立命館大学図書館

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図書館資料収集の基本方針と収書基準

2017年7月24日 図書館委員会
2019年10月21日 図書館委員会

I.立命館大学図書館における資料収集の視点

 図書館は図書資料(非印刷物も含む)の収集・管理・提供等の運営を通じて、研究・教育及び自主的学習の深化に貢献するものである。
したがって、図書資料の収集にあたっては、図書館の自由に関する宣言(付記参照)を遵守するとともに、本学の研究・教育及び学生の人格形成と教養を高めること、生活、文化を発展させ豊かにすることに資する資料を、長期的展望にたって収集することに努めなければならない。
また同時に図書館は、知的文化財としての資料を収集するという社会的使命を持つ。長年にわたって蓄積された資料が図書館の思想、ひいては大学の思想を体現するものであることに鑑み、建学の精神、教学理念や地域性等を反映させた特色ある資料の収集に努める必要がある。併せて予算の適正・有効な執行を行わなければならない。

II.学習用資料収集の基本方針

  1. 図書館は資料の収集・管理・提供等を通じて、学生の教育および自主的学習を支援するものである。
  2. 資料の収集にあたっては、常に組織的・系統的な収集を行いつつ、利用者の資料要求と関心および社会的な情況も反映させる。
  3. 収集する資料は、図書・逐次刊行物・マイクロ資料および電子情報資料等幅広く対象とする。なお、データベースやデジタル情報の導入を優先的に行う。
  4. 蔵書の評価・点検を行い、学生の学習・教育にとって十全のものであるよう努める。
  5. 蔵書構築の観点や、資料の保存の状態から、適宜資料の更新を図る。
  6. 本収集方針を大学構成員および利用者に公開し、その理解と協力を得て知的関心・資料要求に応えられる蔵書を構成する。

III.学習用資料の収集方針と収書基準

  1. 収集する資料の種類と範囲
    1. 一般図書
      各学部設置科目ならびに講義に関連する学術書を中心としつつ、学際分野や教養書などもひろく収集する。
    2. 参考図書
      教学や研究上必要なツールとしての書誌・書目録、索引類、目録などの二次資料や辞書・辞(事)典類、年表、図鑑などを豊富に収集する。
    3. 非印刷資料
      非印刷物資料は、新たな電子媒体の増加等、今後の出版動向を把握し、その特性を考慮した収集を行う。
    4. 逐次刊行物
      各図書館および推薦する学部等の教員と調整をはかり新聞、学術雑誌、白書・統計類、年鑑、総合雑誌、二次資料などの収集を行う。あわせて、各図書館との分担収集と分担保存をすすめ、定期的な購読見直しを行う。
  2. 学習用資料収集の収書基準
    学習用資料を収集する際の収書基準については 立命館大学全学図書資料選定委員会(以下「全学委員会」という)の議を経て決定する「学習用資料の選択基準」に定めるところによる。
  3. 非収集資料の例示
    次のようなものは収集しない。ただし、シラバスで指定された教科書、参考書はこの限りではない。
    1. ハウ・ツウもの・実務に偏りすぎているもの。(進路・就職関係、情報関連マニュアル等除く)
    2. マンガ類(全集・叢書に含まれるものを除く)。
    3. フィクション単行書。
    4. 政党・政治結社・宗教団体・企業・各国等の宣伝的な刊行物。
    5. 客観性に乏しく学術性が希薄な著作物。売名行為に類する自費出版物。
    6. 入手しやすい廉価本(除:継続購入の文庫本など)。
    7. その他、趣味(個人的片寄りの強いもの)、娯楽書、児童書、ポルノグラフィ等。

IV.学生用資料収集の方法

  1. 資料の収集体制
    資料の収集は、全学委員会が責任を負い、図書館学術情報課長が実務を担う。
  2. 購入決定手続
    次の1、2、3のいずれかの場合、図書館学術情報課長は、図書館委員等の意見を踏まえて購入可否を決定し、購入後1年以内に全学委員会に報告しなければならない。
    1. 1冊で10万円以上の資料
    2. 発行期間の定めがあり、総額が10万円以上となる資料
    3. 発行期間の定めが無い逐次刊行物およびコーナー設置の叢書
    また、新たな逐次刊行物の購読を1年を超えて継続する場合は、全学委員会において審議の上、購読可否を決定する。

V.全学調整資料及び特色ある資料

  1. 学際的な資料、複数にまたがる資料や高額な資料等は必要に応じて関連図書館・学部等と調整をはかり、資料の有効的な配置を行う。
  2. 既に特色ある資料群を形成している西園寺文庫などの充実を図る。また新たな特色ある資料群の形成を志向する。
  3. 立命館文庫(本学の専任教職員、学部学生、大学院学生、校友の著作物)の充実を図る。

VI.寄贈資料の取扱

多量な寄贈資料は、本学のこれまでの到達点に鑑み、原則として受け入れない(1981年度第3回図書館委員会承認)。事情により寄贈を受け入れる場合は、立命館大学図書管理規程第11条により対応する。

付記 『図書館の自由に関する宣言』

図書館は、基本的人権のひとつとして知る権利を持つ国民に、資料と施設を提供することを、最も重要な任務とする。
第1 図書館は資料収集の自由を有する。
第2 図書館は資料提供の自由を有する。
第3 図書館は利用者の秘密を守る。
第4 図書館はすべての検閲に反対する。
図書館の自由が侵されるとき、われわれは団結して、あくまで自由を守る。