衣笠キャンパスのシンボルともいえる
存心館の時計台。
時計の大きさは、直径3.6m。
いつも私たちに時を知らせてくれる
時計台の裏側を一緒に覗いてみませんか?

Outline

時計台見取り図
時計台アクセス
Data
名称:
存心館「時計台」
場所:
衣笠キャンパス 存心館
設置年:
1981年、広小路キャンパスから衣笠キャンパスへの移転に伴って、存心館が竣工。

Secrets

時計台
どうやって中に入るの?

時計台内部へと続く扉は、存心館の5階にあります。内部へは関係者以外立ち入り禁止となっており、扉は施錠されています。その扉の奥にははしごがあり、これを上っていくと時計の裏側(内部)に辿り着きます。

中はどうなっているの?

みなさんは、時計台の中はどうなっていると思いますか?大きなゼンマイ仕掛けで時を刻んでいる……?実際の時計台の内部には、小さなモーターと大きな貯水タンクがあるだけ。明かり取りの窓もない暗い空間です。
(動画撮影・編集/立命館大学放送局)

時計台
何で動いているの?

存心館の時計は、33cm (縦) × 30cm (横) × 20cm (奥行) の箱に収まった意外にも小さなモーターによって動いています。今までに止まったことは一度もありません。停電が起きた場合も、内蔵されている蓄電池(ニッケル・カドミウム蓄電池)に切り替わり10時間程度であれば動き続けます。年に1回、専門の点検業者の方によって年間最大30秒ほどのズレが修正されます。

オープン利用者が使用できる機械
貯水タンクについて

時計台内部には京都の水道水を貯蓄した貯水タンクが設置されていて、その水は、存心館の洗面や飲料水のために使用されています。タンクの大きさは 3.5m (縦) × 4.5m (横) × 3.0m (奥行) あり、5.0㎥の水が貯水されています。そのため、モーターを見に行くまでの通路はとても狭く、足元に大小のパイプが張り巡らされています。

時計台
夜の時計台の秘密

夜になると点灯する時計は、2006年に照明のリニューアル工事が行われました。リニューアル前は、当時交換不要とされていたチューブライトが使用されていましたが、年月が経つにつれ、チューブライトの光量が弱まってきたため交換が必要になりました。交換部品が手に入らないこともあり、代替品としてLED電球が採用されて現在の輝きとなりました。照明は周りの暗さを感知して自動的に点灯するようになっています。

Column
時計台の軌跡

かつて「時計台」は広小路キャンパスの存心館にあり、立命館大学のシンボルでした。その後、立命館大学は、広小路キャンパスから衣笠キャンパスへ学部移転を進め、1981年、存心館を基本施設とする法学部を最後に、全ての学部移転が完了しました。

ターニングセンタ

1981年2月22日:広小路キャンパス存心館。中央時計台の時計がシンボルでした。

広小路キャンパスに引き続き、衣笠キャンパスの存心館の時計台も大学のシンボルとして時を刻んでいます。広小路キャンパスの時計台自体は移設されず、1987年、時計だけが衣笠キャンパスに運ばれた後、スクラップになっています。

3Dプリンタ

1987年9月:時計だけが取り外され、衣笠キャンパスに運ばれた後スクラップとなりました。(写真の場所は、志学館東側)

Others
衣笠キャンパス事務課の山岐さんが、衣笠キャンパスにある時計台以外の秘密の扉も案内してくれました。

機械工作室
中央広場地下倉庫

中央広場の真下に位置します。倉庫内には傘やお弁当箱などの忘れ物、電子機器、事務机などが保管されています。持ち主の現れなかった忘れ物の傘は、キャンパスインフォメーションで貸し出される傘として再利用されています。電気製品は、修理用の部品として活用されています。

NC室
変電室

至徳館の地下1階にある変電室は、約22000Vの電気を直接変電所から引き込み貯蓄している場所。ここから衣笠キャンパス内の各棟に電力を配分しています。電力会社から約22000V規模の電気を引いているのは、京都北区内では立命館大学と京都府立医科大学、京都府庁など数箇所しかありません。この仕組みによって効率的な電力配給が可能になっています。

測定室
中央監視室

至徳館1階にあります。ここでは、火災警報や空調、変電、校内放送、教室扉の施錠などの管理を行っています。校内の「安全・安心」を司る施設です。

Voices

杉本 弘之 さん
豊田 真子 さん
(法学部3回生)
学生広報スタッフ

いつも見上げている存心館の時計台の内部に入れて感激でした!大きな時計があんなに小さなモーターで動いていることや、広小路キャンパスの時計が廃棄されたという出来事は衝撃的でした。これからも立命館大学の歴史を刻んで行ってほしいです。

永山 幸一朗 さん
城戸 康大 さん
(株式会社クレオテック)
 

大学の施設・設備の管理を行っています。例えば、切れた電球の交換や開かなくなったドアの修理などの身近なことから、学舎の老朽化の補修や不具合箇所の修理といった仕事です。時計台の管理もその一つです。壊れてマイナスとなったものをプラスの状態にすることがやりがいですね!学生のみなさんが安心して学べる環境づくりに日々取り組んでいます。

近藤 崇幸さん
宮部 望 さん
(株式会社クレオテック)
 

学生のみなさんや教職員の方々の活動に影響がでないよう、時間を調整しながら修理や点検を行うことは大変ですが、スムーズに対応ができたときに、この仕事のやりがいを感じますね。“縁の下の力持ち”と呼んでもらえるように、日々仕事を頑張っていきたいです。

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