- 小林 洋一教授
- Yoichi Kobayashi
- 応用化学科
- 研究室光機能物理化学研究室
- 専門分野光化学、物理化学v
- 担当科目物理化学Ⅱ、分子分光化学
- Q1研究の内容を教えてください。
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光エネルギーを活用する材料は太陽電池や光触媒をはじめ、様々な産業分野で用いられている一方、その材料は未だ最適なものではなく、多くの達成すべき問題や未解決の現象があります。私の研究室では、光エネルギーを最大限活用できる材料の開発や、これまでに見たことのない現象の探索と解明を目指して研究をしています。特に、光によって物質の色が繰り返し変化する「フォトクロミズム」という現象に興味を持って研究しています。この現象は化学現象を色の変化として五感で感じることができ、このような材料に関する研究では、「新しい材料や現象を五感で感じる面白さ」と「社会貢献」の両方を一挙に体験することができることが魅力です。
- Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。
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高校物理で習う運動方程式は、ある現象を方程式として記述してそれを解くことにより、物体の動きを正確に予測できます。学問に興味を持ったきっかけは、高校生の頃、その物理の「正確に予測できる力」に、「未来を予知できる、作り出せる可能性」を感じたことだと思います。その後、ある予備校教員の講義を通じてサイエンス(自然科学)を学ぶ面白さに目覚めました。高校や予備校で得た感動や出会いが「色々なことをもっと体系的に理解したい」という研究の興味につながったと思います。
- Q3高校生へメッセージをお願いします。
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勉強楽しめていますか?勉強はいい大学に入るため、またいい企業に就職するために必要かもしれません。しかし、それ以上に大事なのは、今自分がやっている勉強を楽しもうとしているかということです。本来何かを知ること、学ぶことは楽しいものですが、その気持ちは人から与えられるものではなく、自分がその気持ちに気づかないといけません。いろいろなものに手を差し伸べて、実際に体験し、自分自身で“なぜ?”と考えてみてください。日々のちょっとした好奇心や探求心に対して答えを探し求めることが皆さんの知恵と論理力を作り上げ、それが積もり積もってなりたい自分の将来像へとつながっていくと思います。
- おすすめの書籍
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市村 国宏 著『光機能化学』