スポーツの本質は「遊び」。
それが社会を豊かにする源泉になる

#025
産業社会学部 教授市井 吉興[写真右]
社会学研究科 博士課程後期課程三谷 舜[写真左]

 「新しいスポーツをつくる」。そのテーマから「Tolitolyta」というスポーツを完成させました。これまでにない「スポーツ」をどのようにつくるかと探る中で、そもそも「スポーツとは何か」という根本的な問題と向き合うことになりました。そんな中、スポーツの本質は「遊び」だという原点に立ち返った時、自分たちの新しいスポーツも「楽しい」「おもしろい」ものであるべきだという考えが根本だと気付きました。「どうすればゲームがおもしろくなるか」という考えからルールを作りました。「プレーしておもしろいか」「男性も女性も楽しめるか」という視点から、実際にプレーしてつくり上げました。

 スポーツ界では、よりよいプレーを追求し過ぎる、あるいは成功が経済的成功と結びつくために、「遊び」や「楽しみ」が失われ、ドーピングやなどの問題が起きています。しかし、スポーツの本質に立ち返るなら、「楽しくない」「おもしろくない」ことはスポーツを根本から台無しにしているといえます。

 遊びは人間の豊かさの原点です。それを本質にもつスポーツは、人間としての豊かさや社会の豊かさを育んでいくでしょう。

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