
留学で得た「再翻訳」
渡邉 龍弥
留学先UBC/ブリティッシュ・コロンビア大学

皆さんは、「留学によって得るもの」と言われると何を想像しますか。私の場合、それは「再翻訳」でした。高校から国際科に通い、英文学や海外文化に親しんできた私にとって、好きなものを学ぶことのできる英米文学専攻は非常に恵まれた環境でした。学生生活の中で、さらに言語としての英語への理解を深めたいと思い、カナダへの留学に至りました。留学は自分の見識を広げてくれただけではなく、学びとして扱っていた英語を生活言語とすることで、自分の日本語的思考を英語的に見つめ直すという「再翻訳」のような考え方をするようになり、ひとつひとつの英文の中に込められたニュアンスが理解できるようになりました。この体験は、英語話者の考え方を知る貴重な機会となり、私の留学における一番大きな成果になりました。英米文学を学ぶ皆さんには、留学で得るものがひときわ大きくあるはずです。少しでも興味があるという人はぜひ一歩、踏み出してみてください。