2026.07.23

【開催報告】7月18日(土)立命館土曜講座

「専門性に基づいた「あなたの声を聴かせて」を目指して」
講師:立命館大学産業社会学部 教授
石田 賀奈子

 会場には29名、オンラインでは延べ52名が参加しました。

 2026年7月18日の立命館土曜講座では、石田賀奈子教授を講師に迎え、「専門性に基づいた『あなたの声を聴かせて』を目指して」をテーマにご講演いただきました。 子どもの権利と意見表明等支援をテーマに、「子どもの声を聴く」ことの意義と課題を示しながら、子どもの最善の利益を実現するために求められる専門性や支援のあり方について解説しました。

子どもの声を聴くことの意味を問い直す

 講演では、「児童の権利に関する条約」の4つの柱である「差別の禁止」「子どもの最善の利益」「生命・生存および発達」「意見の尊重」を紹介し、子どもの権利保障の国際的な枠組みについて説明しました。また、2016年の児童福祉法改正や2022年の改正児童福祉法で位置付けられた意見表明等支援について取り上げ、子どもが自らの生活や将来に関する意思決定に参加できる環境づくりが進められていることを紹介しました。

 その一方で「子どもの声を聴く」こと自体を目的化するのではなく、その声をどのように理解し、子どもの最善の利益につなげるのかが重要だと指摘しました。子どもの発達段階や置かれている環境、人間関係などを踏まえながら、一人ひとりの状況を丁寧に捉える必要性を強調しました。

専門性と連携が支える子どもの最善の利益

 石田教授は、「子どもの声を聴く」ことが重視される一方で、その声をどのように理解し、子どもの最善の利益につなげていくのかが重要であると説明しました。また、権利擁護(アドボカシー)は単に子どもの声を代弁することではなく、子どもへの理解や援助関係の構築、社会の仕組みとの調整を含む専門的な実践であると述べました。さらに、児童相談所や学校、医療機関、児童養護施設、里親、地域住民など、多様な立場の人々がそれぞれの専門性を生かしながら連携することの重要性についても語りました。講演の最後に石田教授は、子どもの声を聴くのは専門職だけではなく、地域で子どもと関わる多様な大人にもできることだと述べました。その上で、子どもの声を受け止め、適切な支援へとつなぐためには、専門性に基づく支援と地域の連携が重要であると呼びかけました。

参加者からは、

「社会課題に資する小さな取り組みを、学問的観点でとらえることができ、明日からの変容につなげられるように思いました。」

「こまった子供の声が表にでてくるような世界(社会)になるように、システムを作っていく必要があると思います。」

といった感想が寄せられました。


7月18日エッセイ
幼少期に逆境的体験をした子どもの回復を支援する | RADIANT | 立命館大学

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