在学生・卒業生の活躍

在学生・卒業生インタビュー

健康に関する科学的な知見で 人びとの幸せに貢献したい

原田 涼平 さん / 4回生

より早く走るために学部を選択

 中学・高校と陸上競技の短距離走の選手だったので、早く走るためにはどうしたらいいのかをずっと考えていました。大学でも短距離走を続けるつもりで、早く走るための科学的な根拠に基づく理論を学び、実践したかったので、スポーツ健康科学部を選びました。

立命館大学を選んだのは、スポーツ研究施設と陸上部が全国トップレベルで、スポーツ科学に関してより専門的に深く学べると判断したからです。実際に大学で学び始めてみると、授業も設備も高度で、驚くことが多かったですね。

僕は3年生になると、スポーツサイエンスの分野を専門的に学ぶようになりました。 その理由はもちろん、競技力向上のため。

1、2年生の時は基礎的な知識を学習するような授業が多かったです。でも3年生になると、動作のバイオメカニクス・運動メカニズムなど、最新の研究動向を踏まえた専門的な学びとなりました。発展、応用的なことを学ぶことができました。

特におもしろいと感じた授業は、トレーニング理論や生理学などの基礎的な学問を統合、応用して、より効果的なトレーニングプランを組み立てる授業です。この授業では、今の体の状態を評価して運動メニューを考えるので、将来、健康維持・増進のためにも非常に役に立つと感じました。

 また、3年生からはスポーツ工学のゼミに入りました。所属していた陸上競技部では、あるスポーツ用品メーカーのスパイクやウェアなどの新製品開発に協力していました。これに興味をもったので、かかわりのある先生のゼミに入ったわけです。

ゼミでは先輩に誘われて、小学校の体育の50m走の指導に使うためのICTツールの研究開発に加わりました。

走りを映像から評価できれば、最初の頃に比べてこれだけよくなった、と児童にわかりやすく伝えることができます。そのために、走る児童を撮影し、タブレット端末に取り込み、その映像から走っている最中の関節の角度や、重心の位置をピックアップしてフィードバックするというシステムを構築しました。

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大学生活一番の思い出

スポーツ工学のゼミなので、民間企業や自治体から、センサーを扱うプロジェクトや仕事の依頼が来ることがありました。そのうちの一つとして、3年生の秋にゼミの先輩といっしょに、宮崎県のジュニアアスリート発掘プロジェクトのサポートをしました。

小学生を対象に、将来のアスリート候補を発掘するというもので、体力テストの種目の一つである縄跳びのテストにかかわりました。小学生の腰に加速度センサーをつけて縄跳びをすると、ジャンプの安定度などが測定でき、その結果で運動センスが評価できるんです。

 終了後、宮崎県の職員から感謝されました。このプロジェクトに参加することで、僕らのゼミがスポーツ現場で必要とされていることや、日々学んでいることが実際に役立つことをはじめて実感できました。大学生活の一番の思い出ですね。

 4年生からは卒業研究がメインとなります。僕のテーマは「陸上競技のための映像を用いた動作解析システムの構築」。ゼミで3年生の時に取り組んでいた研究を発展させました。

今は陸上部の選手の走行データを取ってフィードバックするという、映像から動作を分析してトレーニングに役立つようなシステムを構築しています。そのために独学でプログラミング言語も勉強しました。

 

人びとの健康維持・増進に貢献したい

就職に関しては、部活やゼミでの体験でものづくりに興味をもったので、最初はスポーツメーカーの開発職を志望していました。しかし、実際に就職活動を進めるうちに、ものづくりよりも、課題を見つけて解決に導くことの方が、自分の力が発揮できることがわかりました。

加えて、大学で科学的に学んだ「健康」は、人びとが幸せに生きる上で根幹となる、必要不可欠なもの。それに貢献できる医療業界に、とても魅力を感じるようになったんです。

なかでも医療機器メーカーは、社会的な貢献度が高い。自分の仕事が多くの人びとの健康を支えている、人びとが幸せに生きる上で役に立っているという実感を得られやすいと感じました。モチベーションを高く保ちながら働くことができそうなので、富士フィルムヘルスケアを選んだのです。

仕事には、大学で学んだ人びとの健康増進につながる知識が役立ちそうです。また、ゼミで身につけた、多くの情報から論理的に考えて実践する力や、課題を発見して解決する力も活かせると思います。これらを活かして、人びとの健康増進、病気の早期発見、治療に貢献したいと考えています。

※インタビュー及びプロフィールは、取材をした20228月時点の内容です

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