの通りです。しかしながら、その際、生体内でどのような反応や適応が起こっているのでしょうか。その問いに対して分子生物学的な観点から答えが得られる一冊です。持久的運動やレジスタンス運動といった運動を行った際の分子レベルでの骨格筋や神経、免疫などの適応について専門的に学べます。運動生理学をもう少し突っ込んで学びたい人にお勧めです。
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『行動栄養学とはなにか? ~食べ物と健康をつなぐ見えない環を探る~』
佐々木敏著(女子栄養大学出版部、2023年)
本書は、食べ物と健康との関連について、科学的根拠を分かりやすく提示しつつ紐解いてくれています。食べ物と健康に関連した書籍は多く出版されていますが、本書は日本や海外で行われた研究を基に丁寧に解説されており、栄養学をより深く学ぼうとする人にはお勧めです。また、所々に著者の旅の思い出話とともにその土地の食にまつわるエピソードが記載されていることから、世界の食や食文化にも興味が広がる一冊です。
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『スポーツ栄養学 最新理論』
寺田新編著(市村出版、2020年)
アスリートが競技において最大の力を発揮するためには、日々の身体的トレーニングやメンタルトレーニング、疲労回復のための休養、競技パフォーマンスを最大化する道具など、様々な要素が必要です。そして、もちろん日常的に摂取している食物も重要です。食物は最良のパフォーマンスを発揮するための身体を作ります。さらに、摂取する栄養素の種類や摂取するタイミングもパフォーマンスと密接にかかわっています。本書はスポーツパフォーマンスを高めるための栄養素や摂取の方法などについて、最新の科学的根拠を紹介・解説してくれています。
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『Factfulness : 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』
ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド著、上杉周作、関美和訳(日経BP社、2019年)
「Q: 世界の人口のうち、極度の貧困にある人の割合は、過去20年でどう変わったか」という問いに対して、あなたは次の選択肢からどれを選びますか?「A: 約2倍になった、B: あまり変わっていない、C: 半分になった」正解はCです。しかしながら、正答率はほんの7%であったと本書では述べられています。そしてこのような正答率の低さの背景として、著者らは、私たち人間は物事を悲観的でドラマチックな見方をしてしまうと主張しています。私たちの身の回りは、膨大な情報で溢れています。そんな時代において、思い込みや勘違い、誤った常識に左右されず、事実を正しく収集し解釈していくことで、この世界において何をすべきかが見えてきます。本書を通して、今一度、自分自身が思い込みや勘違い、誤った認識に振り回されていないか自問する機会を得ることができます。
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『置かれた場所で咲きなさい』
渡辺和子著(幻冬舎、2012年)
人生において、時につらさや困難さを感じる時があると思います。そんな時、この一冊の本がほんの少し心を軽くしてくれるかもしれません。本書は、自分自身や他者との向き合い方、他者との接し方、自身の行動について、どのように考え実行していけばよいかを理解しやすい言葉で述べています。心が疲れているなと感じたとき、もしよければ手に取って読んでみて下さい。
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