東アジア現地実習(中国)

レポート① 中国の学生と

 私が、中国現地実習のプログラムに参加することを決めた理由は、自分の価値観や考えを見直すためのいい機会になればいいなと思ったからです。しかし、私はそれ以上に自分がどれだけ勉強不足であったのかを痛感しました。これまで、私は中国に対して決していいイメージを持っていませんでした。私が中国について知っている情報は、マスメディアによって編集され、何かを通じて伝えられたものがほとんどであり、また、学校で教えられた歴史も、教科書を媒介として教えられたものでした。中国に行ったこともなければ、中国人と実際に接したこともないのにも関わらず、無意識のうちに植えつけられたイメージだけで、勝手に、中国人はこういう人たちだ、と決めつけてしまっていました。しかし、実際に中国へ行き、中国人と接してみると、自分のなかのイメージとは全く違い、優しくて穏やかな人がほとんどでした。
 今回のプログラムでは、私たち日本人学生1人につき一人ずつ、中国人学生がバディさんとして付き、ほとんどの行動を共にしました。私のバディさんは、日本語が全く話せない方だったので、会話は中国語、あるいは英語でした。発音やリスニングが苦手な私にとっては、バディさんとの会話はとても大変で、聴き取れないことがほとんどでしたが、その度にバディさんが一つ一つ丁寧に教えてくれ、少しずつですが理解できるようにもなり、会話を楽しいと感じるようになりました。
 中国では、言語の面でもそうですが、日本と中国の歴史や日中関係、中国の文化など、自分がこれまで勉強してきたことだけでなく、人と人とのかかわりについても学ぶことができました。私は、今回の実習で、実際に自分の目で見て、耳で聴いて、自分が感じた中国を大切にして、これからも中国と日本の関わりについて学んでいきたいです。 

レポート② 三江にて

 私は、今回初めて中国に行きました。このプログラムでは桂林、三江、上海と一ヶ月の間に三つの街に行くことが出来ます。今回、私は自分自身一番楽しかった三江について書いていきたいと思います。
 三江には桂林から4時間ほどバスに乗り、広西壮族自治区三江トン族自治県程陽村に行きました。そこでトン族の習慣や文化、建築など様々なことについて触れることができました。
 私は、村人に話を聞く中で5人の異なる職業のトン族の人に「村の中で一番大事な場所はどこですか」と尋ねました。すると5人とも水汲み場と答えました。トン族の人は食料水と生活で使う水を分けています。村に一か所しかない水汲み場には、そこの水を決して直接飲んではいけない、直接水に触れてはいけない、水を取りすぎてはいけない、などのルールがあるそうです。水汲み場は日光が直接当たらない所に建ててあったり、人が座れる場所があったりと村人が集まってくるような様々な工夫をしています。このように、私たちが日本で生活しているときに考えたこともないようなことを考えて生活しているひと達もいるのだと思いました。
 また、私は中国に行くまで日本のメディアが報道することでしか中国という国を理解できませんでしたが、今回中国に行き自分の目で見て、人と話し会話することで少しだけ知れたのではないかと思います。