びわこ・くさつキャンパスは、2024年に30周年を迎えました。同キャンパスの教学展開を振り返ると、1994年の開設時に理工学部と大学院が衣笠キャンパスから拡充移転し、1998年には経済学部・経営学部とその大学院の二学部・研究科が移転し、当初、三学部・研究科体制であったものが、2026年時点では六学部・研究科体制(理工学部、経済学部、生命科学部、薬学部、スポーツ健康科学部、食マネジメント学部と各研究科)となりました。また学生数の変化をみると、1994年の開設当初、約5,000名であった同キャンパスの学生数が、現在では約13,000名となっており、ほぼ衣笠キャンパスと同じ規模となっています。
びわこ・くさつキャンパスには、1994年のびわこ・くさつキャンパス開設時に設置されたメディアセンター(自然科学系の資料を中心とした図書館)、1998年の社会科学系学部・大学院の移転時に開設されたメディアライブラリーの2つの図書館があります。これら2館の環境の変化についてみると、メディアセンターでは、2008年にライフサイエンス(生命科学)領域の教育・研究を行う生命科学部・薬学部が開設され、多くの卒業生や関連企業の方の協力により、1階の入退館ゲート近くに、ライフサイエンスに関する読み物を中心に約900冊の書籍を取り揃えた「ライフサイエンス・アカデミックラウンジ」が1月12日にオープンしました。このラウンジは多くの卒業生や関連企業の方の協力によって創設された「ライフサイエンス人材基金」をもとにつくられたもので、これまでのメディアセンターにはなかったゆったりとしたソファや椅子が設置されており、その落ち着いた空間は秀逸です。また、2011年に初めて衣笠キャンパスの旧図書館で設置された「ぴあら」(図書館では例外的に仲間とともに声を出してディスカッションをしたり、プレゼンテーションをしたりできる学習空間)が、2012年4月にメディアセンター・メディアライブラリーでも、設置され、いくつもの学生グループが仲良さげに語り合っていている姿を見るにつけ、大学があるべき姿を実感しています。
私が図書館の副館長であった際に、図書館報(Library NavigatorNo.132:2023年9月刊行)に書きましたが、大学は単なる職業訓練の場ではなく、人と出会い、刺激を受け、思い悩みながら成長するための場であり、立命館大学の図書館はまさにそのために必要な装置であると考えています。図書館は単なる本の置き場所ではなく、多くの人が本と出会って感動し、素敵な時間を過ごすための空間であらねばなりません。思い立った時にいつでも実物の書物に触れられる場所は、大学にとってこれからも最も大切なものであり続けると私は信じています。