今の時代、大学に求められることは、将来にわたってこのような変化に対応し、さらに自らが変化発展の原動力となり得るような学力と専門的力量を持った卒業生を送り出していくことです。
このような目標を達成するために、各学科では基礎学力の充実と専門的力量の向上を重点的な教育目標としています。基礎的な事項の正確な理解とその着実な知識化を通して、将来の発展のための基礎となる能力をしっかりと自分のものにしておくことが大切です。諸君が将来出会うであろうさまざまな自然科学的、工学的現象あるいは問題について、その本質を正しく見抜き、それを理解し解決していく専門的力量を身につけるには、まず基礎を固めておかねばなりません。そしてしっかりとした基礎の上に立ってはじめて、それぞれの分野における専門的な力を発揮することができます。
本学部のカリキュラムは基礎的な学力の修得に重点を置き、いわゆる「詰め込み」型の教育にならないように配慮されています。また専門科目については卒業研究のみを必修科目とし、選択科目の割合を多くすることにより、学生自身が自らの学習をチェックし、学習計画を立てられるように柔軟性をもったカリキュラムとなっています。
各学科のカリキュラムでは、数学およびその分野の基礎理論から始まり、回生が進むにつれて系統的に高度な内容あるいは専門性の高い内容へと進みます。同時に実験、演習、実習、あるいは設計製図などの科目が用意されており、理論とそれを使うための方法を学習します。
また、4回生では10人程度の小グループに分かれ、各教員の指導のもとで特定のテーマについて「卒業研究」を行います。ここでは、これまでに学んだ基礎知識をもとに、また必要に応じて新しい知識を自ら学び、実験や理論計算を行う中で、自主的な問題解決能力を養います。 |