Numerical Solution By Explicit Method - 4


■ プログラムについて ■

 前項の手計算を、いよいよ計算していきましょう。ここまでの内容をしっかり理解してください。ここまでの内容をしっかり理解できていないと、後々苦しくなると思われます。
プログラムの実行に当たっては,一般にFORTRAN等を用いることになります。今回はMicrosoft Excelを利用して計算していきたいと思います。

■ Excelで求めた図表について ■


 dt = 0.5 , 1.5 , 2.5の結果をグラフで表したものを,Fig.6に示します。なお,Fig.6の入力条件は,c0=0.2,ce=1.0,T=1.0です。

Fig.6 解析解と数値解(陽解法)の比較

刻み幅冲が小さいほど解析解に漸近し,精度が良好になることがわかりますね。基本的に刻み幅冲を小さくすればするほど,精度は良くなります。しかしながら,反面,冲を小さくすると,近似解を計算するのに多大な時間を必要としてしまいます。したがって,微分方程式の近似解を求める上で重要なことは,最小の計算時間で,安定し,精度の良い近似解が求まるような刻み幅冲を設定する必要があります。つまり,最適な冲で近似解を求めましょうということです。




■ 近似解の安定性と精度 ■

 さて,ここでは安定性と精度の用語について説明します。
 まず,安定性についてです。前項で述べたように,計算時間短縮のため,刻み幅冲を極力大きく設定する必要があります。Fig.6を見てください。刻み幅冲を大きくしていくと,近似解がガタガタになりますね。冲=0.5,1.5の場合については,c=1.0に収束していますが,冲=2.5の場合については,収束せずに発散しています(振幅が徐々に大きくなっている)。このように,冲=2.5の場合を不安定な状態(発散している状態)といいます。近似解を求める際には,この不安定な状態になるのを絶対に避ける必要があります。
 一方,精度についてです。こちらの説明は不要ですね。精度が良ければ良いほど,解析解に漸近した近似解が得られます。







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