■学生との交流を楽しむ教授の姿に共感
人体構造や医学系の分野に興味があり、一時期は理学療法士になる大学への進学も考えましたが、より広い分野について学べるこの学部を選びました。実際、理系の授業だけでなく、ビジネス戦略やマーケティング、コーチングなどの授業も受講することができ、社会に出て必要なスキルが幅広く身についていると感じています。
現在は健康運動科学のゼミに所属しています。この学部の先生方は学生との交流を楽しみ、研究を通して豊かな生活を実現していると感じます。そうした姿を見ているうちに、私も大学の教員として、学生たちの多様な意見を取り入れながら研究していきたいと考えるようになりました。
■細胞死の新たな可能性に着目
細胞死のメカニズムに興味があり、関連する論文を色々と読んでいますが、中でも特に興味深かったのがオートファジー※1とネクロトーシス※2に関する海外の論文です。細胞死という、一見マイナスに聞こえるこれら機能が実は人間にとって重要であるという点に興味を持ち、実験でより掘り下げてみたいと感じるようになりました。今後の研究計画としては、この二つの機能を組み合わせることにより、お互いのメリットを最大限に発揮させ、効果的な筋肉の再生が可能になるということを実証していきたいです。これらの研究をとおして人々の健康の増進と細胞死という分野の発展に貢献していきたいと思います。
※1…細胞が自らの一部を分解する機能のこと
※2…プログラムされた形態の壊死や炎症性細胞死のこと
※インタビュー及びプロフィールは、取材をした2024年6月時点の内容です。PROFILE
奥 光希